守護神・岩瀬がオープン戦では3年連続となる先発登板。1イニングを12球で圧巻の3者凡退に抑えた。この日の最速は140キロで、奪三振1。「万全」という言葉がピッタリ当てはまる内容だったが、本人には、ちょっぴり不満があった。

 「あんな簡単に見切られているようではね。きょうの時点ではペケですよ」。問題の1球は1回1死、打者・佐藤への4球目だ。カウント2−1と追い込んで投げ込んだが、134キロの低めのボールに相手のバットはピクリとも動かなかった。これがこの日、唯一投げたという新球のSFF。残念ながら“決め球”にはならなかった。

 「新球の狙い? それはちょっと言えませんね。まあ、もうちょっと投げていきますよ」。多くを語ろうとはしなかったが、今後も続けていくことは表明した。不満が残った新球の完成度。だが、それ以外は欠点らしい欠点が見当たらない。先頭の片岡には内角直球でバットをへし折り(三ゴロ)、佐藤には宝刀・スライダーで仕留め(三ゴロ)、栗山は外角140キロ直球で見逃し三振。最高の“船出”だ。

 「持っているすべての球種は投げました。このままいけばいいんじゃないかな。ただ、本来のキレからいったらまだまだ。もうちょっとボールのキレを出していきたい」

 ペナントレースでは経験することのない先発マウンドに「気持ちよかった」と振り返った守護神。昨年は日本シリーズ、アジアシリーズ、北京五輪予選と12月までフル回転だったが「(疲れを)感じずにここまできた」という。

 やっぱり岩瀬は“鉄人”。これでタテの変化球も手に入れれば、世界に誇れる無敵のクローザーになる。