はぴいさんへ


大人になったら、誰もが均等に楽しめるようになるに違いないと思ってた場所ってあるよね。その1つが神楽坂だよ。昔は、飯田橋と神楽坂がこんなに近いって知らなかった。神楽坂に来たのは20代の時のラジオの仕事でだったし、飯田橋に来たのは 30代でライターの仕事で来て、編集長と明太子食べまくった記憶ぐらい。


それにしても今夜の、牡蠣のバター焼きは美味しかったねぇ。神楽坂を歩き回ってみると、道はつながっているとわかる、なんてことを昔、椎名林檎が歌っていなかった?「贅沢は味方」って歌い出しから始まる歌ね。タイトル、いまど忘れしてるけど。


それで、あのバター焼き、ホントに美味しかったよ。広島のお好み焼きっていう看板が見えて、あれが見えちゃったから、もう少し歩こうかって言って、歩いて行ったじゃない?


まぁ、千客万来の雰囲気ではないよ。ドアは締め切られているし、中は見えやしないし。でも私、自分の好きな人とか、気に入ってる人と「ここに入ろう」と思った店って、なんか外さないんだよね。こういうのを呼ばれるというのかしら。


カウンターに初老の男性と女性。向かい合いの席にあと1組だけ。
忙しそうにカウンターの奥で、おねぇさんたちか何かをジュウジュウ焼いてる。


こういう雰囲気を「いいよね」って思える人とじゃないと、こういうお店って入れないじゃない?はぴいさんも言ってたけど、お店の評価って総合的なものでしょ。評価って言い方もなんか上からだけど、誰と行ったか、どんな時に行ったか、居心地がよかったか、暑かったか寒かったかとか、それが総合して「いい想い出」になったかどうかみたいなとこ。そういうのを総合して「よかったねー」って言い合える関係の人と飲みたいし、ごはんをしたいよねぇ。


それで牡蠣なんだけど、なんだろ。はぴいさんが「生牡蠣はすぐなくなっちゃう」って言った時に自分で言った「生牡蠣って飲み物だからね」っていうのが、自分で気に入ってんの。あれ、噛むものじゃないもんね。飲み物だよね。つるーん。ちゅぷーん。じゅるる。


対して、バターで焼かれた牡蠣は、なんであんなに、噛み締めたくなるんだろうね。それでもって、死ぬほど美味しいんだろうね?

カウンターの鉄板で、おねぇさんが、たっぷりひいたバターの上に牡蠣を並べてさ、鉄板に押し付けてるのをチラッと見た時、もうそこから釘付けだよ。それで、運ばれて来たらさ、もう。あんなにこんがり焼けた牡蠣、みたことある?焦がしたチーズみたいでさ。それが牡蠣の周りを綺麗に覆っていてさ、写真に撮ったら、唐揚げみたいでさ。


しっかり焦がしたバターほど、人を幸せにするものってないね。そこに、手をかけた牡蠣が乗っかるんだもの。もうそんなのズルイよ!って感じでしょう。


付け合わせはパセリ。パセリだよ、パセリ。まるで昭和で素敵じゃない。それからひとかけのレモン。ほんのちょっと垂らすとまた、これがジューシィでさぁ。食べ終わった後のお皿を眺めてるだけで幸せだなんて、そう思える自分が幸せだなあって思ったよ。


おっと、おかしいな。今日は写真について書こうかなって思ってたのに、牡蠣の話になっちゃった。まぁ、それだけ美味しかったってことだよね。終わったあと、余韻に浸れるようなものって、ほんとうに「いいやつ」なんだよ、きっとね。映画も本もそうかもしれないね。恋はどうだかしらないけど。
 






















公開書簡(仮)はぴいside

【お邪魔したお店】
広島お好み焼 神楽坂 広島っ子
住​所 新​宿​区​津​久​戸​町​1​-​1​2​中​村​ビ​ル​1​F
電話 03-3260-5888
昼 月~金 11:30~14:00
土~日 12:00~17:00、夜 17:00~23:00
(不定休)
交​通​ア​ク​セ​ス
J​R​飯​田​橋​駅​西​口​よ​り​徒​歩​3​分​
​東​京​メ​ト​ロ​東​西​線​飯​田​橋​駅​C​1​出​口​よ​り​徒​歩​2​分​
​東​京​メ​ト​ロ​有​楽​町​線​飯​田​橋​駅​C​1​出​口​よ​り​徒​歩​2​分