非常に、感銘を受けた記事があったので紹介します。

今回は部活動が強制参加であったがために、中学校時代に生徒としてずっと辛い思いをしてきた方の話。

部活動の光と影は、教師だけにあらず。生徒たちだってそれに迷惑しているという実例です。


田舎の底辺の中学生の部活

実家の母親の電話いわく、地元の中学校の部活動が強制ではなく任意となったらしい。弟は学校から帰ると、ずっと友達とゲームをして過ごしていると愚痴られた。


僕は、バスケットボール部に所属していた。15時半の授業が終わると、各々は体育着になって体育館に向かう。そして18時半までひたすらドリブルを続けてい た。コートの真ん中では、運動とバスケが上手な奴らが陣取り、ひたすら試合をしていた。雑魚である僕らはコートの隅である。たまにボールが飛んでくると、 それを真ん中に投げ返すだけの簡単な作業である。


苦痛だった。家に帰って、ゲームとパソコンをしていたかった。


雑魚の中でも、カーストがあった。僕はそのカーストの中で低い方だった。上手な奴らの分に加え、同じカースト内から受けるイジメがった。それもあって、バスケの部活動は苦痛だった。


思い返してみれば酷いものだ。たまに試合を「やらさせてもらう」としたら、笑われるか怒鳴られる。部活の基準は上手な奴らに合わさっているので、雑魚は何をやっても怒られる。


そして、何かと休日は校外で試合をする。雑魚はそれに合わせて一緒に行動し、ボールや荷物を持っていく。上手な奴らの親は我が子が一番可愛いと、どこにでも 車を走らせる。ビデオを撮り激励を贈る。雑魚の一人である僕は、横目で冷めた弁当を食べ、サボれる場所を探す。何もおもしろいことなどない。時間を潰すの に必死で苦痛だった。強い強い苦痛を感じた。


僕の中学校は田舎なので、人数は東京に比べたら断然に少ない。一学年に80人はいなかったと思う。そうなると部活動の数も少なくなる。その上、なぜか部活動は強制参加だった。サッカー、野球、そしてバスケットボールのどれかを選ばなければならない。文化部は何か体に問題があるか、家庭に問題がある子しか入部できなかった。


他の部活も大抵同じだったが、野球部は先生が皆平等にシゴいていたので、しんどそうだったが精神的に追い詰められていそうな感じではなかった。サッカーは楽そうだった、これに入れば良かった。友達もノビノビしてた し、試合も半年に一度しかなかったようだ。バスケははっきりとした上下関係というイジメがあったし、顧問も試合に勝つことしか言葉がなかった。


試 合の日などでは、他の学校の顧問は常に生徒を怒鳴ってた。頭ごなしに下手糞と怒鳴りつける。生徒は泣く。でも青春なんだと、上手な奴らは語っていた。この 空間の何が楽しいんだろうと思った。上手な選手がいて、怒鳴るコーチがいて、あとは奴隷がいた。試合に勝つことが絶対で、失敗しないことが求められ、奴隷 は時間を潰すことに必死だ。奴隷は微塵も興味が無いバスケが上達するわけでもなく身体能力が上がるわけでもなく、雑用のためだけにいた。


バスケ部は僕の学校が誇る素晴らしい「伝統」の一つに数えられていた。上手な奴らは誇らしく、青春を感じていたのだろうか。伝統というものは、犠牲の元にあったことを知らなかったのだろうか。


その後、部活動は三年生の夏で終わり、受験勉強と塾で追われることになった。僕は勉強ができたので途端に楽しくなった。その後、受験が始まり僕は進学校に進み、できる奴らはスポーツ推薦、またはスポーツ推薦で落ち大金を払って私立校に進んだ。


何年かして、僕は大学に行き就職して今に至る。「上手な奴ら」の話は一切聞いたことはなかった。そりゃそうだろう、上手な集まりの中で高みに行くのはとても 大変だ。しかも、バスケは野球やサッカーほど良いスポーツではない。プロになったとしても食べていけるわけがないだろう。オリンピックも日本の枠はない。 上手になっても意味も価値もないスポーツだ。


母と話をしていると自然と昔話をしていた。母親もバスケ部は嫌だったらしい。そりゃそうだろ う。休日も早起きをして、何も活躍できない子供の弁当を作ってたのだから。高い名前入りのジャージを買わされ、たまに車を走らせ、遠い学校や施設へ子供を 送り迎えにいってやったり。きっと、母親内でのカーストもあっただろう。僕が勉強ができなかったら、もしかしたら母親もイジめられていたかもしれない。


僕は半笑いで聞いていた。遠い昔のことだから、もうそんなに辛くはない。ただ、あの時の時間で何かもっと他の事をやっていれば、きっと楽しかったんだろうなあと思っていた。


