Augenblicke

主にニコニコ動画のアイドルマスターMADについてのよしなしごと。

2014年09月

だらだらと

 しばらく放置しておいたOfAを始めまして。気づいたんですが、このゲーム、音楽聞きながらできないんですね。それで、LTHの03、04がなかなか聞き込めなくてあれです。シナリオ的には律っちゃんが衝撃でしたね。基本に忠実な真やζ*'ヮ')ζ、ひねりを加えたけど、落ち着くところに落ち着いた千早も良かった。春香さんはストーリーは例によって普通ですけど、メールが良かったですね。やっぱ、こう面と向かってははっきり言えなくても、深いところをいろいろ抱え込んでいるのが彼女だというのが、メールに出るんですよね。貴音もメールだとかなり重厚な語り口で、普段の飄々として雰囲気と異なるのが興味深い。それから響はOfAで初めて彼女の物語に決着がついた気がする。まあ亜美真美も切り口がいいとこついてたし、切り口は雪歩もそうでしたが、まあ雪歩は2のシナリオが完成形だと思うので、あれほどの感銘はなかったです。同様に、貴音も、2のシナリオが好きですね。

 それから、追加シナリオは春香さんが素晴らしかったですね。あまり正面から、天海春香をしてアイドルってなんだろうと正面から語っては来なかったんですよね公式も。劇マスと、あとDSくらいだと思う。OfAの本筋も、一応はそういう物語、つまりは同じテーマなんだけども、何か肝心なところで話を急いだようなところがあった。その引っかかってたところを描いてくれたのが追加シナリオだと思う、まあ、まだ前半だけなんですけども。


 劇マスの事を改めて書こうと思ったんですけど、やっぱ、当時からずっと思うところがありまして。やっぱ人気でいくと、今でも矢吹ちゃんは下から数えた方が早いんですよねと言うようなことをね。愚痴愚痴と言ってもしょうがないなあという。数字を見なければね、矢吹ちゃんそれなりに愛されてるので良かったなあと思うんですけど、絶対数で言うなら、あの映画って、こいつさえいなければよかったんじゃないの? って思ってる人たくさんいるんだろうなと。まあおいといて、ホリプロの木戸衣吹さんと矢吹可奈というのが長い間私の中でしっくり来なかったんですけど、最近この動画を知って(普段アニメとか見ないので)

*【おにあい】姫小路秋子 まとめ part1

 すっごく腑に落ちました。


 さてLTHですけど。04は圧倒的ですね。ユニット曲からルミルミ音頭、プラリネと続く無敵感たらありません。しかも続く2曲で逆にじっくり聞き込むタイプの曲を並べるという思い切りの良さ。千早の曲はかっこいい系ではありますが、LTPの時もそうだったように、アイマスの如月千早としては軽いタッチだと思います。そのサラッと明るい感じをどう評価するかと、この曲だけならそう思うところなんですが。このCDの流れで最後に来ると、これが必然だという気がしてくるのが素晴らしいです。ミンゴス自身、気負ったところがなくて伸び伸びと歌っていると感じる。懸命に羽ばたくのではなくてふんわりと上昇気流に乗っているような雰囲気が、このメンバーならこうなるんだと、そこでもう1度1曲目に戻って聞きたくなるという名盤です。

 いえ「Welcome!!」も入ってますが。結局、LTHは1枚ごとに音質が違うのが、この共通曲で比較できるので便利ですね。この04の「Welcome!!」は現状、いちばんトータルバランスに優れた良い音だと思います。それはまあこのCDの内容がトータルバランスに優れているのと、多分無関係じゃないでしょう。当たり前のことながら、歌のうまい人の方が、良い音質にできるので。01のそれが神だと言ったのは今でもそう思ってますが、あれはいろんな偶然も味方をした奇跡のようなピーキーな代物だと言えるかと。

 恐らくはこの04は長く傑作として伝えられることになると思います。あんまり言うことないですね、あえていうなら、まつり姫の曲はこれを思い出しました。

*最強○×計画



 で、問題作と言うか、03の方はまとまりという意味では狙ったように交通事故を起してますね。初めて聞いたときはユニット曲で星梨花と茜が歌うパートで笑ってしまって、かっこいい系の曲調が台無しだったんですが、今はだいぶ慣れて来ました。エターナルハーモニーとクレシェンドブルーの対比を狙ってCDがこうなったのなら天才かも知れない。

 それぞれの曲は面白いです。星梨花の曲は、このビートならスカだろう、と思うんだけどそういうアレンジではないのが、しっくり来なかったんですけど、やっぱり慣れました。ギターソロが猛り狂ってて気持ちいいです。可愛いのは文句なしで可愛いんですけど全体としては何がしたいのかよくわからない(^^;)。でも、慣れるとそこが個性であるように思えてきました。良い意味でおかしいです。あと「空の色は一つじゃない」という歌詞が好き。

 で、現状まだ試聴が来てない(のにもう3シーズン目に入ってしまったんだがいいのか)麗花さんの曲も面白い。某氏が80年代と言ってました。
(追記:試聴来ましたので貼ります。麗花さんは2曲目。)


