2005年12月18日

第26話 カニ鍋

ボーナスが出たので今日は豪勢にカニ鍋だった。
鍋を囲み子供たちは、
「わ〜。おいしそう!!」
「いただきま〜す」
と言うやいなや、さっそくカニを自分の小皿へゲット。
私も魚介類には目がないので
「食べるぞ〜」
と意気込んで鍋に手を伸ばすと
「パパ〜。カニの身とって〜」
と長男が小皿を私に渡す。
「しょうがないな〜」
とカニの身を殻からひっぱりだし渡した。
すると今度は上の娘が
「パパ〜。とってよ〜」
と小皿を私に渡す。
「ほらよ」
と身を取り渡す。
次は下の娘だ。
それが終わると長男が食べ終わり再び
「とって〜」
・・・となかなか私は食べられない。
ふと妻を見ると
「やっぱ、カニのだし汁は違うね〜」
と言いながら、カニの身はすでに食べ終わり
だし汁をごはんにかけた雑炊で仕上げをしているではないか。
妻は食事は作るが、子供に食べさせるのは
もっぱら私の役目なのだ。
私もこうしちゃおれんと鍋を見ると
「ない。ない。ない〜!!」
「カニちゃんがない〜!!」
人参、白菜、大根しかないのであった。
鍋を見て愕然としている私に長男が
「もうおなかいっぱいだから、パパにあげる」
と言って小皿をくれた。
見るとカニの足先で身などありゃしない。
とうとう私はカニの身を食べられなかったので、
食べ残った人参、白菜、大根を小皿に山盛り取り、
長男からもらった細い足先をストローにして
”ちゅ〜っ”
とだし汁をすすり、
け食いするのであった。

  
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2005年12月14日

第25話 ボーナス

今日はボーナスが支給された。
給料同様、全額を明細書をつけて持って帰る。
そしてボーナスのお小遣い分を交渉するのである。

「今回はお小遣いが3万円から2万円にダウンしたから
3か月分でどうだろう?」
と私が言うと
妻が
「子供の学童や保育園の費用が
かかってるんだから、そんなの無理だねー」
とあっけなく蹴られた。
「じゃあ2か月分では?」
と私が再交渉すると
「う〜ん、1ヶ月分かな」
と厳しい査定。
これはたまらんと
「一生懸命働いたし、
自転車通勤で頑張ってるんだから
それはないだろう!」
と私が言うと妻は
「う〜ん、じゃあ仕方がないから1.5ヶ月分と
半端分もつけるから決まりね」
と言うので、
たしか半端は5,120円だったなと思い
「しょうがないな。それでいいよ」
と了承した。

「ほらよ」

と渡されたものをみると
30、120円ではないか。

「あれ?!35,120円のまちがいじゃないの」
と言うと
「何で5、000円が半端なんだよ」
だと・・・チキショー!!
  
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2005年12月11日

第24話 ログイン

私の行動は妻にほぼ100%監視されている。

私は日々のストレスのはけ口として
メル友に愚痴話をしたり
普段できない刺激的な話をして発散していた。
メル友というと、
話が合えば逢ったりするそうだが、
貧乏暇なしの私は逢うことは皆無である。
いわゆる純然たるメル友であり
お互いまったく知らない者同士であるがゆえ
ストレートに愚痴話ができる利点がある。

ところがどういうわけか
妻は私がメル友とメールしていることや
メールの内容まで知っているようなことをほのめかすのである。
メールにはログインするときパスワードをいれるので
中身は見れないはずであり
これはおかしい?!

私が会社でメールを開いたとき、
たまたま妻の名前で
「○○子入ります」
と表示が出た。
私はびっくりしてパソコンを閉じた。

やっぱり
妻は
私のメールに侵入して中身をチェックしているのだ。

それではなぜパスワードがわかったか?
答えは簡単であった。
パスワードを忘れたときの秘密の質問
妻の知っている答えだったからである。
私は当然すぐにパスワードと秘密の質問を変更した。