その後、あの「上手な奴ら」の話になった。上手な奴らは高校を卒業したあと、揃いも揃って地元で働いているそうだ。田舎なので大した仕事はない、それこそ工 場とかしかない。できる奴らのリーダーは工場で働いているらしい。朝の8時から夜の11時まで働き、体中を黒い油だらけにして帰ってくるらしい。給料も聞 いたところ、手取りで15万円はいっていないそうだ。それをもう何年も続けているそうだ。


僕は母親との電話を切ったあと、ふと辛かった思い出をつらつらと思い出してみた。一日2時間半、週に12時間半、月に50時間。それが2年と半年、600時間をかける2.5して1500時間。プラス月に 2回ほど休日を全日潰される。その時間を、僕がマックスで有意義に使えたかは微妙だが、とても貴重な時間に思えた。


僕は今、残業はあるとはいえ悪くない環境で働き、年齢で見て平均以上の年収を貰い、今のご時世にしては恵まれすぎている生活をしている。あの時の惨めさはもうないのだ。僕は今、 立派で、幸せだ。ドリブルもできず笑われ、道具やボールを試合に忘れて怒鳴られ、陰湿な嫌味を言われ続けたあの部活にいた僕は、上手な奴らより恵まれているのだ。


きっと上手な奴らは、僕と低いカーストの時間を奪ってしまった罪を、たった今被っているのだ。僕が苦痛に感じていた時間を、自分の 大好きなバスケに費やしてしまったことに対して、惨めな生活をして免罪しているのだ。そしてきっと、その工場は潰れフリーターの生活になるだろう。昔を思 い出しながら、惨めな生活を悔いるだろう。青春は犠牲のもとにできていた。輝くためには燃料がいる。カーストの下の奴隷がいて、頂上へ高く登れ、そして輝 くのだ。そして今、そのカーストはいなくなり、上手な奴らは地面で頂上にいたときのことを思い出しているのだろう。


別に僕はもうどうでもいいのだ、奴らとは赤の他人なのだから。でも、ああ、やった。苦痛が柔らいだと感じた。


つらつらと書いてしまったが、これで僕の黒い物が掃き出せたと思う。駄文失礼した。


もし、僕みたいな田舎で暮らしていて、同じように部活動とかで惨めな思いをしている人がいたら、反発するべきだ。その代わり、何かに打ち込まなければならない。僕は勉強だった。勉強ができたから頑張ってこれた。


僕は、今の僕が決して良い大人ではないと思う。だけども、上手な奴らに加わらなくて本当に良かった。でもカーストの下にいたことは黒歴史だ。人生は難しい。


これが、好き好んで入った部活ならば、本人の問題ということで片づけられる話ですが、全生徒が強制参加という制度によって引き起こされた体験だから酷いです。

もしも、強制参加という制度がなかったら、この人はもっと他に有意義な経験を積むことができたに違いありません。


「部活動を通して成長することができた」という話は少なくありませんが、それは生徒が求めるものと、与えられるものがある程度一致していた場合であって、そうでない場合は子供にとって不幸であることも少なくありません。

今ある部活動を熱心に推し進めるのは、部活動を通して有意義な体験をすることができた大人ばかり。

自分の経験の範囲で有意義だったからといって、部活動は当然のようにあるべきだと考えたり、部活動を強制的に行ったりするのは教育の範囲を超えた押しつけであり、傲慢ではないかと思います。

本当に有意義だというならば、強制ではなく、選択制として選択肢の1つとして、それ自身の魅力で生徒を集めて活動してほしいものです。



私は部活動を全否定するつもりはありませんが、多様な価値観に対応していくこともこれからの学校の責任だと思います。


そのためには、

部活動に熱心になる先生がいてもいいけど、

部活動以外の教科指導や生徒会活動など様々な分野で個性を発揮して頑張る先生がいたり、

部活動に熱心になる生徒がいてもいいけど、

部活動以外の勉強や習い事や趣味など自分のやりたいことを追求する生徒がいたり、

それぞれが多様な選択肢を持っていることを認め、それぞれが生き生きと活躍できる環境を作っていくことが大切だと思いませんか?



ちょっと冷静になって考えてみれば分かることでしょうけど、

先生も生徒も部活を強制的にやらされるのはおかしいです。

しかし、現状は「部活動は教育的効果がある」を信じるのみ。だから強制する。

そしてさらに、学校は保守的だから一度始めたことはやめられない。



法的位置づけすら不明確な部活動なのに、

未だに部活動の強制参加にしている地域があったり、

短絡的に部活動の参加率の向上を推し進める自治体があったりと、

勝手に推し進められている現状もあります。



こんなの変です。社会全体で意識を変えていきましょう。「子供のため」に。



※リンクと共に記事を転載させていただきました。転載は良くないことは分かっていますが、今後もこのブログでも確実に紹介したい貴重な記事でしたので勝手に拝借しました。すみません。不都合でしたらご連絡ください。


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