詩人ごんつ~2018年は外に出る戦いを~

ネットの海に生のことばを 言葉の洪水に肉の輝きを あらゆる停滞にフレンチキックを twitterアカウント @keibatanteiG

街の光にあてられて
どうしようもない深夜2時
溝に転がる空き缶と
吸い殻まみれの排水溝を
別れの場所と名付けよう

クツクツクツと湧き上がる
若さの力のみなもとに
すんでのところで行き当たり
ようやく見えない涙が落ちた
そして、同時にこぶしを握り
自分のほほをぶん殴った

新宿路上のアスファルトに
当然の血がホトリと落ちる
前歯も少し、砕けただろう
それでも、額が明るくなって
どうにか正気でいられたみたいだ

硬くてぬるい寝床に向けて
汚い脚を踏み下ろす
そうして、確かに笑っている
最底辺の確認だった

 いいね、これだよ。これでいこう
 ここからすべてが始まるのだ
 俺は最低でかまわない
 だからみんなで元気にやろう

えぐいくらいに辛い時には
1000年前を思い出す
衣食の不安のない平成に
襲ってくるのは我欲だけだ
肥え太った自己愛を捨てて
針のむしろへ突っ走れ

一体何ができる?と
尾崎豊も言っていた
であれば、僕は、しっかりと
明日の床につくとする
父母にもらった肉体と
健康極まる精神が
今は何よりありがたい
朝の光を身に浴びて
やわな命が洗われる
そして、ようやく思い出す
寝れば回復するんだな、と
バカの脳にも気づかれる
ふいに笑いがこみあげて
誰にともなく拍手を送る
そうして静かに一礼する
両の掌を胸に合わせて
誰かと何かのために祈る

祈りのポーズが何になる?
もちろん知ってる、ガキじゃない
流れて過ぎる日月の
隙間に咲いた猫じゃらし
ちぎって捨てるゴミくずが
最後に笑うハッピーエンド

 さらさらさら、さらさらさら

申し訳ないのだけれど
今の僕には言葉がない
耳を温める音楽もない
やさしい女の肌もない
栄光未満の日々の中で
細胞だけが老化して
ミトコンドリアも朽ちてゆく

生きることってなんだろう?
誰か答えを知ってるか?
無視と孤独の中間に
誰にも見えない風が舞う
擦り切れちまった希望の欠片を
納める棺も今は昔

悲しい川の中州にて
体育座りで時を待つ

心の見えない都会の影に
いらだちながら、過ごしていた
だけど、僕の両目に映る
この街の中でどうにかして
生きてゆかないことには何も
できやしないと、知っていた

知らずに誰かを傷つけて
ここまで来たのだ、わかってる
目を伏せないと心に誓って
言葉を殺して生きてゆく

僕がまともであるために
捨て続けなきゃならない
正しいものが何かなんて
心でわかればいいことだから

僕がまともであるために
歩き続けなきゃならない
街に飲まれて、心を許して
風のさなかで歌い続ける

 いいよ、もうわかったから
 とにかく黙って見ていろよ

無垢と無情の風が啼く
スマートホンの表皮を撫でる
極彩色の黄昏に
確かに突っ立つひとつの魂
男か女か知らないが
おしゃれの基本も知らないが
ともかく見える、心の証

詩人の命は煤にまみれて
瀕死の中で、息絶えていた
図書館の隅に隠された嘘
寂しいベンチの恋愛模様
まぶたを忘れた瞳のうるみに
どんな言葉も遅すぎる
命は以前をなげうって
今日も明日も今にまとめた
それでもいいと悟っていた

 おれはバカだよ、知っている
 今までホントにすまなかったな
 それでも、どうにかやっていくよ
 風に向かって歩いてゆくよ

古いアコギの弦が鳴る
ないスピーカーを響かせて
横浜駅のホームに映える
どこかで誰かが照らしている
諸行無常の白熱灯

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