yutzめにございます。

梅が咲いて、桜を待つ日々ですが、
ちょうどいい季節ですね。
西行は桜の頃に死にたい、と歌いましたが、
私は梅の頃がいいです。
春が本格的に始まる前に、そっと去りたいです。
ああ、この桜をyutzに見せたいな、
とか言われたいものです。



やっぱり、言いたい放題ならこのブログですな。
有名人とか注目されるTwitterなんかで発言するから炎上するんですよね。
無名の人間が、誰も知らないブログで暴言を吐いても、
全く問題なし。
好きな事を思いっきり書けます。



この冬の出来事から。

アメリカでトランプ政権が始まりました。
早くもドタバタ状態です。

そもそもアメリカって、
こんな国なんですよね。
昔、ヨーロッパで宗教改革が起こり、イギリスにも波及しました。
カトリック対プロテスタントの抗争はヨーロッパ中のあちこちで起こり、
三十年戦争のような大惨事も発生しました。
イギリスでは妥協の産物とも言えるイギリス国教会が成立し、
少数派信者(ピューリタン)は海を渡りました。
で、アメリカへ。
イギリス人地主に搾取され、アイルランド人たちは飢餓に苦しみました。
で、アメリカへ。
三十年戦争から始まる国内の度重なる戦争、混乱で、
ドイツは長い混乱の時期がありました。
それは結局第二次大戦後まで続きました。
で、アメリカへ。
ドイツとロシアに制圧され、ポーランド人たちは国を失いました。
で、アメリカへ。
ヨーロッパの混乱から弾き出された人々がアメリカへ向かいました。
アフリカでは部族抗争が常態化していました。
部族抗争で敗れ、捕虜となったアフリカ人たちは、
白人の奴隷商人に売り飛ばされました。
で、アメリカへ。
アフリカからの奴隷の輸入が禁止されましたが、
この頃にカリフォルニアの開発が本格化しました。
今度はアジア人、主に中国人たちが、
騙されて苦力(クーリー)と呼ばれる労働者として送られました。
もともとアジア人でも貧困層の人々でした。
で、アメリカへ。

旧大陸で「要らない」と言われた人間たちが作った国がアメリカですよね。
私は「世界中の貧乏人を集めて作った国」と呼んでいます。
もちろん、軽蔑の意味はありません。
「貧乏人をバカにすんなよ」という意味です。
しかし、海を渡った移民一世たちは、
それぞれ悲しみを抱えて海を渡ったはずです。
「移民を制限する」という現在のアメリカの政策は、
「アメリカ人とは何者か?」という議論を引き起こしていると思います。
キング牧師らの「公民権運動」も、この文脈から考えると必然です。
白人も黒人も、住み慣れた場所にいられなくなってアメリカへ、
という意味で、みな同じではないか、と。

私はこの仕事をしていると、黄人であることを特に感じます。
差別されているという意識はありません。
もちろん、日本語を学ぼうとしている人たちに、そんな意識はありません。
ただし、旅行に行けばうっすら感じることはあります。
人種差別が行われるとしたら、日本人は非白人であり、
差別を受ける側です。
人種差別主義者には、日本のGDPが世界3位で、経済大国である、
ノーベル賞受賞者も出ているし、工業技術は世界トップレベルである、
などということは意味がありません。
肌が黄色いので劣等種である、それだけです。
日本には独自の優れた文化がある、と主張しても、
「知らねえよ、そんなの。しょせん黄色人種だろ。」で終わりです。
人種差別主義者は恐ろしいほど無知であり、
無知であるがゆえに単純で、分かりやすいのです。

トランプ氏自身がどのような考え方の人物か、よく分かりません。
ただ、トランプ氏大統領就任の余波で、
そういう思想が頭をもたげているという状況はあると思います。
安倍首相はトランプ大統領と仲良くなろうと、
ゴルフなどで個人的な友誼を結ぼうとしています。
それはそれで外交戦略としては、まあいいのですが、
アメリカ社会の動きは今後注視していった方がいいと思います。



