2007年03月12日

【都知事選・石原三選阻止!】「統一戦線と人民戦線」・・・全ての人々は<浅野史郎人民戦線>を構築しよう!?

浅野史郎さんを「勝手連」的に支援している左翼掲示板「四トロ同窓会二次会」にて、今回の東京都知事選を【「統一戦線」「人民戦線」という左翼的フレーム】を援用しつつ、興味深い議論が展開されていますので、こちらでも紹介します。

私自身も、石原都知事の三選阻止を願う者は、今回の都知事選においては【浅野史郎さんを推すという「人民戦線」的選択をせざるを得ない】と考えています。そして、仮に浅野氏が当選したらそれで万々歳と言えば、決してそんなことはありません。浅野さんが働く者、庶民を裏切るような事が無いよう、浅野さんを「『監視』し、その政策にも口を出していく必要があります」(「まっぺん」さんの発言より)。

【以下、「四トロ同窓会二次会」の諸投稿より。】

■今のところは、どの候補も支持していませんが 投稿者:dk 投稿日: 3月 8日(木)00時33分52秒

簡単なことで、吉田じゃ選挙に勝てないからでしょう。
残念なコトですが、石原を落とすが主目的であって、そのために反石原を明確にできる候補ならば誰でも良かったのかも知れません。同時に、石原の知名度を崩せる知名度なりインパクトなりが必要。それを兼ね備えているのは浅野氏であって、吉田氏ではない、ということでしょう。

共産党の議会での奮闘は賞賛に値します。実際、私も議員では共産に入れてきました。
しかし、今回は、石原か浅野か、というより、石原か、反石原かということで、いかにして石原支持層・浮遊層を取り込めるかにかかっている。だから、取り込めない吉田さんではダメということです。
トロツキーならば、浅野支持グループは、人民戦線であって、統一戦線ではないと批判するかもしれませんね・・・

1980年代ならば、吉田でいけた。しかし、今や吉田では無理。そこまで左翼は弱体化しているという悲劇を共にかみしめないといけない気がします。

■人民戦線と統一戦線 投稿者:まっぺん 投稿日: 3月 9日(金)14時52分6秒

dkさんの指摘は鋭い!\(^o^)/
そのとおりです。いま「浅野史郎」を推すのは階級的視点に立たない「人民戦線」路線といっていいと思います。最初は民主党が浅野氏に打診した事でも分かるように、浅野氏の「階級的視点」は曖昧です。吉田万三氏も彼を推す「革新都政をつくる会」も共産党も浅野支持に回らないのには、はっきりとした理由がある。労働者、貧困者の側に本当に立つのか? ブルジョア側と妥協する事はないのか?

dkさんと同じく、現在の状況の中では「浅野人民戦線」を選択せざるを得ないと、僕も思っています。ご承知のように、人民戦線は、その前の極左路線=「社会ファシズム論」「第三期論」の敗北のあと、一転して右転換し、ブルジョアジーとも手を組んで成立した路線でした。しかしフランスでもスペインでもその路線は結局、労働者階級に妥協を強制し、最後にはファシストの支配に政権を委ねるという結果となりました。もしも浅野都知事が実現したら、浅野都政もそうなるのか? 浅野都政はブルジョアジーに、そして安倍極右政権に屈服するのか?

ぼくも浅野氏には「限界がある」と思っています。だから、「吉田ではなく浅野」の立場に立つのは、「吉田より浅野のほうがいい」からではありません。そして、もし浅野氏が都知事になったら、そこからまた闘いが始まるとも思っています。過去の人民戦線では、労働者階級の利益をブルジョアジーに売り渡す機構として機能しましたが、我々が浅野氏を推す場合には、逆にブルジョアジー内部の亀裂(グローバル資本主義による徹底した弱肉強食の立場と、弱者の側に立とうとするリベラル派の立場との分裂)に介入していく事が必要であると思います。「浅野を選んだので、それで終わり」ではない、という事です。浅野都政に対して内外から要求を突きつけていく事が必要です。

我々が浅野支持路線をとるのは、日本的特殊性=「左翼の大幅な後退」によって規定された結果である、とも思っています。以前にも紹介したフランス大統領選挙ですが、ここで特徴的なのは、フランス社会党が初めから妥協的立場にあるので極左派はここに乗る事ができない。そこで社会党首班の人民戦線路線に対抗する極左派(革共同、共産党、労働者の闘争派、ジョゼ・ボベ)を集めた反グローバル統一戦線候補擁立の動きがありました。残念ながら極左統一戦線は成立しませんでしたが。日本でも左派に力があれば別の形で選挙闘争が闘われたことでしょう。

