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・アゲラタム(アゲラータム)/キク科/アゲラタム属 和名はカッコウ(藿香)アザミ
・ユーパトリウム/キク科/コノクリニウム属 和名はセイヨウフジバカマ

この草の正体に関して最終候補に残ったのがこの2種であるが、よく似ているので判別できない。両者とも原産地はアメリカの辺りである。詳細は省く。

「アゲラタム」は1860年に遣米使節団が種子を持ち帰ったという記載を見つけたが、「ユーパトリウム」の渡来時期は不明である。和名が付いているので、やって来たのは昭和もしくはそれ以前ではないかと思われる。「ユーパトリウム」が面倒くさいのは和名がいくつもあることだ。上記の他に洋種フジバカマ、青色藤袴、青花藤袴というのもある。統一してくれと思う。それらをいちいち調べるこちらの身にもなってほしい。

去年の夏、この花を飯田町近くの公園で見つけた。今年も同じように咲いている。ここは公園というより広場と言った方がいいかもしれない。震災時の避難場所にもなっていて、少し前にはテントを立てて防災訓練をやっていた。園内の中心部は砂地だが、周囲にはヤマブキなどの植物が植えてある。

人が植えたものか勝手に生えてきたのかも不明である。「公園なら人が植えたに決まっている」と思われるだろうが、以前この場所でカヤツリグサ科アゼスゲ属の「アゼナルコ(またはアズマナルコ)」らしきものを見つけている。それも数本ではなく、ひと抱えもありそうなほどみっしりと大株で生えていた。普通なら公園にカヤツリグサのような雑草をわざわざ植えない。そんなもの園芸店でも取り扱ってはいないだろう。なので、ここは何が生えてくるのか分からない場所というイメージを私は持っている。

とは言っても「やっぱり園芸種だろうな」と思っていた。だから名前を調べることはしなかった。風向きが変わったのは他の場所でも見つけたからだ。しかも空き家の前のコンクリートの隙間から生えていた。こりゃ帰化しているんじゃないだろうか。というわけで調査開始である。
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コンクリートの隙間から生えている。公園からは1kmほど離れている。

帰化しているとはっきりと記載があったのは「アゲラタム(カッコウアザミ)」である。この「カッコウ(藿香)」とはシソ科の「カワミドリ」という草を生薬にした時の薬品名である。その「カワミドリ」に似ているから「カッコウアザミ」になったという。えーと「アザミ」はどこから来たんだ? この花に棘は無いぞ。一応「カワミドリ」の写真を見てみたが、ほとんど似ていない。「カワミドリ」の花は唇型で、長い穂に連なって咲く。葉は似ているといえるが、シソ科はどれも同じような葉を持っている。あえて似ていると言えば花の色かな。命名の動機としては弱い気がする。

一方の「ユーパトリウム」である。和名に「〜フジバカマ」とあるのは、日本の「フジバカマ」と同じ「ヒヨドリバナ属」だったからで、姿形にも共通するものがある(フジバカマ Eupatorium fortunei/キク科/ヒヨドリバナ属」秋の七草)。「ユーパトリウム」という名前も「Eupatorium(ヒヨドリバナ属)」からである。「だった」と書いたのは、最近の調査で「ヒヨドリバナ属」から「コノクリニウム属」に変更になったからである。だから、これからは「ユーパトリウム」ではなく「コノクリニウム」と呼ばなければならないことになる。

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2種について調べなければならなかったので手間がかかった。しかも結論は「どちらか分からない」のである。やれやれ。とりあえず2つに絞れたということで良しとしようか。

写真:zassouneko