2005年12月12日

ナザレノ

 第 三十七信

新線『つくばTX』の開通と筑波山   その一
     
 この8月24日に、永年待望の『つくばTX』が開通しました。
「つくば」で科学万博が開かれてから数えて20年後になります。
第三セクターの「首都圏新都市鉄道」が経営し、秋葉原駅を起点
として約60キロの距離を、快速なら45分で終点に到着します。
この線は常磐線とやや平行に走り、土浦駅の西側約10キロが終点
の駅(つくば駅)になります。
以下は開通一週間後の8月30日に乗車した時の感想です。
 
車内は夏休みということで、子供が多く満員。特に中年婦人の
お仲間連れが目立ちました。皆さんは専ら窓から外を見て、その変
り様に驚嘆の声ばかり私も同様で車外ばかり見ていました。電車は
高架で立体交差はなく静かで速く快適。秋葉原からの料金(1,150円)
も高くはない感じ。終点の「つくば駅」は地下にあるため約1分間は
地下で、あとは総て地上と思っていましたら2ケ所にトンネルがあり、
「つくば」は平地なのに何でトンネルか、または掘割かと不思議に思い、帰宅して地図を見たら『常磐自動車道』と『首都圏中央連絡自動車道』
と判り「これでは致し方ない」と思った次第です。

各駅の前は取り付け道路や駐車場を整地中で、駅によっては大型の
ビルが建設中。いずれ駅前スーパーなどになるのでしょう。駅は窓が
少なく、外壁が高くて周辺が見られないのが少し残念。ここに新住民が
張り付くのは何時になるのだろうかと「つくば」の前例もあり少し心配。
TXも当分は赤字でしょう。それは覚悟をしていると思っていますが・・
駅によっては分譲地の区画整理らしいことをしている所もありましたが、
大半は「未だ」というところ。感心したのは、終点の駅を地上に出たらスグ前がバスターミナルだったこと。銀座の歩行者天国みたいに
賑わっていました。でも雨の日はどうするのかな、雨除けの大きな
庇が必要ではないでしょうか? 何故ならエスカレーターで押し出された人がまだ傘も開かない内に次々と後の人が上って来て溜まってしまうのでは? と余計な心配をしました。この日は晴天でした。
タクシーが大繁盛。でもこの混雑は事故の元になりそうで少し心配。
交通整理の人の姿を見なかったので・・・。
バスターミナル内の「つくば市」の案内所では、「エキスポセンターは?」
「植物園は?」「筑波山は?」などの質問客で一杯。この人たちは歩くか、
或いはバスを上手く使わないとダメみたいです。初めての土地では皆目判ら
ないので少し可哀想。モット大きな地図(手書きで結構)を貼り出して、
ついでに皆に聞こえる様に竹の棒で示したら良いと、つくづく感じた次第。
とても1対1の応対では多くの観光客を捌き切れそうにもありません。
再考の要用あり、と思いました。
筑波都市整備(株)(昔の住宅公団?)に、万博当時に一緒に仕事をした
友人(常務に就任)に開通後の様子を聞くために寄ったら、『これからの
問題は自家用車の駐車場の確保です。公団所有の今の空地は公団が売って
しまえば無くなる。跡にはマンションが建つだろう。当社は近くに広い
駐車場を用意するが、あとは民間に任せている。それも台数が限られるから
心配だ。その上、皆青空駐車です』と。駅周辺は勿論ここは車がないと動け
ない。都心への通勤のためには駅までは車が必要。宿命か? 
この日、トヨタの高級車の発売日に併せて総ガラス張りの店がオープン。
しかも中央大通りに面していた。
 試みにセンターの案内所で「筑波山神社へ行くのは」と聞いたら「バスが
2系統出ていますが筑波山駅(昔の関鉄の駅名を変えた)から神社へのバス
に上手く接続出来るか、どうかは不明です」との返事。どうしてこんなに
不便なのだろうか。東京からここまでは便利に来たのに、この返事では
【もう「車以外では来るな」】と言うことか?【車を持ってない人は来なく
てもよい】と思っているのだろうか、と余計な気を回してしまう。しかも、
これからは高齢化社会になるというのに・・・
 私事で恐縮だが、私は77歳で無事故約40年の免許証を返上した者です。
目の前に聳え立つ、緑と空気が綺麗な筑波山に登ろうとしても、これでは
不親切。諦め切れないが致し方ないのか?
 折角、東京から1時間足らずで来たのに、ここからの時間がかかってしまう。
駅のプラットホームもガラスも綺麗な、今の内に一度、乗って見ては如何ですか。
これからは『筑波颪』吹いてきて汚れるでしょうし、又、プラットホーム上には、
待合室などはなく、寒風の吹き曝しになりますから覚悟をして下さい。
 
                                         




第三十八信

   「つくばTX」と筑波山    その二

  2ケ月後の11月1日に、再び「つくばTX」に乗車しました。
 暖かい秋晴れの日に恵まれ、新線な山の空気を胸一杯に吸ってきました。
今年は秋の訪れが遅く紅葉には少し間があったので、緑と赤のコントラスト
は綺麗でした。
 神社周辺のお土産店に聞くと『開通後は観光客が増えた。バスの増便の
関係もありますが、各店とも2〜3割は売り上増でしょう。一番喜んでいる
のは、ケーブルカーとロープウエーの経営をしている関鉄(関東鉄道)さん
ではないでしょうか?』と。また、『電車が開通する前は中高年者の登山客が
多かったが、この人達の食事は山の中腹などで、家の近くのコンビニの弁当類
で済ませるので、帰った後はゴミとオシッコの跡ばかりで。客数は増えたが
店の売り上げは伸びず困っていました。今は良くなりました。
ケーブルカーの頂上駅からの360度の雄大な眺めで満足して貰っているが、
山頂には食べ物屋さんが一軒しかないので、ここは繁盛しています。しかし
始発駅までは少し急な山道なので、ここを歩くのが大変らしく、モット平らに
したいが、それは出来ないので、エスカレーターを付けようかと、地元の意見も
あります。またロープウエーは向って右側の山(女体山)にある。ここには
バスの大駐車場があり、山嶺の左側の山(男体山)のケーブルカーで登り山頂を
縦走して、帰りはロープウエーで降りるというのがお勧めのコースなのですが、
縦走はしないで、乗物で往復するだけで帰ってしまう』と。
この話を聞いて「これでは殆ど歩く距離が少ない。目的は何なのだろう」と
考えさせられました。もう時代は「山登り」ではなく「観光」に変ったのかも?
因みに筑波山の高さは877米です。中腹の約200米の処に「筑波山神社」が
あります。この高さは一年中暖かい気候の所とか。【福来ミカン】というのが
あって『ふくれ』と読むのだそうで、皮を乾燥して使った「七味とうがらし」
は隠れた名産品です。太鼓橋(御神橋)のすぐ横のお店では宣伝を兼ねて、
このこぶりのミカンを試食させています。甘味で皮も柔らかくて美味しい。
 中年のご婦人連れに聞いたら「東京から来ました」と言って、賑やかで
楽しく、笑いながら元気に歩いていました。ゴミを拾っているとかで、
ビニールの袋の中を見ると空き缶があり、「無駄には歩いていない」のに
驚きました。
東京から僅かな時間で行けるのですから、これからはシーズンもなく、
大勢の人が訪れることでしょう。


Posted by yyy211kkk2111 at 16:00│Comments(0)