こんにちは
この日はビジネスホテルマイルドから65番三角寺、66番雲辺寺を打ち、民宿おおひらまで約35km歩きました。
驚くほどハードな1日です。
日が暮れる前に宿に辿り着けるか不安だったので、朝は5時半に出発しました。
昨日、宿のお姉さんが「その時間だと早いからもし間に合ったらおにぎり用意しますね!」と言ってくださり、期待はしていなかったのですが、チェックアウトに間に合わせておにぎりを持たせてくださりました。
朝一から元気をいただき、出だしは好調です。

遍路石にも色々な種類があるのですが、わたしが好きなのはこの遍路石!!なんといっても、手が魅力的。指を指しているのではなくて丁寧に手のひらで指し示しているところが魅力的。
一緒に修行をした、絶対に指をささないある男の子を思い出します。元気かなあ?

6時10分、戸川公園に到着です。
ツツジが綺麗!
ここはお手洗いがありましたが、入りませんでした。

こちらは旧来の遍路石

三角寺への山登りが始まります。
励ましのメッセージがありました!1人だけど、1人じゃないんだなって。ありがたいです。

見晴らしが良いところで一息つきます

手作り感満載の竹のベンチ
地元の方がボランティアで作ってくださったのでしょうか?優しさが詰まっています。

軽自動車が通れそうな道に出ました。

7時6分、三角寺に到着しました。
意外とあっという間で、山道を抜けたらすぐに到着しました。
でも、山登り後の石段は脚に応えます。

山門を入り、正面にはおもてなしのお花が生けられていました。素敵です!
今さらですが、写真の加工で明るさを変えると見やすくなることに気付きました!これからは少しですが鮮明になると思います。

鐘楼を兼ねた仁王門

本堂
“65番札所 三角寺” は天平年間に聖武天皇の勅願により行基菩薩が開基したと伝えられています。
弘仁6年にはお大師様が訪れ、十一面観音像を刻み本尊として安置されました。その時お大師様は不動明王像も彫られ、三角の護摩壇を築いて21日間の降伏の秘法を修法されたといい、「三角寺」という寺名はこのことが由来となっています。境内にはそのときの名残とされる三角の池が残っています。
天正9年に長宗我部軍の天正の兵火に遭い本尊以外を焼失し、嘉永2年に現在の本堂が再建されました。
ご本尊の十一面観音菩薩は安産子安の観音様として信仰されていて、妊婦がお寺から授かった「杓子(しゃもじ)」を出産の際に床下に置くと安産になるといわれています。また、子宝に恵まれない場合は、「しゃもじ」を授かって、家でそれを使って夫婦仲良く食事をすると子宝に恵まれるそうです。
実は、三角寺が伊予の国(愛媛県)最後の霊場だったのです!残るは最後の涅槃の道場である讃岐の国、香川県のみです!やっと終わりが見えてきました。
三角寺で綺麗なお手洗いをお借りして、讃岐の国に出発です。
下りはなだらかな車道でした。

見晴らしがよく、青空に見とれます。
9時半、別格霊場の椿堂(常福寺)に到着しました。
真っ赤な山門と、真っ赤なお不動様が印象的でした。

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しんきん庵・法皇という休憩所で一休み。
地元の「川之江信用金庫」から寄贈され、名前の法皇は、この地域の南側に連なる法皇山脈からとっているそうです。各地にある休憩スポットの遍路小屋も建設してくださる人がいなかったら存在しないので、見えないところでたくさんの人に支えられているんだなとしみじみ。

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さて、この先は三つのルートに分かれます。
①旧来の遍路道。七田橋から標高差340mの峠を越える。草木繁茂の部分有。(9.7km)
②池田町佐野に宿泊するに適す。頂上車道まで標高差約400mの登り坂。(8.6km)
③国道分岐を右へ。ゆるやかな登り坂。距離は長いが生活道路が多く占める。(10.4km)
(公式遍路地図参照)
①は草木繁茂の部分有と書かれている時点で選択外。ただでさえジャングルのような道があるのに、わざわざ記されているとは相当なものだと想像できます。
②は、距離的には短いけれど、標高差が大きいので急な上り坂だということですね。
③は緩やかだけど距離が長いので、時間に余裕があるなら良いかもしれないです。
私は時間に余裕がないので早そうな②ルートを選択。
②ルートにはこのあたりで唯一のお宿、民宿岡田さんがあるので、そこに泊まって雲辺寺を目指す人が多いようです。
地図はこんな感じです。

続き→

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赤い道を進みます。

境目トンネルです。このトンネルを抜けると香川!
と言いたいところですが、このトンネルは愛媛と徳島の境目。トンネルを抜けると徳島県なのです。

地図の青い線が県境で、上の赤丸が雲辺寺。
雲辺寺は徳島と香川の県境に位置しているので、いったん徳島に入り、香川へ至るということです。
境目トンネルを抜けるとお食事処「水車」があります。地図を見ると、この先雲辺寺までお食事処やコンビニはひとつもなく、雲辺寺を越えた先も宿までお店が何もない。ここを逃してしまったら、夕方まで何も食べられなくなってしまうし、この先に聳え立つ雲辺寺という山に備えてエネルギーを蓄えなくては!ということで、水車で昼食を摂ることにしました。

