いつの間にか変更されていたようである。特に関心をひく話題ではないが、気になることが一つだけある。これまで使用してきた「要注意外来生物」という言葉に環境省の保証がなくなってしまったのだ。役所が言葉の意味を規定していたからこそ、その範囲内での使用ができたのである。この言葉が使えなくなったわけではないが過去の言葉になってしまった。いわゆる「昔はそう書いていた」というヤツだ。とりあえずご報告まで。上の写真は「オオキンケイギク」(特定外来生物)。

変更された名称は「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種」である。長いよ。その外来種のリストが「生態系被害防止外来種リスト」だ。ちょっと分かりづらいなあ。正確に書くと「生態系(への)被害(を)防止(するため、被害を及ぼすおそれのある)外来種(のうち、存在を確認したものに危険度をランク付けした)リスト」だろうな。「被害防止」の後ろに「外来種」が続いているから妙な感じを受ける。間に「対策用」とでも入れたらいいのになあ。

これに伴って「要注意外来生物」という区分がなくなった。かわって「我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれのある外来種」になったわけである。何度見てもやっぱり長いよ。

特定外来生物の区分はそのままだった。以下、①緊急対策外来種②重点対策外来種③その他の総合対策外来種④産業管理外来種⑤侵入予防外来種⑥その他の定着予防外来種となる。丸数字は筆者がつけた。この順序がそのまま危険度の高さや対策の必要性の順位を表しているのかは知らない。面倒くさそうなので、ちゃんと読んでいないのだ。その他に「未判定外来生物」という区分があり、リストに載っていない(世界に生物は多くいるのである)生物の輸入は届け出と審査が必要になる。まあ、多くの人には関係のない話である。

環境省が区分の名称を変えた意図は計りかねるが、対策が追いついていないのは理解できる。「要注意」だと注意したまま何もしないで終わってしまうだろう。さりとて見かけ次第「たたき殺せ」「引き抜け」「殲滅しろ」では「優しい日本人」の反発を買ってしまう。赤い血を流す動物や美しい花に人は弱いのである。日本人は自然と向き合う時に、なぜか感傷的な気持ちになる気がする。理性より宗教心が先に立つといってもいいが。神道や仏教の影響もあるのかな。私の偏見かもしれんが。

以前にも書いたが特定外来生物に関する規定は厳しい。罰金が個人でも300万円、法人だと1億円になることもある。それほどの問題になっていることを自覚すべきだろう。駆除には税金が投入されるのだ。話は変わるが、改めて特定外来生物のリストを見ていて気付いたことがある。そこに植物は13種ほどが指定されているが、そのうちの7種が水草や川の岸辺、湿地、水田などで繁殖をしているのである。このような海外の植物にとっては日本の水辺は居心地がいいらしい。日本が水に恵まれた国であるということを逆に証明しているような気がする。

写真:zassouneko