北朝鮮の金家の長男、金正男氏が暗殺されました。
驚いた、というより、呆れました。末期症状だと思います。
国家が崩壊するのが近いかも知れません。
北朝鮮の工作機関の犯行で、金正恩氏から直接指示が出ていた、
とする説が有力です。多分そうなんでしょう。
「なんのために?」という疑問はありますが、
今のところその目的は分かりません。
「なぜ空港?」とも思いますけど。
今時空港ってテロ対策で監視カメラがあちこちに設置されてて、
思いっきり丸見えなんですけど。

なんかもう、政治的意見とかは巷で出尽くしているので、
もういいと思います。
私にはただ、「醜い」という印象しかありません。
軽蔑を受ける以上の存在意義のない国です。
あの国もなるようになるのでしょう。

私は「アメノヒボコ」の話を思い出しました。
播磨や但馬の国を治めた、古代の伝説的人物です。
元は新羅の王子で、倭国(日本)に亡命してきたと考えられています。
おそらく王位継承から外され、彼を慕う人々と共に
日本に渡って来たのでしょう。
名前に「アメノ…」が付いていることからして、
日本は身分の高い人物として扱っていたと思われます。

古代においては日本は、大陸や半島国家で起こった内乱や政変から
逃れる人々の格好の逃げ場だったのでしょう。
私は「居場所のない人々が集まった国」という意味で、
日本とアメリカはよく似ていると思います。

金正男氏には息子がいるようで、彼も命を狙われているとか。
現在、中国が保護しているそうなんですが。
中国は子分をコントロールできず、ナメられっぱなしです。
子分の北朝鮮は核開発していますし。
普通、覇権国(親分)は衛星国(子分)に核開発は許さないものです。
あの核ミサイルが北京を攻撃することもあり得るわけですから。
金をばら撒く以外戦略のない覇権国ですから、
中国恐るるに足らず、です。
でも、そうだと息子が危ないですね。
日本に亡命できればよかったのですが。
お父さんがあんなに行きたかった東京ディズニーランドもありますし。
でも、日本には北朝鮮のスパイがウジャウジャいますからね。
一度「夢の国」に行かせてあげても良かったかも知れませんね。
なんか、哀れに思えてきます。



日本語教育関連で。
入国管理局が日本語学校の管理を厳しくするそうです。
不法残留、不法就労といった外国人犯罪が増えているということで。
またもトンチンカンなことをしだしました。

主に地方都市で若い労働力が不足し、
「技能実習生」という名目で外国人労働者を入れています。
実際の労働の現場は、とても劣悪な環境で、
ほぼ奴隷状態で外国人労働者は働かされています。
「日本に行けば稼げる」と聞いていた外国人労働者は、
すぐに「騙された」と知ることになります。
それで実習生が逃げ出すケースが多発しています。
彼らが不法残留者になるケースが多いのです。
これは第一に受け入れ企業、そして監督官庁である厚労省の手落ちです。

また、留学生受け入れ30万人計画により、
多くの外国人の若者が留学ビザを取得しました。
しかし、勉学に向かない留学生も多数含まれています。
それでも少子化、生徒の減少に悩む専門学校などは、
そういう留学生を受け入れてしまいます。
おまけにそういう専門学校はロクに日本語を教えられる教員を
雇っていません。
勉学の意欲のない留学生は、主にバイトで暮らすようになります。
これも不法就労の元です。
これも安易に留学生を入れる専門学校や学生が集まらない私立大学、
それと監督官庁である文科省の手落ちです。

しかし、技能実習生は厚労省の管轄、専門学校などは文科省の管轄、
法務省・入国管理局が管轄しているのは日本語学校です。
日本語学校の留学生は厳しく管理されているので、
犯罪などはほとんど起こしませんが、
世間からは在日外国人の管理は入管がやっているものと思われていますから、
「入管、なんとかしろよ」という声が上がります。
で、仕事やっているフリをしなければいけない入管は、
日本語学校の管理を厳しくする、というお触れを出したわけです。
またも、縦割り行政のシワ寄せは末端の日本語教師に行くんですね。



こんな事を書いているうちに、
当ブログ、累計訪問者が15,000人になりました。
もう十年もやってますからね。
そのうち多分3,000人分ぐらいは、私自身だと思いますけど。
読んでくださる方がいらっしゃるんですね。
こんなブログでよければ、もうしばらく続けます。



ではまた。