あったかいおうどんです。これが驚くほど美味しかったのです。体中に沁み渡る美味しさでした。
ゆっくりする暇もなく、急いで食べて再び歩み進めます。
この辺りで唯一宿がある池田町佐野を通り過ぎると、山道に入りました。

雲辺寺は標高910mのところにあり、歩き遍路でなかったらロープウェイを使うような山なのでかなりの難関所なのです。

この坂道、奥の方がかなり急勾配で驚きました
山道も想像以上に急勾配でした。大体が落ち葉で足に優しい急勾配、たまに岩場の足元が危険な急勾配、たまに人ひとり通れるほどのせまーーい急勾配、といった感じですかね。笑
かなりきつかったです。

こんな倒木があって足がよろけそうになりながら右側を通ったのですが、今考えると平均台のように倒木を登るのもありだったかなと思ったりしました。(どうでもいい)

広い道に出ました

とても良いお遍路さんショットが撮れてしまいました!お気に入りの写真です。
このお兄さん、ピンクの傘が印象強く、何度かお見かけしていたのですが、よく見てびっくり!大きなゴミ箱のような箱をリュックサック代わりにしていました!ちなみに野宿組なので荷物の量は計り知れないです。ゴミ箱がリュック代わりになるなんて、思いつかないですよね。物は工夫でどうにかなるのですね。エコですね!
それにしてもこの荷物を持ちながらあの山道を登ってきたというのだから、凄い・・・
この道では反対方向から歩いてきたお姉さんに遭遇したのですが、逆打ちお遍路さんではなく、荷物が多くてコロコロのついたカート?キャリーバッグ?みたいなもので運んでいて山道は持って行けないから、山を登る時は麓に置いて打ち戻っているとのことでした。色々なお遍路さんがいますね。しかし山に差し掛かる度に打ち戻らなければならないのは大変ですよね。そのお姉さんも野宿組とのことだったのですが、やはり女性で野宿をするとなると荷物の問題が出てきます!
広い道に出てから約一時間後、雲辺寺に到着しました。
四国八十八か所の中で1番標高が高い札所です!
山門をくぐる前にお手洗いをお借りし、外のベンチで休憩。
雲辺寺も三角寺も、お手洗いが綺麗!

仁王門
“66番札所 雲辺寺” は
延暦8年にお大師様が16歳の時、現第75番霊場の善通寺を建立するための木材を求めて雲辺寺山に登り、この山を霊山と感得し堂宇を建立したことが始まりとされています。
お大師様はその後も2度この地を訪れ、大同2年には秘密灌頂の修法を、弘仁9年には嵯峨天皇の勅命を受けて本尊を刻み、七仏供養を行ったといいます。
後に「四国高野」と称され、四国各地から僧侶が集まり、学問・修行の道場として栄え、貞観年間には清和天皇の勅願寺にもなっています。
お堂の写真撮り忘れました。

雲辺寺境内には五百羅漢像がズラリと並んでいます
こちらはお釈迦様が入滅されたときの様子です。
右脇を下にして横になり、弟子達に最後の法を説き、入滅されたときの様子を描いたものを涅槃図と言いますが、こちらは石像なので涅槃像になります。

一体一体表情が違うので、じっくり楽しめます。
こういうとき、友達に似ている顔を探してしまいます!


参道にズラーーーーーっと並んでいるのでじっくり見ていたら日が暮れてしまいますよ。
さて、ここから10km弱離れたお宿まで歩かなくてはならないのでゆっくりしていられません。
ロープウェイを横目に、山道を下っていきます。
下りは特に問題なく、スムーズでした。

途中丁石の説明が。しかもイラストがわたしの好きな手のひらタイプ。笑
初歩的な説明はわかりやすくてありがたいですよね。
はい、下りの山道ではお決まりの、アスファルトが見えて安心するやつです。
山道で一番怖いことは迷うことなので、終わりが見えないと安心できないのです。
下り道は写真に写っている階段が主でした。
アスファルトを進むと、民宿青空屋さんを通過しました。
本当はここに泊まりたかったのですが、満室だったのです。
三角寺~大興寺のあたりは宿の過疎地域なので予約には要注意です!

いつのまにか香川県に入っていました!まさかこんな地味に気づかされるとは・・・

17時20分、民宿おおひらに到着。予定より一時間ほど早く到着できました。
この日の宿泊者は私一人。
何回も言いますが、一人だと本当にさみしい。
二階にあるお食事処はとても広く、なぜか鏡張りでレトロでお洒落な雰囲気でした。
お食事はボリュームもあり美味しかったのですが、広いホールで一人テレビを見ながら黙々と食べるご飯は何とも言えない思い出になりました。思い出すだけで寂しくなります笑
こんなことで寂しくなっているようでは、野宿なんて耐えられませんね。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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