詩人ごんつ~寺山修司は古びない~

ネットの海に生のことばを 言葉の洪水に肉の輝きを あらゆる停滞にフレンチキックを twitterアカウント @keibatanteiG

虚しいことがあった時
「虚しかった」と嘆くこと
手ひどく裏切られた時
「裏切られた」と嘆くこと
嘆かわしいことがあったなら
正面切って嘆くこと
ただそれだけが足りないような
気がするのは、錯覚だろうか
僕が間違っているとしたら
こんなに嬉しいことはない

虚ろな顔をするたびに
過去の人々が思い浮かぶ
名もない道ですれ違った
幾千万の有象無象
みんな幸せだったのだろうか
多分そうではなかっただろう
輝かしいものはまるごとみんな
前の時代に取り残されて
何にもなしになってしまった

小説や映画の中ではなく
アニメやゲームの中でもなく
黒く確かな手のひら大の
絶望はすぐそこにある
単調さを極めた日常
昨日と今日の境の見えない歳月
遠くに聞こえる女の足音
死んだ目、死んだ声、死んだ目差し
見えるかい、聞こえるかい
見ないふりする卑怯な誰かが
どこにいくのか誰も知らない

言葉はいつも残酷だ
街には言葉が溢れている
スマートホンにも満ちている
したり顔したその裏に
地獄へ続く一本道の
寂しい風がひょうと吹く

鋭いナイフを首筋に
当てられるだけマシだと思え
ホントの悪魔はいつだって
あめ玉持ってるやつのこと
いつも僕らをスポイルしてくる
揉み手風情の仇敵だ


頭痛について話そう
頭痛がひどい、頭痛がする
頭のなかに一匹の
奇怪な虫がいるようだ
あらゆることの妨げになる
得体の知れない6本足
視界は曇る、思考は淀む
幸福なんて遠い幻
どうにかしなけりゃ明日の命も
確約できるものではない

ちりん ちりん
ぼうぼうぼー
地獄へ向かう一両の
鈍行列車の到来告げる
静かな鐘が今なった
ない煙突から大量の
吐き気を含んだ煙が上がる
時間はない、時間はない
明日と今日との境を見据え
決意を込めて眠りにつく

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