2005年11月30日

西へ

車を走らせながら、色々考えていた。

変わり果てた自分の身体のこと、無くした愛車のこと。南下していくと今まであった、西側のトラックやバリケードが急に見あたらなくなった。減速し西側へ向かう。辺りの信号は死んでいて、走っている車は見かけない。

ナビの行き先を、ザマディアンにセットして西へ向かう。

zamadian at 19:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ザマディアン 

2005年11月29日

駐車場

建物を出ると駐車場が見えた。

自分の愛車を何度も探すが、あるのはマリノにアクセラ、カリブにシビックとどこかで見かけた車ばかり。試しに、赤いアクセラに乗ってみると壊れていて動かなかった。どの車も鍵が着いているようで、片っ端から乗っていくと青い車のエンジンが唸った。

アクセルを踏むとけたたましい音をあげて走り出した。

zamadian at 19:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ザマディアン 

2005年11月28日

脱出

私は両手両足が鉄の化け物になっていた。

足踏みすれば床がへこみ、壁を殴れば穴が開く。当然、牢を抜けるのもたやすかった。鉄格子をぐにゃりと曲げ、入り口を作る。牢から出ると、腕や足を銃で打たれたりしたがちくちくと痛みがあっただけで何ともなかった。銃を持った男に近づき、腹を殴るとそいつは悶絶して床に転がった。

人では無い何かになってしまった。

zamadian at 18:40|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ザマディアン 

2005年11月27日

一睡も出来なかった。

頭と身体の痛みがひどく、一晩中ベッドのうえで唸っていた。のどが乾いたので労の中水道まで這って進んだ。身体がやけに重かった。水道の蛇口に手をかけようとすると蛇口が吹き飛ぶ。

私の両腕が鉄色になっていた。

zamadian at 18:36|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ザマディアン 

2005年11月26日

異変

咳き込み、私は目を覚ました。

のどが痛く、口の中に鉄の味がした。つばを吐くと血が混じっていた。唇が腫れている。体を起こすと、身体の節々にピリピリとした痛みを感じる。何だか、力が抜けるような痛みだ。再びベッドに横になり、毛布を首までかぶるが寒い。身体をまるめて、布団に潜り込む。追い打ちをかけるように、頭が痛くなる。

頭が焼けるように熱い。

zamadian at 18:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ザマディアン 

2005年11月25日

完食

あめを全部なめてしまった。

鉄格子の中には水道があり、蛇口を捻れば水が出てくるがそれだけで空腹はしのげなかった。ベッドに落ちたパンは、5個ある。そのうち、はずれの1個を食べなければいいことだ。最初はそう思っていた。1個目のパンを口にすると、とてもおいしくて、身体に異変も無かった。2個、3個と食べていくうちに飢えて死ぬよりは食べたいと思うようになっていた。そして今、ベッドのうえにパンは無い。私は生きている。ハズレが無かったのだろうか、私の身体は何ともない。

私は生きている。

zamadian at 18:28|PermalinkComments(0)TrackBack(0) ザマディアン