認知症とは、後天的な脳疾患により、今まで獲得していた見当識(私は?ここは?今は?等を理解する能力)、計算力、理解力、判断力等の低下だけでなく、新たに何かを覚える記銘力やこれまでの記憶力が低下し、日常生活に支障をきたす疾患です。

脳実質の異常による認知症がアルツハイマー病、脳血管障害による認知症が血管性認知症です。

この2種類が高齢者の認知症の約80%を占めています。

認知症の有病率は加齢とともに上昇し、85歳以上では約3人のうち一人の割合で発症しています、90歳以上では過半数の方が認知症だと言われています。

しかし私が見て来た感じでは、一概に言えませんがアルツハイマーの場合、80歳までに認知症状が出なかったらひとまず安心していいように思います。
80歳を過ぎてから認知症になられた方は殆ど見たことがありません。

若年性認知症は18~64歳に発症する認知症の総称です。

            アルツハイマー                血管性認知症
                          
発症年齢    70歳以上で好発              50歳以降、加齢とともに増加      
  
性別        女性に多い                 男性に多い

感情       人格の変貌がある              比較的保たれる

感情       平板化                     感情失禁

経過       ゆっくりと進行                 段階的に悪化

症状       全般的                     まだら

脳の状態    脳萎縮                     MRIで低呼収域の存在
       
☆感情失禁とは、感情のコントロールがうまくできず、わずかな情動的刺激で泣いたり、笑ったり、怒ったりする現象をいいます。

随分と前ですが、故田中角栄氏が脳梗塞で倒れられ、退院され地元新潟にお国入りされたとき、車の窓から顔を出されたときに感極まっていつも泣かれていましたが、脳血管性の認知症による感情失禁の症状だと思われます。

☆まだらとは、同じことをしても出来る時と出来ない時が繰り返し起きる症状のことです。

☆低呼収域とは、頭部MRIで、脳実質より白く見える部分を高呼収域と言い、石灰化、血腫、腫瘍等があり、黒く見える部分を低呼収域と言い、脳浮腫、脳梗塞等があります。

明日はこれ以外の認知症について書かせて頂きます。