前回の記事では「部活動のあいまいな位置づけを改善させること」が大前提と述べました。

そしてその大前提のもとに大きく2つのパターンに分けられると思います。

それは、

部活をやらせるのなら、責任を持ってとことん付き合え!
その気がないのなら、そんな活動やらせるな!やめちまえ!!


と、私がいつも叫びたいと思っている内容そのものです。



つまり、

①部活動を課外活動ではなく正式な学校教育として位置づけて、部活動指導も教員の正式な職務とする。


あいまいではなく正式な学校教育として位置づけられた部活動は、今まで以上にきちんとした体制やルールでもって行われていくべきです。
そして、当然ながら正式な職務となったのですから、教員全員で仕事としてしっかりと取り組まなければなりません。指導方法も研修などを通して充実するかもしれません。
もちろん、強制力があるため、部活動といえど勤務時間内に行う、もしくは勤務時間外に行うのであれば、それに見合っただけの手当てが与えられるべきです。
もうボランティアではありません。立派な労働ですから特殊勤務手当てのようなスズメの涙ほどの手当てなどはあり得ません。

しかし、この場合も問題はあります。
学校がさらに部活ばかりになってしまう危険性があるということです。
ただでさえ、現状は「学校教育の一環」程度に位置づけされているのに、学校生活の大きな割合を占めている部活動ですから、正式になると今以上に盛んになっていく可能性があります。
もしくは、逆に勤務時間内に収めようとして規模縮小という流れもあるかもしれません。

ただ、どちらにせよ、学校は部活動が中心に回っていくべきところではなく、学習活動が中心であるべきです。公教育という視点では部活ばっかりというのはあり得ないと思います。
そして、私たち教員は教科指導のプロであって、部活動指導のプロではありません。本当にプロとしてのスキルが必要ならば、それ専門の人材を採用すべきです。



そして、

②部活動を学校の教育活動から完全に切り離す。

あいまいな位置づけによって教員のボランティアだけを利用して運営するのはおかしなことなので、正式に義務はないものとして学校から部活動をなくしてしまいます。

そうすると、私たち教員は部活動指導という強制ボランティアから開放されて、本来の業務である教科指導や学校運営上の業務に専念することができます。部活動指導によって多くの休日を犠牲にすることがなくなります。
もちろん、単純に仕事が減ったと喜ぶだけでなく、本来の業務に専念する義務があります。今まで以上に世間から学力向上を求められることになるでしょう。
また、たち教員は部活動指導で補っていた教育的な効果(生徒指導面など)をそれ以外の部分で充実させていくことが必要になっていくることでしょう。

しかし、この場合も問題があります。
一番の問題は、子供の運動や文化的活動の機会が大幅に失われてしまうことです。
制度自体に問題はあるけれど、今の日本の子供たちの多くは部活動によって様々な活動を享受していることは事実であり、それがなくなってしまうのは社会的にも大きな変化といえるでしょう。
ですから、単純になくすということは、どんなに教員の権利としては正当性があるといえども、多方面から批判や反対の声が上がることは必至です。



以上のように大前提のもとに大きく2つに分けましたが、これでは①も、②も両極端な話なので実現は厳しいと思われます。

では中間をとって案を考えてみると・・・


③やりたい教員だけが部活動をやって、やりたくない教員は部活動をやらないという制度にする。

これ、ちょうど中間をとっていいアイデアなんじゃないかなって思いますか?

