ケチョウセンアサガオ(毛朝鮮朝顔)ナス科/チョウセンアサガオ属
中央・南アメリカ原産の帰化種 1年草 花期は6〜9月 別名:アメリカチョウセンアサガオ

●大麻を摂取しても死ぬことは少ないが、こちらは死ぬ危険性がある(自殺、自傷を含む)。
●摂取したら早期に医療機関を受診し、事情を説明し胃洗浄などの治療を受ければ短期(1週間以内)の入院で済むだろう。

残念ながらこれは「ケチョウセンアサガオ」で「チョウセンアサガオ」ではありません。とりあえず調べたことを整理したい。
まずは「チョウセンアサガオ」から。18世紀の初頭に薬用として輸入。華岡青洲が麻酔薬として使用したことで有名。その後廃れる。南アジアやインド原産だとのこと。別名は「曼陀羅華(まんだらげ)」、「キチガイナスビ」。「ダチュラ」というのは学名の一部のようだ(学名:Datura metel)。「曼陀羅華」は仏教用語で仏様が説教をする時に空から降ってくる天界に咲く花のことらしい。

これは余談だが、漫画本やフィギュアを売っている「まんだらけ」という有名なお店があるが、あそこの社長は「古川さん」じゃなかったっけ。そうなら、うんと昔に「ガロ」という青林堂(今ある会社と経営が同じかは知らない。昔からゴタゴタが多かった。)から出していた月刊誌に仏教漫画を描いていた人のような気がする。その関連で店名をつけたんじゃないのかな。マニアにとってそこで売っている商品は天から降ってきためでたいものということになる。彼が描いたと思われる作品が載っている「ガロ」を数冊持っている。横道にそれた。本題に戻ろう。

本稿の「ケチョウセンアサガオ」は「チョウセンアサガオ」より、ずっと後に入ってきたらしい。詳しい年代は不明。まあ江戸時代に新大陸(南北アメリカ)のものが入ってくることは、あまりなかったはずだ。そして「ヨウシュチョウセンアサガオ」の方は1870年頃にやって来たらしい。北アメリカ原産。変異しやすい性格で「シロバナチョウセンアサガオ」「ムラサキチョウセンアサガオ」などとも呼ばれる。似たような形の花を持つ「エンジェルス・トランペット(商品名)」というのがあり、同じナス科だが「ブログマンシア属」である。また「ノウゼンカズラ」の花を「トランペット・フラワー」と呼んだりするそうだが、「ノウゼンカズラ」はナス科ではない。どちらにしても今挙げた草は全て毒を持っている。江戸時代に入ってきた「チョウセンアサガオ」は帰化できなかったようだ。植物園にはあるかも知れないが道端で見かけることはないだろう。


あーようやく整理が終わった。今の今まで「チョウセンアサガオ」がこんな姿だとは思ってもみなかった。それにしても皆んな興味があるようで検索すると数限りなく引っかかる。まあ昔から幻覚剤として有名で、若者が社会に出て行くという不安を前にして、その一時的なシェルターとしての安易な役割を期待したり、単純に興味を抱くのは世の常である。大麻を合法化している国(規制する法律が無いだけのこともあるが)もあれば、どこぞの大統領が使用したことがあると告白するような時代でもあるので、ますます興味もつのる。うんと昔には「レタスの芯がいいぞ」などという噂が流れたこともある。まあほとんどの者が何事もなく人生を送っているのは、いくばくかの遵法精神と理性が働いた証拠であろうと思うし、それよりも話題になったものに(レタスのように)何の効果もないというのが一番だと思う。

この雑草を「毛朝鮮朝顔」としたのは葉っぱの形を他と比べてみた結果である。違っていたら申し訳ない。それにしても、どこを検索しても「毛朝鮮〜」と、なんで「毛」付いてくるのかという理由が書かれていない。では私が勝手に決める。実はこの雑草の葉っぱの手触りが、すごく気持ちいいのである。まるで高級なビロードを触っているかのような感じである。ビロードがどういうものかよく分かっていないがとにかく細かな毛が気持ちいいのである。だから「毛」がついた。

「チョウセンアサガオ」の仲間は全草が猛毒である。幻覚と生命を取引しているようなものだ。一歩誤れば天使の吹くトランペットに見送られて天に旅立つことになる。この草は全世界に進出しているので、毎年のように中毒事件が発生するという。どこの国の若者も考えることは同じだということだ。

「チョウセンアサガオ」の「チョウセン」は「=朝鮮」ではなく、海外から来たという意味である。「アサガオ」とも何の関係もない。花の形が似ているだけだ。だから「アメリカチョウセンアサガオ」って、もう冗談にしか聞こえない。面白いっちゃ面白いけどね。

追伸/良い子の皆さんへ:前に幻覚を見るような記述をしたが要は譫妄(せんもう)状態に陥るということだ。美しい幻想や妙なる調べが聞こえてくると考えてはいけない。激しく混乱し喚き散らすようになり、効果が切れれば激しい不快感だけが残る。苦しいだけである。華岡青洲が「チョウセンアサガオ」の効果を確かめるために、実母と嫁に服用させたが、その結果、実母は死亡し、妻は失明したという。よく覚えておくように。
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写真とイラスト:zassouneko
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