*FINZY KONTINI - Cha Cha Cha

当時はこういうの↑よくあったよなあ、と思いつつ、ギターソロを聞いたら、ああ、こっち↓でもあるなと思いました。
Steely Dan - Peg


 茜ちゃんの曲は、タイトルがあれだし、曲も騒々しい、ですけど、じっくり聞くと、歌詞がとてもいいです。デレマスならPaにしか見えない子ですけど、中身が深い辺り、まつり姫もそうですが、ミリマスならではなのかも知れません。
*【アイドルマスター ミリオンライブ!】「プリティ~~~ッ→ニャンニャンッ!」「bitter sweet」試聴動画

 スイングするドラムが気持ちいいのでジャズだと思ってしまいますが、根本はモータウンですね。ただ、ビートはモータウンだけど少しこっち↓よりだなあと思う。
Buddy Holly - Not Fade Away

 モータウンだとこう↓。
Phil Collins - You Can't Hurry Love & Two Hearts


 こう流れてくると、流れとしてはおかしくない。ただ、ランティスの音だと麗花さんにしろ茜ちゃんにしろ、高域の輝きが足りない感じですね。03は01と同じ平坦なバランスなんですけど、この2人はデレマスというかコロンビアのような、キラキラした音にして欲しいところです。ただ、そうなると、スイングしたドラミングとか聞けなくなっちゃうかもしれません。コロンビアというかアイマスのドラムは、スイングしないんですよね。こういう間合いを生かしたリズムは、LTPからの伝統です。ジャズ系というと、デレマスのみくにゃんの「おねだり Shall We〜?」がありますので、猫vs猫で対決して欲しい感じですが、あっちはやっぱりスイングはしてないんです。


 そして次に志保の「絵本」が来て、これまでの流れがボキリと折れ曲がる。明るい曲が続いたのでここでしっとりバラードが来ること自体は間違ってない、んですが、トーンが違いすぎるだろうと(^^;)。それでも、「絵本」という曲は強烈で、一度聞いたら忘れられないものがあります。ただ、完成してるという感じではなくて、粗い。良くも悪くも強引です。歌詞の流れが繊細そうでいて、実際は乱暴なんですよね。だから一応ハッピーエンドのはずなのに、歌の調子は感傷的なままだし、歌いこなせている感じもしない。重たい曲なのに、余韻が残らずにあっさりと終る気がします。内容を考えれば、もっとじっくりと物語るのがセオリーな歌ではないかと思います。ただ、しっとりとはほど遠くバリバリと鳴るギターの盛り上げが、そんな強引さと呼応してて、ハッピーエンドの物語に反した何か生々しい切断面を見せるような、そんな曲になっています。そういう意味では、これも、良い意味でおかしいんですよね。

 ・・・この「絵本」でCDが終ったら途方に暮れるところなんですが(^^;)、トリの静香、というか、ころあずが、凄いです。今回の「Catch my dream」は明るい歌ですけど、彼女の作り出す固有結界は健在です。ここまで楽曲構成的に混濁してても、微塵も揺さぶられない。あたかも、何の問題もなかったかのように、全てを受け止めて、なおかつ自分の空気に塗り替えてしまう。この曲は大音量で聞きましょう、打ち込みですけど、バスドラムの音のでかさにびっくりします。
*【アイドルマスター ミリオンライブ!】「Catch my dream」「Just be myself!!」試聴動画

 普通の音量で聞くと、歌が小さく聞こえる。いや、歌が普通に聞こえる音量にしてみたら、そうじゃなくてドラムがでかいんだとわかります(^^;)。普通のポップスじゃ、こんなことやりませんよ。歌にドラムが被ってるなんて、言語道断であって、ドラムがどんなに激しくても歌が目立つようにあれこれ加工するのがセオリーです。でも、そんなことしていない。それだけ、彼女の声を信頼しているんです。彼女のソロアルバムも同様で、アレンジがどうであろうと、彼女の声はほとんど自然なままで乗っかってますから。それで通用する、させている。

 実際、淡々と歌っているように見えて、

  Catch my dream 信じ〜てっ!!

 この「てっ」のイントネーションだけで突き抜ける、そういうポテンシャルが彼女にはある。なんとなく聞いていると通り過ぎてしまう、地味とも言えますが、この03でいちばん聞き込むに値するのはこの曲だと思います。

  今こそ 歌わなきゃ 私自身のため 夢のまま終らせて 後悔なんてしたくないから

 偶然か必然か、「絵本」の中で道に迷った主人公に対する、この曲はアンサーにもなっていると思う。


 そんなこんなで、大いに混乱しているLTH03は、慣れると実に尖がってて個性的で良い意味でバカで、私は大好きです。そう言えば「Welcome!!」の中で麗花さんは「わさんぼ〜ん!」と叫んでますが、これ、彼女の自己紹介のボイス集をちゃんと聞いてる人にはわかると思うんですが、ぷっぷかさんという呼称が定着する前は、わさんぼんさんとも言われてましたり。でも、わかんない人もたくさんいるんじゃないだろうか(^^;)。ちなみに和三盆糖は香川と徳島の名産品で、「美味しんぼ」でも言及されたことのあるものです。ただ麗花さんが、それを知っているかは、わからない。

