私が所属する温泉マニアが集まる会が主催する1泊オフ会があり、総勢9名で奥会津に出かけました。
数台の車に分乗し、まずは関越道で塩沢石打ICを目指します。
関東地方を出るときは良い天気でしたが、トンネルを抜けるとそこは雨国でした!(笑)
塩沢石打ICを出て数分、とある会社の裏手に車を駐めます。
そう、この会社の建物の2階部分の出窓の内側にあるのが実はこの温泉なのです。
この温泉、この会社の社長さんがご自分やご家族そして従業員の為に掘削した温泉を、特別ルートで許可を戴き、入浴させていただいたという訳です。(温泉マニアでなければ知らない情報ですし、また、他人の家の風呂に入浴させていただこうなどとは思わないでししょう!)
湯船の窓を開けると、コシヒカリが青々と生育を始めた田んぼが広がります。
最初の入浴後すぐにお昼となり、地元では有名と言う『道光高原そばいたや』を訪ねました。
やはり、少し前まで行列をしていました。
これが有名な『1升そば』で4人前だそうです。大勢で出かけたので、シェアーできます。
昼食後は只見線に沿って国道252号線をひたすら会津若松方面へ山道を1時間45分も車を走らせます。
そして、ようやく着いたところが天然温泉『民宿松の湯』です。
ここでは日帰り入浴をお願いしました。
宿の隣に源泉をくみ上げる井戸が設置されたままです。
そして、源泉が湧き出す所はご覧の様な堆積物が盛り上がっています。
そしてここが内湯で、青白く濁った成分含有量が多い湯が掛け流されていました。
以前は露天風呂もありましたが、今は休止中でした。
そしてここから10分ほど走った所が、今日のお宿大塩温泉『民宿たつみ荘』です。
数ある只見川沿いの温泉の中で、温泉オタクが何故この宿を選ぶか?と言えば、数年前の大洪水により下流のダムが決壊してこの付近の水位が下がり、60年前に湖底に沈んだ温泉が再び姿を現したのです。
しかも60年前と変わらず、湯船の底から大量の湯が沸いていて今でも入浴が可能なのです。こんな超レアーな温泉に入れるのを温泉オタクは逃しません。
しかしながら今日の午前中の雨で水量が増し、上流のダムが放流して川は黄土色に濁っています。
宿から30mほど下がったこの岩の下にその露天風呂は有るのですが、近くまで偵察に行っても水の下で、その姿は見る事が出来ません。
夜のうちにダムの放流が止まり、早朝には入浴できる事を祈るしかありません。
今夕は宿の隣にある『大塩温泉共同浴場』を楽しむ事にします。
浴室は階段を下がった右側の湯小屋にあります。
洗い場も無い、年季の入った湯船に茶色の湯が掛け流されています。
しかも源泉温度が40度しかなく、温いので長時間浸かって居られます。
入浴後は楽しい宴会が始まります。みなさん自分のブログUPの為写真を撮ります。(笑)
そして翌朝水位が下がり、幻の温泉に入れるよう祈って床に入りました。
夜が明ける、4時半頃から起きだして偵察に行った者が帰って着て『ダメだ!』の声に『ああ、ここまでせっかく出かけてきたのに運がない!』と再び眠りに付きます。
6時になり、『湯船が見える!』の声に全員が起きます。
支度を整え、既に明るくなった階段を川原へ降りていきます。
川原まで降りる手前に湯が枯れた露天風呂があります。
ここは、雪解け時だけ湯が下から噴き出すという『季節限定露天風呂』として有名ですが、川面が下がって以来、湯が出なくなってしまったそうです。
そして川原へ降りると、まさにドバドバと湯が湧いている露天風呂がありました。
既に先行組が入浴しています。
ご覧のとおり、川面と湯船との高度差は10cm位しかありません。
時々波が来ると脇から水が入り込む位です。
湯温は40度位で長湯が出来ます。
まさに秘湯中の秘湯と言えるのではないでしょうか!
川の水も昨日とは打って変わって青く透明度が増しています。
この湯口だけではなく、砂地の湯船の底からもブクブクと湯が沸いてきます。
また炭酸泉ですので、体中に泡が付着します。
自然の恵みに感謝する一方、遠く目をやると洪水により橋脚が流され、今も線路が分断されたままのJR只見線が見え、自然の怖しさを思い起こさせます。
(遠方の白い橋は道路で今も車は通れます。)
朝食後たつみ荘を後にして、2日目の湯めぐりが始まります。
最初に訪れたのは、更に山奥にある『西山温泉下の湯』です。
吊り橋を渡った先にある下の湯は宿泊を休止し、現在は日帰り入浴だけを受け付けています。
ここは秘湯ムードただよう木製の湯船です。
湯口のデザインもしゃれています。湯温が高いので一旦升で受けて温度を下げています。
硫黄臭プンプンな素晴らしい湯に加え、かき回すとこのように白い湯の花が一面に舞います。
会津と言えば喜多方ラーメンを食べずには帰れません!
今日はチャーシュー麺を戴きました。
そして最後に向かったのは檜原湖近くにある『檜原塾』と言う温泉です。
何と、湯小屋をビニールハウスで作っています。
『ふだん着の温泉』と書かれていて、無人でした。
でも、料金箱に薄謝を入れれば入浴が可能というおおらかな温泉です。
屋根がビニールなので、内湯でも明るいです。
露天風呂もちゃんとあります。湯は単純温泉であまり特徴が無いようでした。
お隣に綺麗なルピナスが咲いていました。
と言う事で、自分では知りえない秘湯を温泉仲間に教えて頂きながらの楽しい旅も終わり、
磐梯山を眺めながら帰路に着き、猪苗代ICから東京に向けて高速を通り抜け、2日間にわたるオフ会は終わりました。
オフ会とブログレポのアップ、お疲れ様でした。
本当に皆さん、大塩温泉河原の湯と新潟県の某温泉に入れて良かった、幹事として胸をなで下ろしました。
また、今後も温泉マニアならではのレアな企画を立てて、ディスカスさんのお越しをお待ちしております(笑)
よろしくお願いします。