その夜、パソコンでブログを書いている私に
私のメールに突然ログインできなくなっていらいらしたのだろう。
「何を毎晩パソコンで、こそこそやってるのよー」
といつもの怒った顔で言ってきた。
私は
「ブログやってるんだよ(内容は妻には絶対言えない)
と言うと
「メールで変なことしてんじゃないの。全部知ってんだから」
と言うので
「なんでそんなことわかるんだよー」
ととぼけていうと
「・・・・・。」
口ごもっているので
私はもうメールに侵入できまいと思い
「証拠もないくせに勝手なこと言ってさ・・・」
と言うと
妻は
「開き直ったわね・・・・・」
と言って自分の寝室に退散していった。

私は勝ったと思い小さくガッツポーズをした。
人のメールを勝手に読むなんて、とんでもない奴だ。
「私が小心者でなかったら、ぶっとばされてるぞ。
うぉ〜〜〜!

と心の中で勝利の雄たけびをあげた。

次の日、
私のメールに妻からメールが届いた。
開けてみると
な・な・なんと・・メル友とのメールのコピーではないか

なんて恐ろしい奴なんだ!!

私は油断したところにカウンターパンチをくらい
膝から崩れ落ちた・・・。
  
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2005年12月10日

第23話 ジャージ

自転車通勤をはじめて数週間が経つ。
往復20キロの道のりなので
スーツのお尻部分が
サドルに擦れテカテカになった。

それを見た妻は
「あ〜あ、こんなにしちゃって
みっともないじゃないのよ。
少ししかスーツもってないんだから
ジャージ買ってくるからそれ履いていきなさいよ!」
と言ってジャージを買ってきた。

袋をあけるとズボンしか入っておらず
しかも履いてみるとなんだかきつい。
私は
「あれ?」
と言ってサイズを見た。
私はLサイズなのだがSサイズではないか?!
妻に
「これサイズまちがってるよ!」
と言うと
「それでいいの!
特売の籠に残っていたのがSサイズと3Lだったから、
Sサイズにしたんだよ。
ほら、競輪の選手はぴちっとしたズボン履いてるでしょ」
と妻が言う。

私は
「オレはサラリーマンだ!!」
と心の中で叫んだ。

次の日
上着がスーツで下が
スパッツのような黒いジャージに革靴を履いた私は
ネクタイをヒラつかせながら
懸命に自転車をこぎ通勤するのであった。

  
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2005年12月09日

第22話 食器洗い機

私は冬になると手が乾燥し時々ひび割れる。
だから、食器を洗う時、しみて痛いのだ。

会社の人から
「食器洗い機は楽だよ〜」
という話を聞いた私は、
ダメもとでその晩、
食器を洗いながら妻に
「食器洗い機って楽なんだってさ」
と話をふると、
「うちにも電気代がかからない食器洗い機があるじゃない」
というので
「そんなのどこにあるんだよ」
というと
「ほら、そこ、そこだよ。」
と私の手を指差した。

だめだこりゃ・・・
と私は諦めた。


  
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2005年12月06日

第21話 新婚旅行

今日は新婚旅行の話をしよう。
新婚旅行は、仕事の都合で結婚式の1ヵ月後になった。
宿泊先はハワイのオアフ島で4泊6日の行程である。

1日目はホテルの近くのビーチで遊んだ。
波はとても高く、ビーチにたたきつけているので
「キャーッ」
とビーチのみんなは逃げまどっていた。
ハワイのことを何も知らない私は、
「さすがサーフィンのメッカだなぁ〜」
とのんきに思っていた。
波が高いせいか、
あまり海に入って遊んでる人がいなかったが、
私は、さほど気にもせず、
浮き袋の上に横になって大波に揺られながら浮かんでいた。
すると
「ヘルプ、ミー!ヘルプ〜!」
と言う声が・・・。
声のほうを見ると白人のじいさんが溺れていた。
私は急いでじいさんのところへいくと
じいさんが、私の浮き袋にしがみついてきた。
私も泳ぎが苦手なので浮き袋を取られまいと
「ノー、ノー、ノー」
と手を振りほどこうとしたが、
じいさんも必死である。
1つの浮き袋をめぐって二人でくんずほぐれつしながら、
ようやく
浜辺まで着くと
じいさんは
「サンクス!ジャップ」
と言ってどこかへ行ってしまった。
「助けてあげたのに、まったく!
溺れかけたじゃないか。
命の恩人を殺す気かー!!」
私はじいさんの後ろ姿に中指を立てた。