■人民戦線賛成 投稿者:わかもの社 投稿日: 3月 9日(金)21時48分9秒

確かにフランスとの比較もわかりやすいし、国内的にもまた違った取り組みがあり得ますよね。
例えば、私の住んでいる北海道の知事選では、共産党は03年東京都知事選と同様に「公認候補」を出すことになりました。民主党(全国有数の勢力)・社民党(零細?)・新党大地(勢いあり)等との統一候補協議に見向きもしなかった共産党が、民医連や労組など周辺団体からも見放されたような次第です。

よって選択肢は;
☆現職(女性)
☆民主党・社民党・新党大地候補(横路知事時代の側近、「食の祭典」での放漫経営責任あり)
☆共産党公認候補

しかし、北海道は自民・公明が推す知事でありながらも、ファシスト・極右とまでは行きません。だから、民主党と共産党とを共闘させる必要性も、東京に比べれば弱いと言えば弱い。私ほど共産党に恩讐を持っている(笑)者でも、躊躇無く共産党候補に入れます。近所の森林地帯・ヤマベ釣りの聖域を破壊する「サンルダム」建設に明確に反対しているのは共産党候補だけだからですし。当選するとは思いませんが、ここでは批判票の意味が大いにあります。

http://www.manzo-y.jp/bbs/bikke.cgi?board=manzo

■人民戦線と統一戦線 投稿者:アラブ復興車界党 投稿日: 3月 9日(金)23時01分13秒

トロツキーが階級性を重視して「労働者政党」を構成メンバーとする統一戦線は擁護する一方で「ブルジョワ政党」を含む人民戦線を批判したのは周知のことです。
私自身もスペイン・フランスの人民戦線が労働者階級の利益を損なう結果になったという評価は正しいと思うし、心情的には「人民戦線ではなく統一戦線で」と今も思っている。
ただし、「資本主義の代表選手がイギリス・ドイツから完全にアメリカに移ってから以降」もトロツキーの原則論が従前のような有効性を維持し続けているかというのは一考すべきとも思う。(後知恵で考えるとレーニン・トロツキーの革命論の「直接的有効性」はこのころに失われたのかもしれない。 また、少なくとも1950年代半ば以降は「帝国主義諸国同士の総力戦としての帝国主義戦争」が想定しにくくなり、「資本主義の最高段階としての帝国主義」の次の時代に入ったように思われる。)
下記のサイトのすべての結論には同意(特に「過渡的綱領の今日的有効性」)できないが、下の方にあるトロツキーの「人民戦線批判」の意義と限界は有益な問題を提起していると思う。

http://www014.upp.so-net.ne.jp/tor-ks/note/note1-4.htm

■いや、いくらなんでも 投稿者:草加耕助 投稿日: 3月11日(日)08時29分18秒

さすがに黒川さんが当選したら、どう考えても「勝利」じゃあないでしょう(笑)。
下の「人民戦線と統一戦線」などで、まっぺんさんやdkさんが書いておられることにつきると思います。
吉田さんなら反石原陣営の「勝利」でもいいかなと思いますが、それだけに両者の統一を求めているわけです。

つまりファシストと民主主義者が争っている時に、どちらを応援するかという問題なわけです。
民主主義者と左翼と市民無党派が連合すればファシストに勝てる。だが分裂すればファシストが一人勝ちする。こういう場合にどういう態度をとるべきかという問題です。ここは左翼板なので、左翼はどういう態度をとるべきかという話になっているわけですが、この板では「左翼は独自候補をたててファシストを利するくらいなら、ここは民主主義者を応援してファシズムを打倒すべきである」という意見が主流です。

西野さんの浅野さん批判については、下の「自らの主張をけれんみなく…」で、浅野さん自身の言葉で回答されていますので、繰り返す必要はないでしょう。それを読んで西野さんがどう思われたかをまた書いていただければいいと思います。

浅野さんは日の丸や君が代が嫌いではないそうですから保守です。ですが「自分の良心に従ってそうしたくない」という人に、日の丸への敬礼や君が代の斉唱を、権力や暴力を使って無理やりに強要したり、自己の主義主張を押し付け、従わない者の職を奪い、生活をめちゃくちゃに破壊する、そういう恐怖政治はやめてくれると思います。

