前回の記事にて紹介した内田良先生の記事でこのブログを紹介していただき、それがyahooニュースに掲載されたおかげで、本日のブログのアクセス数が爆発的に増えて驚いております。

昨日だけで17000を超えました。拡散にご協力いただいたみなさん、本当にありがとうございました。

この、せっかく広がりつつある思いをどうか消さないように、これからもご協力よろしくお願いします。


さて、タイトルにある通りですが、この問題の実情を広げていく際に、誤解なく伝わってほしいのであえてこのように書きますが、「この部活動の問題は単なる教員の労働問題ではない」ということです。


確かに、強制的に顧問を持たされて勤務時間外も土日も長時間拘束されて、それに見合った手当も出ないという状態なので労働問題としての側面は非常に大きいです。

しかし、その側面だけが一人歩きしてしまうと、多くの一般の方々から

「公務員め、甘えるな」「民間じゃあサービス残業なんて当たり前だ」「公僕だから働いて当然」

そんな声ばかりが届くようになってきます。(というかこれまでもたくさん届いています)


また、同じ教員であっても部活動に対して肯定的な人、大好きな人からは、

「部活もやってこそ教員でしょ」「生徒のためにそれくらい頑張らないでどうするか」「昔から部活なんてあったんだから、分かって教員なったはずだし、嫌なら辞めろ」

そんな声ばかりが届くようになってしまいます。(これもたくさんある意見です)



違うんですよ。

それでは私たちが伝えたいことが十分に伝わっていないことになってしまいます。



大前提として、

異を唱える私たち教員も部活動が昔からあることは知っていたし、部活動で育てられて、いい思いをした人だってたくさんいるってわかっています。

これまでの部活動の意義、教育的効果についても認めています。

技術だけでなく、集団での生活を通して人間関係を学んだり、嬉しいことや苦しいことを経験して成長したり、礼儀作法を身につけたり、感謝の気持ちを持てるようになったりと、部活動を通して子供たちがたくさん学ぶことがあるってことは、十分に、十分に分かっているんです。

だって、私たちは目の前にいる生徒のためにと信じて、何年も、何十年も土日を返上し続けて、部活動の顧問をやってきた当事者なんですから。

そして、私たち自身が、生徒として、教員として、保護者として、地域の市民として、様々な立場と経験で部活動を見つめてきもなお、世間の人たちに伝えたいんです。


どう考えても、今の日本の部活動のあり方おかしい!行き過ぎている!と。



なぜ、私たちがそんな叫び声を上げているのかを、ぜひとも考えてほしいのです。

その先が、私たちが求めている論点です。



教員の置かれている現状については真由子さんのブログ「公立中学校 部活動の顧問制度は絶対に違法だ!!」をご覧いただければよくわかることでしょう。ここでは割愛します。

記事やそれに対する膨大なコメントのすべてに目を通すのは大変ですが、生の意見がたくさん聞けます。



教育的意義があるからといって、課外活動である部活動が過熱化・肥大化しつづければ、本来の職務である教科指導や学級経営などにエネルギーが行き届かなかくなるのは明らかです。今の学校はすでにそうなっています。

土日も返上、平日の夜も返上して部活動ばかりやって、本来の職務をきちんとこなせるスーパーマンばかりじゃありません、学校の先生は。

両方がんばろうと思っても、本来の職務よりも優先順位が高くなってしまった部活動がある限り、1日24時間では時間が足らないのです。

そんな環境の中で、子供たちをきちんと教育していくことなんてできると思いますか?



もしも、あなたが保護者だったとして、子供が勉強で困っていたときに 、

「勉強がんばりたい人は塾でお願いします。わからないところは塾に聞いてください。放課後先生たちは部活で忙しいので。」

なんて言われたらどう思いますか?

きっと、そんなことは言いませんけど、実際はそういう状態です。どこも部活ばっかりやっています。補習なんてやる余地がありません。



もしも、あなたが保護者だったとして、

部活の予定表には「土日も一切休みなし、1日遠征ばっかり、休んだら試合には出さないからね。」という状態。

勝つために、強くなるために、お前のためにといって毎日毎日罵詈雑言を浴びせられて、しごかれて帰ってくる我が子。

子供の成長と活躍が保障されていればいいけれど、結果的にそうでなかったとしてもいいですか?

「3年間補欠でも、辞めたら進路に響くかも知れないから辞めない」なんて悲しい理由で続ける生徒も少なくありません。



もしも、あなたが保護者だったとして、

子供を部活動を通して成長させたいと思って強豪の部活に入部させたとして、

1年後、その部活の顧問の先生が転勤となって、顧問が不在で廃部、もしくは素人顧問がしかたなくついて十分が指導が受けられなくなったとしても、それ以上はどうにもできません。

文句を言うことなく、その現状を受け入れることができますか?



これらの例は、ほんの一部に過ぎません。学校に近い立場になって考えてほしいと思ってのお話ししました。

もちろん、すべてがそうでもないし、うまくやっている生徒もたくさんいます。でも、こうした実情があることは事実であり、珍しい話ではありません。



このようなことになってしまった原因はいろいろと考えられますが、最も大きな原因は部活動の法的な位置づけやルールが不明確なまま、グレーな状態で学校に丸投げ(実質的な教員のボランティア)にしてきたことでしょう。

それが、自然と勝利至上主義を生み出し、部活動の教育的効果を評価する風潮が強すぎるあまりに、部活動は過熱していきました。

制度の歪みを感じながらも部活動を維持するため(維持しなくてはならないため)に、学校は教員に対して全員顧問制度を取り入れたり、生徒に対しても全員部活加入制度を取り入れたりして、今日まで続いてきました。

法的な位置づけと明確なルールはなくても「生徒のために」という大義名分が邪魔をして、だれも「おかしい」とは言えません。「仕方ない」としか言えません。




こんな歪みまくった実態をもつ今の部活動の制度は本当に「子供のため」でしょうか?


少なくとも私にはそう思えません。

こんなにもおかしな世界に子供を置くことはブラック企業に耐える戦士を育てているのと同じに思えます。


きちんとした学校教育を行っていくためには、この大きくなりすぎた部活動にきちんとメスを入れて、あるべき正しい姿に変えていかねばなりません。変えていくためには教員の力だけでなく世間の理解が必要なんです。

その、あるべき正しい姿とは何なのかを、ぜひともみなさんも一緒に今後考えてほしいと思っています。



大変長く書いてしまいましたが、少しでも私たち教員の心の声を受け止めていただければ幸いです。

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