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親の介護について

介護前離婚が増えている

 夫の親の介護が必要になる前に別れる「介護前離婚」が増えている。背景にあるのは、家庭に無関心な夫の態度や、嫁や娘頼みの介護の実態だ。離婚する事態にならないためには、男性にも「介護力」が必要だ。

 40歳代前半の友子さん(仮名)は、夫と小学生の2人の子供、夫の両親の6人で暮らしてきた。夫はまじめな性格で、浮気や暴力とは無縁。周囲から見れば幸せな家庭に違いなかった。

 しかし、友子さんは不満を抱えていた。夫は仕事一筋で、子供や家のことには無関心。夫婦の会話がない日々が何年も続いたある日、義父が体調を崩した。病院へ付き添ったカオリさんはふと思った。「義父が動けなくなったら、車いすを押すのは私……」

 家事、育児を手伝ったことがない夫が介護をするとは思えない。夫に愛情を感じられず、その親の介護を引き受けるのは我慢できない。子供が小学校を卒業したのを機に、今年、子供たちを連れて家を出た。

 「実際に親の介護が必要になってからではなく、それが現実化する前に離婚したい、というのは、40〜50歳代の妻に多い。『夫が育児や家事に非協力的』『夫婦間の対話がない』というケースが多く、夫の普段からの姿勢が問われます」と言う。

 日本大学の「健康と生活に関する調査」(2006年、約3400人対象)では、高齢者(68歳以上)が「介護してほしい」と思う相手の1位は配偶者(39・9%)だが、2位は娘(18・3%)、3位は嫁(12・7%)。実の息子は6・2%。夫との不仲に加え、女性に頼る家族介護の実態が妻への圧力となり、「介護前離婚」を生み出しているともいえる。 介護前離婚には二つのパターンがあり、一つは義父母の介護をしたくないケース、もう一つは離婚して実父母の面倒を見たいケースだという。勿論両方に当てはまるケースもあるという。少子化で子供の数が減っているのを受け、「実家の両親が離婚を支援する例も多い」そうだ。そうした中で、親の介護を真剣に考える男性も増えてきた。大分市の大分県社会福祉介護研修センターの介護予防教室にはここ数年、男性受講者が目立つようになった。

 「母や姉に介護が必要になった時のために」と参加した同市内の小林さん(34)は、現在は独身。将来は結婚もしたいが、「家族は自分で介護したい」と話す。

 今年は「男性介護者と支援者の全国ネットワーク」も結成され、互いに支え合う動きも始まっている。

 オトコの魅力は「介護力」という時代が来るのかもしれない。


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