先日、君が代のピアノ伴奏を強要された女性が処分されてその違法性を争った事件で、原告の敗訴が確定しました。そうしたら、すぐにまたこの女性に君が代伴奏が命令されたそうです。なんて酷いことをするのかと思います。この女性は自分の良心に従い、そのことが苦痛だからこそ、職と生活をかけて自分の良心を貫いたのです。自分以外の人が君が代を歌うことを妨害したわけでもありません。この人がピアノを弾かなかったら、君が代が歌いたい人が歌えなくなるとでも言うのでしょうか?ここでピアノを弾いてしまったら、この人は人間として一生うつむいて、自分の良心に反して行動したという負い目を背負っていきていくことになります。しかし上の命令に逆らえば処分が待っています。こういう人に権力を使って、その必要もないのに無理やりピアノを弾かせようとすることに、どういう意味があるかわかりますよね。

さらに石原都政下では、卒業式に音量計を持ち込んで、一人一人が本当に君が代を歌っているかどうか、口を動かしているだけではないか、口元に音量計をあてて調べるということまで行われています。起立して口を動かして、小さい声で歌っているだけではまだ足りないというのです。ここまできたら右とか左とかの主義主張の問題以前に人間の尊厳の問題だと思います。ヒトラーが占領国の人々に、ナチの旗への敬礼や「ハイルヒトラー」を強要したのと全く同じです。思想弾圧以外の何者でもありません。思想の自由には、特定の思想を信じる自由以外に、それを信じない自由や、無関心や中立でいる自由もあるのです。それを当然のこととして当たり前に、かつお互いに認め合えない人が権力の座にいるとき、その人が右翼であれ左翼であれ、その社会を恐怖政治というのです。この知事選は、この恐怖政治を終わらせる闘いです。

石原さんは在日市民をことごとく敵視してその活動を可能な限り制限する政策をとっていることでも有名ですが、韓国・朝鮮だけでなく、数が少ないので目立ちませんが、フランス人に対しても侮辱発言を繰り返しています。フランスの芸術展に来賓として発言させてもらったおりにも、来賓を前にしてフランスを侮辱するスピーチを延々と繰り広げて「知事は酔っ払っているのか?」と言われたくらいです。障害者に人格なんてあるのかと平然と言い放ち、子供を産めなくなった女性は生きていても害悪なだけだと言う。まったくごく一時期だけで消えたとはいえ、こういう人を総理にしようなどという運動があったことが驚きです。そういう政治を終わらせるのが、今回の知事選のテーマなのです。

都民じゃないから関係ないなんて大間違いです。石原さんのしていることは、小泉-安倍さんら、保守の中でもファシズム色の強い人々がしようとしてることの先鞭であり、そのものです。教育現場でも、生徒に強要する手段は今まで事実上の影響力や内申書などでも充分でしたが、小学生でも「愛国心」が評価対象になっています。それは「地域社会」にも求められています。石原さんがどんどん先にレールを敷いて雰囲気と先例を作ることで、閉塞した息のできない状況が日本中に広がっているのです。ことは都民だけの問題ではありません。

日の丸や君が代が「嫌い」でなければ認めないとか、そういう人が当選できるようになるまで待つとか、今の左翼側の力量はここまでなんだから、その中でベストをつくせばいいとか、そんな「理想主義」的なことを言っている人は、全然危機感が足りないと思います。現実の被害者は、そんなこと待っていられません。「左翼が選挙で勝てばすべてが良くなる。それまで待て、その日が早くるように、さあ、我々を応援しなさい」では無責任だと思います。被害者は「今」なんとかしてほしいのです。

それに、「革新陣営」は今まで、単純に弱者に予算を配分して福祉を拡大するという主張をしてきました。それはそれで成果の一つだとは思います。そしてそれは景気がよくて経済が拡大しているうちはうまく回っていました。しかし資本主義そのものが危機に瀕すると逆に支持を集められなくなり、石原さんのようなファシズムが台頭しています。そんな中で保守の立場から「弱者が住みよい社会は実は普通の人にとっても住み良い社会」という目線の浅野さん主張には、左翼側も学ぶべき点があるのではと思います。まずはお手並みを拝見したいと思うのです。

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