広瀬隆さん講演会に出席して。その2。本編。(抜粋・考察・感想by 栗原優)


後日、この日の講演を映像でupしていただけるそうです。よって、「あくまでpick upした内容・また、僕が考察させていただいた内容」をここにupさせていただきます。

2011.9.2.広瀬隆さん講演会@文京区民センター3A会議室
『新エネルギーが世界を変える。原子力産業の終焉』
原発廃絶への短期・中期の提案

「終焉に向かう原子力」実行委員会主催

(講演メモ抜粋、考察: 文責by 栗原優)

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要点

◎原発は即全廃するべき。

理由
・日本は地震活動期に入っている。
今回、福島第一の事故により、「500ガル程度の地震で破損してしまう」ということが分かった、つまり、今全土の原発の耐震性は不完全であることが証明されたので、次に(大)地震が起こったらどの原発も福島と同じような事故を起こす可能性があるということだから。

◎原発の代替エネルギーは
・短期的には→火力・水力で現段階で十分間に合っている(且つクリーン)⇒◎よって即時全廃して大丈夫
・中期的には→自家発電を自由化、天然ガス(コンバインドサイクル発電)
・長期的には→日本の高度技術発展は期待してよいので、ここで様々な発電方法について話し合っていきたい。


○「今」、原発の代替エネルギーとして自然エネルギーを推奨することに対する危惧

・"自然エネルギーによる発電方法が普及するまでは原発を利用するしかない"という、「段階的・脱原発論」を推すことになる。

・エネルギー消費の割合は、産業用・業務用のものが最も多い。彼等が今すぐに、
自然エネルギーに転換できるとはとても思えない。

・すると自動的に原発を温存することになる。
(こうなることを望んだ上で、脱原発を唱えながらも自然エネルギーを推奨している人がいる)

○しかし原発は「即時」全廃しなくてはならない。

・それには、今は「代替エネルギーを自然エネルギーにするべき」と論じている時間はない。
火力・水力で十分足りているのだから、まずは即全廃すべき。

○火力の問題点として取り上げられていることを論破

・「CO2が地球温暖化促進」は「嘘」だった。(2009年に暴かれた)
(※一つ前のブログ記事http://blog.livedoor.jp/yuukurihara/archives/3518980.html参照)

・化石燃料は枯渇すると言われるが、少なくとも天然ガスは500年、石油は1000年、石炭は2000年分はある。
 また、次々に新しく天然ガスが発見されている。 
 また、今は「地球は永久に天然ガスを出し続ける」という説が出ている。

 →◎しかし、だからバンバン使っていいと言っているのではなく、「火力は当分大丈夫だから焦るな、落ち着いて」と言いたい。今火力水力で足りているのだから、即時原発を全て止めても大丈夫。そして長期的には技術革新が期待できるのだからそれを落ち着いて待つことができるということ。

・火力発電だって事故をするじゃないかという意見に対しては、→事故は勿論どんな発電でも起こる。しかし今回の震災による被害の後、10日後には鎮火し、2ヶ月後にはほぼ復旧している。対して原発の事故は、復旧の見通しは立たない上に、周囲を汚染する。

・火力発電は今、最高峰の技術で行われている。エネルギー効率も原発より、良い。石炭による発電所でも、ほとんど煙が出ないようになっている。

・化石燃料は元来生物から出来たもの。害がない。


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詳細


・6月の世論調査によると、82%が廃炉を求めていた。これで、脱原発に向かうなと思えた。
 しかし、そのうち「直ちに全廃」の意見の人が9.2%しか居ないことに問題提起をしたい。

◎全原発の「即時廃炉」を求める。何故か。

→『日本全土の原発は一触即発状態』であるから。

・原子炉は津波でなく地震の一撃で事故を起こした。
 ・4号機設計者の田中三彦氏(1968年東京工業大学工学部生産機械工学科卒業。同年バブコック日立入社、福島第一原子力発電所4号機などの原子炉圧力容器の設計に関わる。1977年退社。サイエンスライターとして、翻訳・科学評論を執筆。「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会」呼びかけ人。チェルノブイリ以降、広瀬さんに出会い、どれだけ原発が危ないかを話してくれた方。)
の解析では
 →・400~500ガル程度の揺れで配管破損している。
  ・原子炉の気圧が70気圧から半日で8気圧になっていた。つまりこの間にベントされた"抜けた"ということ。
  ・温度は3000℃にもなったと考えられる。気化温度は、ヨウ素は185℃、セシウムは671℃、ストロンチウムは1382℃。→つまり気化する温度を超えていたということ。
  ・格納容器が破裂しそうになるので蒸気口から噴出させた。(これしか手立てがない造り。)
   →これにより、環境への被曝が開始された。
  (20年前の美浜原発事故でのギロチン破断の時もベントされ、大量の放射能が排出され、周囲を被曝させた。
  →このシステムである以上、安全なわけがない。

