中日の和田一浩外野手(35)は22日、ヤクルトとのオープン戦(ナゴヤドーム)で8回、左翼越えに中日移籍後では初めてのホームランを打ち込んだ。直前には落合監督からベンチ内で直々にレッスンを受けており、さっそく結果をはじき出した。セ・リーグ開幕まであと5日。竜の新戦力が心技体ともパワーをみなぎらせてきたぞ!!

 本拠地の左翼席中段に打ち込んだ“竜1号”。ゆっくりとベース1周を楽しんだ和田に言わせれば、こうなる。

 「どさくさ紛れのホームランですから!」。直前に西川の代打グランドスラムが飛び出して、10点目。その余韻が残っている中で、和田が振った。10試合、34打席目での待望弾。難産?実はオープン戦では3年ぶりの本塁打だった。

 3月の結果など欲さぬ和田らしい数字だが、ここ数日は内容も伴わず、首をかしげる打席が増えていた。5回の右飛も…。そして、悩める和田の現状は、落合監督も読み取っていた。ベンチに帰るなり、始まった直接指導。自分の両肩、両足を指し、和田の問題点を指摘する。和田はうなずく。次の打者がアウトになり、攻守交代となるまでレッスンは続いた。

 「足にしっかりと体重が乗っていなくて、ボールに動かされていたんです。(タイミングが)合っていなかった。変化球への対応がよくなかったんです」

 投手は緩急と配球を駆使して、打者を崩そうとする。そして、和田は崩されていた。1打席、1日なら偶然の安打もあるだろうが、年間をトータルすれば必然を持つ者だけが勝者となる。だから…。

 「ホームランどうこうは関係ないですね。いい結果というだけで、開幕を迎えるにあたって『何でもこい!』(という状態)ではないです。間違いなくこういう攻めになるんだろうなというイメージはできています」

 コースにほぼ欠点のない和田を封じるには、緩急の妙こそが生命線となる。和田はそんな配球を予測済みだ。だから、木田の113キロカーブを仕留めたことは、無意味ではないはずだ。“緩”への対応。残り5日間でやるべきことも、和田は心得ている。

 「きょうはいっぱい変化球を投げてもらえていい練習になりました。やることはたくさんあります。しっかりした形で打てるように、基本に戻って緩い球を打とうかと思っています」

 崩そうとする敵に対して、崩されない自分をつくる。“緩”を打って“緩”を制す。和田の両足が大地に張る根のようになれば、ファンを酔わせる弾道も量産されるはずだ。