とりあえず認知症のことはこれで終りにさせて頂き、また機会をみて発信させて頂きます。

認知症の中核症状(基本症状)は、記銘、記憶力障害、見当識障害、計算力、理解力、判断力の低下等です。

これらの症状が出て認知症となる訳です。

認知症と言えば徘徊を連想されると思いますが、それは認知症の誰にも出現する症状ではありません。

徘徊は、BPSD(周辺症状)と言いまして、出現する方と出現しない方があります。
その他にも過食、異食、自傷、自殺企画、叫び声、昼夜逆転、攻撃的行動、不潔行動、収集癖、性的問題等があります。
これらも全て認知症のBPSDです。

認知症の中核症状だけなら家族もそんなに負担になりませんが、しばしばBPSDが出現して、家族介護者の大きな負担になるのです。

昔、俳優の故長門裕之氏が奥様の女優だった故南田洋子さんの介護について本を書かれましたが、その中に奥様が「認知症の症状により入浴拒否をされて困った」ということを書かれてました。

これは少し違うんですね。

認知症の方の殆どは入浴は大好きで、入浴拒否される方はごくわずかです。
その入浴拒否は認知症であるがゆえの症状ではなく、まさにそれこそが認知症のBPSDなのです。
「認知症のBPSDによる入浴拒否があり困った」が正解なのです。

認知症の方によくある症状で、施設におられても一日中「帰る、帰る」と言われる利用者の方がおられます。
これも「帰宅願望」というBPSDの症状です。

認知症の中核症状は治りませんが、BPSDに関しては専門医の受診による服薬で改善される方も見たことがありますので、是非専門医の受診をお勧めします。

BPSDが酷くて改善しない場合、時として在宅介護は限界になりますので、昨日も書かせて頂きましたが「これ以上の介護は不可能」という時期を見極めて下さい。

介護施設でも、叫び声、暴力等で他利用者さんに迷惑をかけられる場合は、専門職がいる施設介護も限界になることがあり、精神科の老人性認知症疾患療養病棟に入院して頂くこともあります。