2007年06月29日

ボールを打つだけが試合じゃない!(その2)「ルーティーンを貫く」

4dbc87c2.jpgナダルの出現で、ルーティーンという言葉が、取り上げられる機会が最近多くなってきました。ナダル特有のルーティーンといえば、
・試合開始のポジションまでダッシュする。
・ドリンクボトルを地面の定位置に几帳面に並べる。
・サーブの時ボールを3つ用意してから、1つ捨てる。
などがあります。
このようなことはプロとして優れた技術ではなく、誰でもできることです。重要なのは、いつでも、どんな状況でも、必ず行うことなのです。
プレー以外の諸動作を一定に保つことによって、いつもの自分のテニスを貫けるよう誘導するわけです。

ところで私は試合でよくドロップショットを使用しますが、私がドロップショットでポイントを何度か決めるのを見て、真似をしてドロップショットを打ってくる選手がいます。こんな時私の心の中には、「この試合はもらったな」という感情がわいてきます。相手が自分のテニスを持っていない選手だと言うことが判明したからです。
プレー外でも相手のルーティーンの無さを見て、そう判明することもあります。
逆に、自分が常に同じルーティーンを貫いているのを相手に見せれば、それだけで相手にプレッシャーを与えることになります。

それでは良い例と悪い例をピックアップしていきましょう。

♠悪
 「ベンチで休憩中、相手が席を立つのを見て自分も立ち上がった」
♥良
 「秒針が「5」を指したので立ち上がった」
 奇数ゲームが終わった瞬間、腕時計の秒針の数字を見る癖をつけましょう。終わった瞬間の数字が「1」だとすれば、席を立つリミット位置は「7」になります。余裕を持って「5」という数字だけを頭に入れます。秒針が「5」を指せば席を立つというルーティーンで自分のペースを保ちます。

♠悪
 「間が欲しいので、サーブの前にボールをつく回数を増やした」
♥良
 「間が欲しいのでタオルで汗を拭いてから、いつもと同じ5回ボールをついてサーブした」
 サーブの前にボールをつくのは、サーブのペースを作る重要なルーティーンです。ファーストではn回、セカンドではm回と、いつも同じ回数つく習慣をつけましょう。ダブルスではパートナーの前衛がその音によってタイミングをつかめるというメリットもあります。

♠悪
 「相手を待たせては悪いので、ネットにかかったボールを走って取りに行った」
 これでは、自ら相手のペースをつくってあげているようなものです。
♥良
 「誰を待たそうが、プレー以外では、いつもセイム・スタンス、セイム・ペイスを保つ」

♠悪
 「相手の打ったショットがかっこいいので真似をして打った」
♥良
 「いつも打っているショットを相手の不得意な場所に打った」
 プレースタイル自体にもルーティーンを作りましょう。相手の不得意なところを早く見つけるのが重要です。

♠悪
 「いつものようにサービス&ボレーをしていたら、あまりにパスを抜かれるのでステイバックした」
♥良
 「あまりにパスを抜かれるので、あえてワイドには振らず、ボディーサーブやセンターセオリーに切り替えた」
 サービス&ボレーが得意な選手はサービス&ボレーし続けることをルーティーンにしましょう。抜かれるのがいやな選手はネットプレーヤーにはなれません。10回中4回は抜かれて良いのです。

♥その他の良いルーティーン
・「サーブを打つ直前は、いつも大きく深呼吸してからモーションに入る」
 心拍が安定する。筋肉の緊張が解ける。軸がまっすぐに伸びる。気持ちが落ち着く。など、かなり有効なルーティーンです。
 
・「サーブを打つ直前、グリップを握っている手のひらを一度開く」
 腕の脱力を意識し、腕全体を鞭のようにしならせます。

・「サーブを打つ直前、軽く膝を曲げる」
 運動連鎖の始まりが、膝だと言うことを意識づけます。

・「いやなミスのあとは、必ずタオルへ行く」
 間を取っていやな流れを切ります。

・レシーブする直前に、足を細かく動かす。
 筋肉の反応速度が短くなります。
 

さっそく自分のルーティーンを確立させましょう。そしていざ試合において流れが悪いときは、まずルーティーンができているかを確認し、ルーティーンを確立させることから試合を立て直しましょう。私の場合、サーブ直前の深呼吸が立ち直りのきっかけになることが多いです。ちなみにこの技術は、大リーグの長谷川投手がテレビで言っていたことを真似しました。


さあ、これを読んだあなたの次回の試合は、「上手いルーティーン競争」では、圧勝することでしょう(笑)



ソーホーストリンガー

  

Posted by yyr_co_jp at 01:58

2007年06月19日

ボールを打つだけが試合じゃない!(その1)「間を取る」

0ad72e34.JPG「ボールを打つだけが試合じゃない!」とよく言われますが、それではその具体例をピックアップしていきましょう。

■間を取る■

試合中、間を取る目的としては、以下が考えられます。

○呼吸を整える。
相手も同じくらい呼吸が上がっていて、そういう状況で相手はミスだらけになると見破っていれば、あえて間髪をおかずにサーブしてしまうのがよいでしょう。

○相手の流れを切る。
これが非常に重要です。相手に流れが行っているときは、何とかして長めの間を作りましょう。

○プランを創る。
短時間でプランを構築するには、普段から自分の持ち駒の入った引き出しを頭の中に整理整頓しておくことが大事です。かのサンプラスは、いつも終盤に大事な引き出しを取っておく、心憎い選手でした。

○自己客観視。
プレーがうまくいかないと、いらいらして自分を見失ってしまいます。深呼吸をして、10メートル上空から自分を見おろしましょう。大声で一声叫んで、ダメな自分を吐き捨ててしまうのも良いでしょう。

○間を取らない。
間を取らないのも間の取り方の1つです。自分に流れが来ているときは間を取らずにトントン行きましょう。また全盛期のシテフィ・グラフのように相手に間を与えないオーラを出しましょう。

◆実際にどんな行為で間を取れるか考えましょう。

○タオルまで行って汗を拭く。
タオルは汗を拭く道具と言うより、間を取るための道具と心得るべきでしょう。

○靴紐をしめる。
実際、プレー中ゆるんできますので、有効に使いましょう。

○相手にボールを超遅い速度で渡す。
これは、風向きやその強さを読むのにも有効です。

○トスを上げ直す。
劣勢の時は、これぞというトスが上がるまで、何回でも上げ直すべきでしょう。

○相手から自分に渡すボールが乱暴なとき、無理にキャッチせず、バックフェンスまで拾いに行く。
逆に自分が相手にボールを渡すときは、そうされないようもっとも緩いボールで、3バウンド以上で到達するボールが有効です。これなら合図をせずに送っても1バウンド目で相手がそれに気づき、3バウンド目にはキャッチに間に合います。トップスピンで相手にボールを渡す人がいますが、これは最悪です。

◆ポイント間の20秒ルールは、理由のある遅延は許されますので、上記を有効に利用しましょう。特にレシーバーの場合、サーバーのタイミングでプレーを開始する義務がありますので、うまく間を作らないとまんまとペースを握られてしまいます。
ガットのよれを直すなどの間は、理由なき遅延になりますので、サーバーは20秒以内に、レシーバーは相手がサーブを開始するまでに行わなければなりません。


さあ、これを読んだあなたの次回の試合は、「間の取り方競争」では、圧勝することでしょう(笑)



ソーホーストリンガー

  
Posted by yyr_co_jp at 20:12