「Pとこのニコマス」というのを

 「ニコマスとP」編集部で企画してたので、ハードルを下げるために何かしようとあれこれ考えてレギュレーションを良く見たら、うちにはWordがなかった。徳島県民は一太郎を使うことになっているのです。テキストファイルでも送れるそうだが、スクショの扱いも決まっているようだし、ある程度レイアウトを想定したレギュなんだなあと思ったので、結局ブロガーはブロガーらしく自分のところで書くことにしました。

 というわけで、前半に動画について、これは単純に私が好きだからという、それだけで選びました。後半に、その動画についていかにも編集段階でカットした方がよさそうなgdgdを書くのが大好きな私らしい追記をします。



 柳P。やなぎPではありません。佳作なPでしたが iM@S im@s MSC(07年11月)、MSC2(08年2月)、idea m@ster(08年2月)、iM@S Collaboration Festival(08年9月)、KAKU-tail Partyの2(08年2月)、3(08年7月)、SP(09年3月)と、企画ものの常連でもありました。こう書くと寡作じゃないみたいですが、企画と無関係なMADPVはPVデビュー作(sm1027881)と、そのリメイクである本作しかありません。

 ちなみに、この動画がUPされたころの週マス(08年10月第1週)がどういう状況だったかというスクショも貼っておきます。
 (クリックで拡大します)
10月第1週

 動画の内容については見ればわかるので長い解説はいらないと思います。これは3つの重なる波紋を表現した動画です。JOJOではありません。
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 ダンスPVというよりはストーリー系ですが、ではいわゆるシンクロとは無縁かというとそうではなく。楽曲つまり音と、映像と、物語というやはり3つの要素がシンクロする動画になっています。

 すなわち、音と映像と物語の3つが
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1つに集約する瞬間というものがある。
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その瞬間のカタルシスを感じてもらえばと思います。

 動画のレビューは以上です。で、動画のコメントを見ても気づかれると思いますが、08年9月の動画としての違和感を感じた人もいるのではないでしょうか。七夕革命の2ケ月後、先端を走るニコマスP諸氏が新たなPV演出を開拓しようとしゃかりきになっていた頃に、この動画は素材も不ぞろいで歌詞消しの跡さえ見られます。その意味するところは、氏は借り物Pだということ。歌詞のない素材が入手できずに、歌詞つき素材を使うしかなかったということ。

 08年と言えば、2月にステ6として有名な高画質動画サイト「Stage6」が閉鎖されるという事件がありました。高画質の動画素材を得る手近な手段がなくなる事に、多くの借り物Pが打撃を受け、それを機に自撮り環境を揃えたニコマスPも少なくなくありませんでした。そう踏み切る決意をさせるほど致命的な事件だったわけです。折しもまっすぐm@ster(08年3月)というPV製作の基礎体力を問われる祭りが実施され、自分で素材を用意できずカメラや衣装をコントロールできない借り物Pと、自撮りPとの差を歴然と見せ付ける結果となります。

 一方では、自撮りに踏み切り、七夕革命後に全力で踏み込んで行ったPたち、他方、十分な素材を得られないまま従来の方法で作り続けるしかなかった借り物Pたち。実際問題として、07年にはマジョリティであった借り物MADは以後衰退の途を辿り、少数派であった自撮MADの比重が増えて中心になっていくことになります。

 のみならず、その格差は受け手の認識にも波及し、お前なんかお呼びじゃない、こんな動画誰も見ない、と従来のままのMAD製作を続けるPを攻撃するコメントが増えていきました。動画を上げれば上げるほど何作にも渡って粘着荒らしコメントをつけられて、筆を折るまでに追い込まれたPも何人かいました。08年9月に借り物Pであるということはそういうことでした。

 そんな中で完成されたこの動画は氏の集大成であり、同時に精一杯でもあった。

 状況は09年以後も変化していきます。ニコ動運営により、ニコ動自体に高画質動画を上げる事が可能になり、素材の問題がある程度解決すること。アイマスがゲームカテゴリから独立し、ある意味隔離されて総体的にコメント数が減っていったこと。再生数の伸びない動画をわざわざ攻撃しに来る様な輩もまた、激減した。

 自撮りPによるBB素材動画も盛んにUPされ、借り物Pであっても背景合成がそれなりに可能になった。そして、アイマスSP→DS→2と続く流れはニコマス全体に停滞した空気を生み出し、中心とその他、という構図ではなくて緩やかな多様化の時代へと進むことになります。2010年の前半には、アイマス2の宣伝PVという限定された素材で多数のMADが作られ、自撮りと借り物という境界を無効化する格好になります。

 それらの時代の変化を経た今、08年9月当時の借り物Pがどれほど儚い存在だったかというのは、もう知らない人の方が多いかもしれません。


 2014年9月ということは6年経った。普段関わりのある人と違って、ろくに知らないままになってしまった人は、昔のまま印象が凍結してしまって、当時のままの印象で考えてしまうから不思議なものです。