現状の部活動の制度に比べたら、ずいぶんと改善されたパターンかなって思います。私も最初はそう思っていました。

でも、これって問題の解決にはなってないと思うんですよね。
前の記事でも書いたように、③のパターンになりつつある東京都などはたくさんの部活動が廃部になって、問題が起こっています。

そんなこと知らねーよって言えばそれまでですが、部活の犠牲者が教員から生徒や保護者に移っただけなんですよね。

だから、批判・反発が起こった場合、その矛先は学校と教員になるだけで次なる問題が勃発しかねません。
そして、その結果、学校が争いに負けて「じゃあ、部活動顧問は全員強制ボランディアでお願い」という現在の制度にループしていく・・・という事態になりかねないのです。

ですから、大前提として部活動制度は文科省による正式な位置づけという「後ろ盾」がないと根本的な問題の解決には行き着きません。

そして、その大前提以上に前提であるのが、「部活動指導は本来は教員が担うべきことではない」ということです。ですから、①や③のパターンは受け入れるべきことではないのではないかと、私は思います。


そこで、結局行き着くのは

④部活動を地域のクラブチームや社会体育などに移行する。(ただし②をベースにする)

②の問題点である子供たちの活動の機会ですが、学校・教員に代わって地域・専門家に移行できれば万事OKです。この場合、教員にとって部活動は正式な職務ではありません。

これがうまくいけばメリットは大きいです。

(教員)
本来の職務に専念できる。労働者としての在るべき権利(休日)が得られる。
(子供・保護者)
専門家に教わるので、技術の向上が期待できる。小中高と関係なく継続的に指導を受けられる。学校生活と切り離しているので、イジメ・人間関係のトラブルなどの問題を回避しやすい。
(地域・指導者)
学校の教員でなくても、スポーツの指導者としての仕事が確立しやすくなり、新しい雇用の創出に繋がる。地域のスポーツクラブの活性化。地域とつながり、学校の教員以外の大人による教育的活動が増える。
(教育行政・文科省)
学校の業務が整理されて、学校の教育活動が行いやすくなり、教育的効果が得られやすくなる。特殊勤務手当てなど出費が減る。


一方、予想されるデメリット・問題点

(教員)
部活が大好きな教員にとっては、活動の機会を失うことになる。いきがいにしている教員もいるのが事実で、反発が予想される。
(子供・保護者)
部活は無償で指導をうけていたが、参加費や謝礼などの費用が発生する。勉強大嫌い、部活のために学校に来ているような生徒にとって魅力減?
(地域・指導者)
活動場所の問題。給与の問題。(教員と同様にボランティアだけでは限界がある)
(教育行政・文科省)
新しい制度を作ること自体が大変。中体連のような組織や現在ある大会などを移行していくのが難儀。新しいこと始めるために多大な費用がかかることが予想される。
(その他)
スポーツメーカーなど各種団体や業界の利権に大きく影響を与える?

とまあ、④については私が見聞きしてきた情報を整理すれば大体こんな感じでまとまります。
デメリットもありますが、これが実現できればメリットの方が大きいのではないかと思います。


しかし、これが実現できない理由があるとすれば、何があるのでしょうか。
教育行政や文科省の立場に立って考えてみると・・・

「今の制度のままだったら、運営は教員のボランティアだからお金もほとんどかからないし、体罰とかあるけどこれで制度自体は出来上がって今もまわっているんだし、第一に大規模な制度改革なんて大変だからやりたくないよね~。」

って思うに違いない!(予想だけど的を得ている自信あり)

だから、今までずっと変わってこなかったんだと思います。

確かに、地域のクラブチームなどに移行するって言っても、そのクラブチームはだれが作ってだれがどのように運営するんだよって、考え始めたら難しいことだってのは分かるんです。だから本腰入れて着手しないんだと。

でもね、

教員だけがボランティアでやるのは限界なんです!

そもそもボランティアなのに強制的に働かされるって法律的にアウトでしょ!!

それを国が文科省が放置していることが大いに大いに問題ありでしょ!!!



この問題を放置しているようでは、日本中のブラック企業だってなくならない。

私たちが、現場の人間が、生の声を上げていかなければ自動的に改善されることは期待できません!

しっかりと訴えて、国に責任を持って取り組んでもらうべき問題です。



というわけで、「誰もが納得する部活動のあり方」という点においては、
私は基本的には④を推していきたいです。制度的には④がベストだと思っています。


みなさんはどう思いますか?

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賛成・反対を問わずご意見をいただけると幸いです。


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