IMG_1865
テリミノイヌホオズキ(照実の犬酸漿)/ナス科/ナス属
アメリカ原産の帰化種 花期は7〜8月 別名はカンザシイヌホオズキ

最初に。この植物を「テリミノイヌホオズキ」として話を進めるが、合っているかどうかの確証はない。ただ、葉の形が他の「イヌホオズキ」とはあまりにも違うので、「テリミノイヌホオズキ」とした。ネットの写真と見比べると、葉の形がまあまあ似ているのである。

名前の由来は、黒い実の光沢が他のイヌホオズキに比べて際立っているからということらしい。つまりテッカテカなのである。ところが、他のイヌホオズキのテカリ具合など気にしたことがなかったので判断がしづらい。他の特徴として、黒くなる前の緑色の実に細かな白い斑点(white flecks)があるということだが、見つけた植物には見当たらない。そして黒い実が上へ向かって延びていれば「カンザシイヌホオズキ(テリミノイヌホオズキに含まれる)」となるのだが、そうも見えない。少し横に向かっていると見えなくもないが上ではない。また、種の中に「球状顆」が数個含まれるともある。実を割って種を調べなきゃならんのか。老眼には厳しいな。

さて、見分け方のおさらいである。
①黒い実がテカテカである。
②緑の実には細かな白い斑点がある。←これが一番の特徴のようである。
③実が上に向かってつく。←下に垂れ下がるのもあるらしい。
④種の中に「球状顆(おそらく細かな粒のようなものだろう)」が数個ある。←無いのもある。

①②はいいとして、③④で混乱する。つまり③④の「あり」「なし」で区分けすると「テリミノイヌホオズキ」は「実が上について球状顆あり」「実が上について球状顆なし」「実が垂れ下がって球状顆あり」「実が垂れ下がって球状顆なし」の4つに区分される。こうなると①②だけでよくないか。③④はいらんだろという気分になる。

IMG_1866
実がテカっているかといえばそうだと答えるしかないが、他のイヌホオズキもテカっているしなあ。
IMG_1873
緑の実に白い斑点は見えない。

ホオズキの頭に「イヌ」がつくナス科ナス属には、「イヌホオズキ(在来種)」、「アメリカイヌホオズキ(外来種)」、「オオイヌホオズキ(外来種)」、「テリミノイヌホオズキ(外来種)」、「ダグラスイヌホオズキ(外来種/和名がまだついていない)」などがあるらしい。ずいぶん「イヌホオズキ」の仲間は多いなと思うが、ほとんどは外来種である。これは「イヌホオズキ」という分類があるわけではなく、日本に侵入してきた外来種が在来種の「イヌホオズキ」に似ていたので、成り行きで「〜イヌホオズキ」という名前が付けられたのだろう。

IMG_1863
↑よく見かける「イヌホオズキ」。
IMG_1864
↑「アメリカイヌホオズキ」だと思う。葉が黒くなりかけている。
IMG_1862
↑真っ黒である。最初に見た時は廃油でもかけられたのかと思ったほどだ。

他でも書いたが「イヌホオズキ(犬=劣る、役に立たない)」という名前に違和感がある。赤い大きな実をつける「ホオズキ」と黒い小さな実をつける「イヌホオズキ」を同じ「ホオズキ」という言葉で同列に扱うのは不自然に感じる。千年ほど前の書物によると、イヌホオズキは「古奈須比、久佐奈須比」と呼ばれていたようだ。今なら「古ナスビか小ナスビ、草ナスビ」と書くのだろう。「ホオズキ」よりはしっくりくる名前である。ところが江戸時代の後期には「イヌホオズキ」の記述があり、それ以降「イヌホオズキ」が主流になっていく。その間に何があったか知る由もないが、少し気になる。と言っても調べる気は起きないなあ。

結局、この植物の正体は不明である。星形の白い小さな花、そして黒い実をつけるとなるとナス科で「イヌホオズキ」の仲間だろう。まあ、いつかは判明するだろう。

写真:zassouneko

無料イラスト素材【イラストAC】