最近凝っているもの飛躍的に体調が良くなる食事の仕方

2013年08月03日

自分の気持ちを上手く処理できるように助ける

久しぶりに、ぜひともブログで紹介したい!という本に出会いました。

子育て系ではあるのですが、傾聴のテクニックやコミュニケーションスキル
という意味でも、なかなか興味深い本です。
子どもが聴いてくれる話し方と子どもが話してくれる聴き方 大全」という、
軽薄で安易な印象を与えかねない題名なのが残念ですが、
内容は、どんな人でも学んで損はない、すばらしく実践的なものでした。

怪獣くん(10歳4ヶ月)も、そろそろ自立への階段を登りはじめたかなぁ…という
年頃になってきました。
つまり、もはや、細かいことを言っても、親や家族の言うことなんて、聞く気がない。
それどころか、逆に、鬱陶しいと思いはじめているわけです。

もちろん、まだまだ子供っぽかったり、赤ちゃんみたいだったりする部分も
たくさんあるのですが、「彼独自の考え」が形作られてきており、それが、
大人から見れば、どんなに浅はかなものであっても、もはや、頭ごなしに言われて、
改める気など、さらさらなくなっている今日このごろ。

判断力がないため、それほど悪気もなく、親の目を盗んで、もしくは自覚なく、
とんでもないことをしでかすこともあるし、
子供ならではの狭い視野と近視眼的発想で、支離滅裂な論理を展開し、
自己正当化する上、こちらの言うことを理解する力は弱い…。
要するに、話が通じなくなってきているわけです

思えば、赤ちゃん時代も、喋れないために、意思疎通ができず苦労しましたが、
今度は、お互いの価値観や常識が大きくずれる年代に入ったために、
互いの意思疎通が、思いの外、難しくなってきている模様。

…って、私自身も、冷静な頭では、わかっているのですが、
毎日の生活の中では、当然、ある程度までは親の言うことを
聞いてもらう必要があるわけで。
何も考えないでいくと、これまでどおり、思わず、ガミガミ言ってしまう。

効果がないどころか、逆効果なことをしている自覚はありつつ…
でも、とっさに、ほかに手段って、思いつかないわけです。

それに、自分の子供が可愛いあまり、親がついつい甘かったり、
弱かったりする部分は、しっかり子供に見ぬかれて、つけ入られる羽目に
なるわけですが、とはいえ、できるだけ目を背けて、誤魔化しながらきたものが、
シビアな関係がそびえたつここにきて、ついに、はっきり顕在化され、
自分の子育ての一番甘い部分から、避けて通れなくもなってきます。

で。
そんな、傷心な心で、本屋さんを歩いていて出会ったのが、この本でした。

実は、先日参加した全く別分野のセミナー(アメリカのカウンセラーの
ケン・矢吹先生の講演)
で、共感的に他の人の話を聞くことができれば、
大変な癒し効果があるという話を聞き、話を聞く時に使えるスキルとして、
OARS(オアーズ)という方法の紹介がありました。

他の人の話を聞くときには、以下の様な相づちを入れて聞くと、
相手は、「伝わった!」と感じるそうです。
(1) Open-ended questions(会話が続く質問をする)
(2) Affirmations(聞いたことを確認し、積極的に受け入れる)
(3) Reflective listening(他の言葉で言いあらわす)
(4) Summaries(短くまとめる)

そして、ただこのように共感的に聞くだけで、アドバイスは一切しない
というのが、重要なポイントです。
心がいっぱいいっぱいの時には、まだ、論理的な忠告を受け入れる準備が
できていないため、情緒的なやり方で、吐き出してしまうことがまず必要だから。

とにかく聞くだけで、後日、その後どうなったか、声をかけてあげる
ようにする方が、その人のためになるという話でした。

自分自身が辛い時、どんなふうにしてもらう体験が、一番役に立ったか
を考えれば、ごもっともな話なのですが、これって、子供が間違ったことを
言っているような場合にも、そのまま適用していいのか、つまり、
間違った方向に行こうとしているのに、何も忠告をしなくていいの?
って、思いますよね?

気になって、質問したところ、答えは、「子供でも、同じことです」でした。
自分自身の体験から、自分はこう思うけどね、と短くいうことはできるが、
それ以上は、大きく逆の効果をもたらすと。

この本が提唱している方法は、このやり方に、かなり近いものがあります。

一番はじめの章が、「自分の気持ちを上手く処理できるように助ける」で、
ものすごく端折って言えば、共感的に聞くことが、子供が感情を処理して、
さらに一歩を踏み出すための支えになる、という内容。

子供が何を言いだしても、その子の気持ちを代弁してあげるような
相づちをうちながら、ひたすら共感してあげると…

自分自身の気持ちをわかってもらいたい一心で、何度も自己主張したり、
自己防衛する必要がなくなり、自分で問題解決に向かう、というそのプロセスの
具体例が豊富で、非常に参考になります。

ただ、これって、口先だけのことじゃないんですよね。
さっそくやってみて、さっそく失敗しました。
(ばかにして、笑っている!と怒られました…が、リベンジで成功。
 本気で心をひらいて共感しようとしていなかったら、当たり前ですが、ばれます)

「インスタントに『事態をよくしたい』誘惑に、抵抗して下さい。
アドバイスしないで、子供の気持ちをそのまま受け入れて、返して下さい。」
という一文が、心に刺さります。

かなりステップの細かいワーク形式で進んでいくので、理解しやすく
実践しやすいのが、この本の良さ。
理屈としては、知らなかったわけではないけれど、毎日の生活に
活かせていなかったことが、ひとつひとつはまっていく感じです。

なので、本自体は、ざっと全部読んだのですが、実践は、著者のおすすめ通りに
ゆっくり1章ずつ1週間かけて、進めていくつもりです。

ちなみに、2章以降も、すごく興味深いテーマが続くんですよ。

2章:子供の協力を引き出す方法
3章:罰の代わりに解決策を考えよう
4章:子供の自立を養う方法
5章:子供が自分で自分をほめる効果的なほめ方
6章:子供を役割から解放する
7章:すべてを考え合わせると

Before→Afterのイラストページや、ワークのページが多く、
ページ数や内容の割に、とても読みやすい本です。

かなりオススメなので、ぜひ、一度読んでみて下さい。
きっと、目からウロコが落ちて、前向きに子育てを楽しめるようになると思います。

最近、思うのですが、ホント、子供って、うまく与えられているものだなぁと。
怪獣くんがいなければ、この本を読むことは、やっぱりなかったと思うのです。
彼のお陰で、強制的に成長させられるというか…

そもそも、人の話を共感的に聞くことは、子育てを抜きにしても、私に与えられた
チャレンジであると感じているので、引き続き取り組みたいと思っています。

ちなみに、これも偶然最近読んだD・カーネギーの古典的名著「人を動かす」にも
全く同じようなことが書かれていました。
この本も、この原則が大変理解しやすいと思います。
(すっごく装丁のきれいな文庫版の三冊箱入りセットが、お値段も安く、
場所も取らず、どこでも荷物にならず読めるので、オススメです。
新版 ハンディーカーネギー・ベスト(3冊セット):
「人を動かす」「道は開ける」「カーネギー名言集」





yyunn21 at 21:49│Comments(0)TrackBack(0)

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