失業者の年末年始を支援する国と東京都の公設派遣村が18日閉所した。生活保護を受給してアパートなどに入居した利用者らを除く264人が、都の日雇い労働者向け宿泊施設「なぎさ寮」(大田区)から送迎バスに乗り込み、それぞれの行き先に向かった。

 公設派遣村は昨年12月28日に渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで開所。今月5日からなぎさ寮で支援が継続された。都によると、17日までに登録者562人のうち419人に対し、生活保護や住宅手当など区市の支援が決定。ほかにハローワークの就職安定資金融資を受けた人が1人、就職や帰郷による自主退寮が28人、寮内での飲酒による強制退寮が2人、死亡が1人。111人が所在不明になっている。18日までなぎさ寮に残った利用者はバスで近くの駅まで送られ、入居するアパートや住居が決まるまでの一時滞在場所として区市が準備したカプセルホテルへ向かった。

 「今日から自分の部屋で安心して眠れる」。マンガ喫茶から日雇いの仕事に通う生活を続けてきた男性(30)は、江東区で生活保護を受けることが決まり「早く仕事を見つけたい」と話した。54歳の男性は「困った人が来年も支援を受けられるよう、恩返しのつもりで頑張る」。住居が定まり介護関係の就職を決めた男性(54)は「何割かは自立を果たしている。こういう事業は重要だ」と話した。

 昨年の派遣村村長で今回は内閣府参与として事業にかかわった湯浅誠さんは「労働行政を担う国と福祉行政を担う自治体の関係など問題点もあった。低家賃住宅の確保と通年の支援体制の強化が課題だ」と話した。【市川明代、東海林智】

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