翌朝ホテルの館内に
ピンポンパンポン〜!
というチャイムが鳴り響き、目が覚めた。
英語で館内放送が入っているので、さっぱりわからない。
ふと窓の外に目を向けるとびっくりした。
昨日までの青い空とは対照的に空も海もグレー1色である。
おまけに大波がいくつも押し寄せていた。
一体これはどういうことなのか?
テレビをつけてすぐにわかった
ハリケーンである。
英語なので言ってることはわからなかったが、
オアフ島をすっぽり覆うほどの
目のはっきりした巨大な台風
こちらに向かっているところが映し出されていた。
後でわかったのだがこの台風は
20年に1度の今世紀最大のハリケーン
ハワイ島はヤシの木が吹き飛ぶほどの壊滅状態だったらしい。
ということは・・・
「昨日のビーチで波が高かったのは
台風の影響だったってことか?!」
と気づきぞっとした。
その後、宿泊客はホテルの大広間に非難するよう指示があり、
ホテルに缶詰状態になった。

翌日も台風の影響で何もできなかった。
波が高く海に入れず、
また飛行機で他の島に行って遊んだり、
潜水艇に乗るオプションはすべてキャンセルとなった。
妻は係員に
「飛行機は飛ばないのか」
とか
「潜水艇は出せないのか」
としきりに聞いていたが、
「こんな状態で出せるわけないでしょ」
とあしらわれていた。


そして最終日には、
ホテル周辺の店がようやく開いたのでお土産を買いに行った。
こうして新婚旅行は、
時間と金をかけてわざわざハワイに
お土産を買いに来たような散々なものになった。

ハワイに行った人は皆
「ハワイはいいよ〜」
と言うが
私にはひどい思い出しかないので、
二度と行くことはないであろう。

結婚式も新婚旅行も台風に当たった私は
その後、社内で嵐を呼ぶ男と言われている。

  
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2005年12月05日

第20話 結婚

今日は結婚した時の話をしよう。
結婚式の日取りも決まり、
結納も済んだ式間近のある日、
仲人が軽い脳梗塞で入院した。
あまりに突然のことだったので式を延期しようか迷ったが、
妻の強い要望で代役を立てて行うことにした。

もしこの時、これを理由に結婚を踏みとどまっていたら・・・。

とりあえず代わりの仲人は何とかなったが、
式は8月の真夏であったので、私は暑さが気がかりだった。
ところが当日は、この時期にはめずらしく台風が近づいており、
今後の結婚生活を暗示しているような、
どしゃ降りの雨で最悪の天候であった。

結婚式は、滞りなく終わり、続いての披露宴のなかで、
「プロポーズの言葉は?」
と司会に聞かれ、
そこで私は初めて気づいた。
そういえばプロポーズはしていないぞ・・・?!
妻が敷いたレールに乗り、ここまできたのだった。
口ごもっている私を見た妻が、
「それは内緒です!」
と怒った顔で司会に言った。
司会は少し引きつった顔で
「そういうことは二人の内緒でいいですよね。ハハハ・・」
とその場を取り繕った。
私は妻の恐ろしい顔をその時はじめて見た。

その3日後、婚姻届を出しに行った帰り道、
私はあることに気づき
「そういえば結婚式の日は8月6日で広島の原爆記念日、
そして今日は8月9日で長崎の原爆記念日で嫌な偶然だね。」
と妻に言うと、
「そんなことより共働きなんだから家事は当然分担だからね。
あなたのできない一番大変な食事作りは私がするんだから、
他の家事はやってよね。」
と怒り口調で言われた。

妻が鬼嫁に豹変し

私に原爆が落ちた記念日となったのである。
うあぁぁぁ〜・・・・・
  
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2005年12月04日

第19話 人生の墓場へ

私は、人から頼まれると嫌といえない性格である。
例えば観光地に行くと必ず見ず知らずの人から
「写真撮ってください」
と頼まれる。
鎌倉に行ったときは、行く寺ごとに次から次にカメラを頼まれた。
なかには細かくアングルを注文してくるおばちゃんもいて、
「オレは観光地のスナップ写真屋か!」
と内心思いながら嫌といえず、
「ハイ笑って、1+1は?」
などと笑顔でポーズを取らせるのである。