・プルサーマルの3号機の爆発は、1号機よりも大きく、垂直に爆発し、黒い物が降ってきている(映像あり)
 →核燃料プールの中に激震が走った。この中には核分裂の連鎖反応が再度起こらぬよう、格子のラックがしてある。(※現在、六ヶ所村の再処理工場(兼貯蔵施設) は受け入れが出来ない状態のため、ここに溜まっている。→今、全土の原発で同じ、危険な状態である。)
ここで臨海爆発が起こり、上に吹き飛んだ上に、黒いもの=燃料棒が降った。

・止まっていた4号機も爆発した。((→止まっていても危険ということがわかった))

→アーノルド・ガンダーセンさんの解析によると
・500ガル未満で冷却材喪失事故が起こることがわかった。
(彼の緊急警告↓
http://blog.goo.ne.jp/tom1944/e/0a4174b2d97142cf50e7444dfc2c1bd3)

→◎このことを、IAEAや国家が隠しているのは、全土54基の耐震性バックチェックをふっとばす証明になるから。
(Cf.(岩波)「世界」5月号 田中三彦/(毎日)「エコノミスト」臨時創刊)

→保安院も東電もこれに対し否定できず。彼等の中には、このことに秘かにエールを送る人もいる。


・余震、といってもとても大きいものが来る可能性があるし、本震から10ヶ月後に大きな余震きたケースもある。
・西暦2000年以降、1500ガル→2000ガル、→と記録は上回っている。岩手・宮城内陸地震での最大加速度は4000ガル到達した。また、「無い」と言われていたところに「活断層があった」。
◎阪神大震災以来、日本は地震活動期に入っている。
→500ガルで事故が起こったのだ。今まで大事故が起こらなかったのは、「たまたま直撃うけなかった」からでしかない。
・藤田和夫さん「日本列島砂山論」という本によると、(六甲山にかかる東西の圧縮の力で断層ができ、本来固いはずの花嵐(こう)岩の)岩盤が砂山のようにぼろぼろになっていることを指摘した。
今、地盤は小さな傷だらけの岩で出来ていて、いわば列島全体が砂山の上にあるようなもの。そして、プレートは動いている。
→広瀬さんの「原子炉時限爆弾」も参照


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原発の危険性にまつわる様々な、お話。


・東京新聞がすっぱ抜いている
「原発製造メーカーのOBが、保安院に再就職し“自社”原発の検査。天下りならぬ天上がり。」


・しかし希望を失くさないでほしい。このような素晴らしい人もいる。

☆13基+もんじゅを持つ原発銀座、福井県の知事、西川一誠氏が原発再開反対を表明。
 「津波起因ばかり言及しすぎ。地震の揺れによる可能性もあるのにその検証もなく、耐震対策も盛り込まれていない」「県民の安全と電力需給は別の話。県民の安全確保が第一だ。」

☆東海村原発を持つ東海村村長の発言
「東海第二もギリギリだった」「こうしていられるのが奇跡のようだ」
「国の、福島周辺の人たちに対する対策はもはや「棄民」といえる」
「このような姿勢を変えないならば東海第二原発の再開はありえない」

◎この東海村村長や、福井知事のように、原発をもつ場所のリーダーながら、ハッキリと原発にNoと言える素晴らしい人たちがいるから、きっと原発は止められる。だから我々も諦めなくていい。
しかし、対して、北海道の高橋知事や佐賀県の古川知事のような、恐ろしいことを言う人もいる。
皆さんも、自分の土地のリーダーがもし彼等のように原発を推し進めようとする発言をするなら、東海村村長や福井知事と照らし合わせてみてほしい。


・1977年に広瀬さんが反原発を決意したきっかけとなる新聞記事
「核再処理工場の重大事故があれば国民の半分が死滅する」(西ドイツ(当時はまだドイツは東西に分離していた)


津波の危険性について

・津波を人間が遮ることは出来ない。津波の脅威は高さだけではない。あらゆる方向から押し寄せてくる「体積」だ。
→浜岡のように、いくら高く堤防を建てたところで無意味。(過去、石垣島では80mの津波も起こっている)
・電源を高いところに設置すれば大丈夫などという人がいるが、下にある原発までに電気を送るケーブルに、津波や、津波で流された車や建物などがぶち当たっても大丈夫というのか?ありえない。

◎リニア新幹線プロジェクトに反対すべし
・JR東海が計画している「リニア新幹線」の計画が実行されると、原発5基分の電力を使用することになる。
・JR東海は自家発電を持たないから、自動的に柏崎、浜岡の原発からの電力を使うことに。
→※確実に、浜岡の再稼動狙い。この時期に急速にこの計画を進めようとしているのは、これ狙いだったということ。
・JR東海の会長、葛西氏は「JR東海会長・葛西敬之 原発継続しか活路はない」などと言っている。
・この葛西氏が、東京電力に関する経営・財務調査委員会委員に就任。

→◎断固として、このプロジェクトに反対すべし。


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つづきます!