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 半年ほど前、僕はそれまで住んでいた東京の貸家を引き払って、千葉県の八街市に引っ越してきた。引っ越しからしばらくは、八街から都内まで自家用車で超長距離通勤する日々が続いていたが、このたび、晴れてこのエリアで転職先が見つかり、これまで片足だけ突っ込んでいたような状態であった移住(?)が、これでいよいよ完了する。今の家も貸家なので、この先八街に住み続けるかはまだ分からないけど、少なくともこの北総の地で暮らし続けるつもりだ。
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 さて、千葉県の北東部や外房方面には、俗に「限界住宅地」「超郊外住宅地」、あるいは「限界ニュータウン」と呼ばれるような分譲地が数多く存在する。北総地域に限って言えば、そのほとんどが70年代、成田空港の開港を見込んで投機目的で分譲されたミニ住宅地で、その後バブルの時代を経ていくらかは住宅の建設は進んだものの、駅からも遠く、バス便ですらロクにない田畑や山林を造成して作られたような、要は実需を度外視して開発された分譲地のため、今日に至っても一度たりとも建物が建てられたこともない更地が数多く残り、歯抜け状に住宅がポツポツと並ぶ光景が見られる。
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   これらの宅地は、一応今日でも山ほど売地として不動産市場に出されているが、開発が70年代のために宅地内の道路の幅員は当時の水準で狭く、宅地も1区画につき狭いものでは30坪程度で、もはや自家用車は一人一台の時代となった郊外では、多くの土地が現代人の需要を満たすスペックを備えていない。しかも当時よりも路線バス便はさらに減少し、地元自治体のコミュニティバスにすら見捨てられ、アクセスする公共交通手段がまったくないような住宅地もある(不動産の広告には平気で「徒歩70分」などと書かれていたりする)。
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 当然のことながらこれらの宅地の価格は分譲当時の物価水準から見ても大幅に下落しており、しかも売りに出されている宅地の数があまりにも膨大なため一種の価格競争が起こっており、おかげで首都から遠く離れた地方の農村よりも、都内から1~2時間程度の立地の千葉の片田舎の方が地価が安いというおかしな現象が起こっている。ちなみに坪単価は、売主によってかなり幅があり、坪数千円の土地もあれば、この期に及んで未練がましく坪10万以上の値を付けている土地もあり、もちろん後者は見向きもされていない。
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 しかしこういった土地を活用する人も一定数居るのもまた事実で、多くは菜園や駐車場として利用されているが、何区画かまとまって手に入れて(実はこれが意外と探すのに苦労するが)住宅を建築する人も勿論いる。かくいう僕も、これからどこかこの手の土地を見つけて、何かしら活用していきたいと考えている一人で、暇さえあれば妻と二人でこの手の住宅地を巡っている。このブログでは、主にそういった限界住宅地の紹介を交えつつ、「超郊外」の暮らしを模索していきたい。