こんな性格なので、今思うと妻に知らず知らずのうち
結婚する方向に仕向けられたように思える。
妻とは知り合ってすぐに、妻の両親に会わされた。
「ちょっと会うの早すぎるんじゃない」
と思ったが嫌と言えなかった。
妻の実家では、
「このまま行き着くところにいくのかなぁ」
と感じられるほどのたいそうなもてなしを受けた。
その頃の妻は、
まだ今のような恐妻(鬼嫁)になる片鱗を全く見せなかったので、
私は少し油断していたのである。

数週間が経ち、妻からは会う度に
「いつ実家に挨拶に来るの」
とか
「早く落ち着いた方がいいよね」
とか
結婚へのプレッシャーを言われていた。
そしてついには
「○月○日両親ともいるから、いいよね」
と勝手にセッティングされ、
妻の両親に結婚の話をしに行くはめに・・・。
私が妻の両親を前に
「あの・・実は結婚を考えているのですが・・」
と話をはじめるやいなや、父親が
「よろしくお願いします!」
と即答した。
「ふつう愛娘を嫁に取られるのだから即答するかな・・・?」
と不思議だった。
また、母親は
「本当にいいんですか〜?」
と申し訳なさそうに私に聞くので、
私には質問の意味がわからず、
「は、はい!」
と返事をしてしまった。

この時もう少しこの質問の意味を理解していたら・・・

その後、式の日取りはトントン拍子に整っていったが、
このあたりから未来を案じる出来事が起こり始めてきたのである・・・。

   
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2005年12月03日

第18話 疲労困憊

自転車通勤になって疲労が溜まっているせいか、
夜、子供に絵本を読んであげていると
いつのまにか私も寝てしまう日々が続いている。
ブログを書こうと思うのだが、目が覚めると朝であり、
タイムマシンに乗って瞬時に夜から朝になっている感覚である。
ブログに書きたいことはあるのだが、
このままだとちょっと厳しい。
せっかくはじめたブログだし、日々のことを書くことで、
ストレス解消になっているから頑張って続けたいのだが・・・。
しかしまてよ・・・
貧乏暇なしの私が寝る時間割いて
ブログを書いてるってことは、
さらに暇がなくなっているのではないか・・・?!
ウウウッ・・・でも頑張って続けよう。
なぜなら今の私の唯一の趣味だから・・・。
  
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2005年11月30日

第17話 自転車通勤

私はバイクが好きでバイク通勤を永年していた。
1日のうちで唯一バイクに乗っている通勤の30分間が
自分のリラックスできる時間でもあった。
しかし今回車検がきてバイクを手放すことになったのだ。
それは
私がもし交通事故でも遭い半身不随にでもなったら、
面倒みきれないし、子供3人どうすんのよ
という突然思いついたような理由
妻からバイク通勤中止命令が出されたのだ。
私は泣く泣く了承した。

それではバイク通勤を止めたら
どうやって通勤するのかが問題である。
というのも私の会社は交通の不便なところにあり、
通うには電車を乗り継いでいかなければならない。
だからもし電車通勤すると通勤手当がかなり高くなるので
会社がOKしてくれないであろう。
いろいろ考えた末、
妻が自転車で通たらと言い出した。
「雨や雪の日でも中学・高校・大学と自転車通学をしてたのだから、
それくらいだいじょうぶでしょ。そうしなよ」
と言うのだ。
しかしながら、自転車は3段変速で
前後に子供が乗る椅子付きのママチャリ。
若い頃と違い、
40歳のおやじがスーツに革靴で片道10キロは拷問である。
しかし他に良い手段もなく、そうすることになった。

今日は強い向かい風だったので、
心臓が破裂しそうであった。
考えてみるとバイクも自転車も危険度は
あまり変わらない気がするのだが、
自動車の運転が大の苦手な妻から見れば雲泥の差らしい。
また、自転車での事故の場合、怪我をしても相手方の車両保険等から
保険金がでるので安心だと言うのだ。
こうして雨の日も風の日も自転車で
10キロの道のりを通勤することになった。

そしてさらに、
「ガソリン代はもう必要ないわね」
と妻から言われ、
3万円のこづかいが、2万円に減額されることになったのだ。
トホホ・・・(涙)
  
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