2012年05月18日
経営者にコーチする視点
一昨日、福岡で西日本シティ銀行(NCB)さんで
ドラッカーに学ぶ経営のセミナーをさせていただいた。
その中で、『経営者の条件』に書かれた
成果をあげる経営者に求められる5つの習慣力
という話をさせていただいた。
そこで、ふと思ったのだが、
私が、経営者の方々のご相談を受けて
さまざまなアドバイスや思考の誘導役をしていく際に
この5つの習慣力をしっかり使っていらっしゃるか
確認しておく必要があると。
5つの習慣力とは、
・経営者の時間の使い方
・組織に対する貢献の役割自覚
・人間の強みに焦点をあてること
・優先順位の高いことに集中すること
・成果のあがる意思決定術をもちいること
である。
経営者の成果、つまり業績を挙げる条件について、
エジソンが電球を発明したり、
ニュートンが万有引力を発見したり
そんな、すごいことは必要ない。
しかしどうも、経営者がそのような幸運を望んでいる気がする。
そして、そうした幸運が来ないことを嘆いているようだ。
そうではなく、当然のことを倦まず行なうということが条件だと
やはり、思い至る。
やることをやっていないから、幸運にも行きあたらないのは理の当然だ。
その当然のことが上の5つだ。
だから、私は相手に、これらについてどのような状況か
しっかり、確認をすることが大事だなと思う。
はじめに、問うべき質問は、
「あなたは、ふだん主に何に時間を費やしているのか?」
である。
それに続くものは、
「あなたのなすべきことは何か?」
ということである。
その次に、
「何をなせば、業績は挙がるか?」
という質問である。
当然のことながら、このことがもっともタフな質問である。
それに答えるためには、
5つめの、成果を挙げる意思決定術を用いなければならないだろう。
それは、いわゆる徹底して論理的に考えるということだ。
そこまでわかったら、
どうして、メンバーに払っている給料から
得られる成果を最大にするかである。
それは、メンバーの強みを引き出し、
最大のやる気を引き出すことで得られる。
もちろん、きびしい要求も必要である。
しかし、それは経営者のリーダーシップが認められた上で
メンバーに受容されるものだ。
それゆえ、次の質問は
「メンバーの強みは何か?」
「自分の強みは何か?弱みは何か?
(これは、弱みを補うことを考えるため)」
最後に、しっかりと上の質問に対する答えが出たら
「もっとも優先して時間を割くことはなにか?」を問うことだろう。
とにかく、経営者が経営者の仕事をする。
バタバタしなくなるように、整えることだ。
そのためには?何をせねばならないのか?
まず、そう固く思うことだ。
とは、あまたの先人の教えだ。
この話を読んでみて、思い当る節があれば
時間があったら、あなたも一度自問自答してみてください。
コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。
2012年05月16日
幹部が育っていないと経営の成長はないのだが・・・
最近も、いくつかの新たな相談者の会社を訪問した。
共通している問題は、幹部が育っていないという経営者の悩みだった。
その原因は同じではない。
客観的にいうと
頼りになる幹部が不足している、いないということになるが
見方を換えれば
自分(経営者)が幹部を育ててこなかった結果だということになる。
これから経営にあたるべき後継者の場合を除き、
実のところ、その経営者自身に猛省が必要な話である。
現象としては、
・読み書きそろばん、思考力が弱い
・価値観=仕事への取組み姿勢において違和感がある
・やる気がみえない
などということである。
いずれにせよ、確かに
幹部が育っていないというのは大きな制約要因だ。
ではどうすればよいのか?
ひとつは経営者が自分でできること、外部に依頼せねばできないことを
しっかりと峻別して、幹部の育成に取組みをすることだ。
自分でできることとはなにか?
これは2つある。
まず、みずから自分を高めることだ。
これは昔から、「修己治人」といって、リーダーシップの基本だ。
次に、幹部の話に耳を傾け、彼らの思いを知ることだ。
それによって解決への糸口はたくさん見つかるはずだ。
外部に依頼するべきこととはなにか
これも2つある。
ひとつは、ビジネス思考力、実行力の強化だ。
これは論理性と数字を学び、実践で実行力を身につけてもらう以外にない。
もうひとつは、価値観の向上、あるいはシフト(リセット)だ。
「あっち組」の考えの人に、
「こっち組」になってもらわなければならないからだ。
最後の価値観のシフトがもっとも手ごわい。
最近、いく人かの経営者との対話で
感じる経営者の心からの願い、心の叫びだ。
そして、これをどうしていくかが、私の新たなテーマだ。
社長、あなたの願いはわかった!
わたしの解決請負魂にインプットはした。
わたしの問題解決脳が作動し始めたところだ。
いま、それを頭の中で寝かしている。
相談を投げかけた、この問題を解決できそうな
ネットワークの方もいらっしゃる。
そう遠くない時期に、新たな取組みを
提示できるのではないかと感じている。
コンサルティングに強い株式会社経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。
2012年05月12日
営業マン向けの価値観講座の開催
九州の営業トレーニングでは
併せて、価値観のトレーニングもしようという
よくばった企画である。
そこで、営業トレーニングに続き
夕方から価値観講座も開いた。
今日は、「『原因』と『結果』の法則」を読んで
感想を述べ合うということをやった。
原因と結果の法則というのは
ご存じの方も多々おられると思うが
イギリスの哲学者、ジェームズ・アレンの著書で、
簡単にいうと、 「環境は、自分が創っている」 というテーゼだ。
それを心底、そのとおりと理解することが
繁栄への第一歩なのである。
だから、組織においてリーダーとして活躍してもらうためには
必ず身につけてもらうべき考え方だ。
さて、今回の講座で、さっそく、お二人が
ねらいとする価値観への転換の萌芽を得られたようだ。
たとえば、参加者のAさんは、こうレポートされた。
「環境や周りが悪いと思っていたが、
自分自身の努力が足りないことに原因があると思いました。
努力次第で自分は変えることができると思いました。」
これこそ、そうあっていただきたい気づきである。
さらにBさんも
「周り(環境)が変われば、
自分自身も変えれるという思いが多々ありました。
やはり、自分自身が
考え方・見方を改善できるように努めていかなければならないと
あらためて考えさせられました。」
いいですねえ。
まさに、このお二人のご報告こそ
価値観学習のねらいである。
自分の人生における他者との関わりのスタンスが
他責=他人が悪いから、自責=自己変革に変わる
そういった気づきがあったなら
とてもよかったなあと思うのである。
次回以降が楽しみである。
このトレーニングのよいところは
だれも横を向いている人がいないことである。
なんだか、多くの変革と成果を予感するのである。
すばらしいメンバーに恵まれた、すばらしい訓練である。
主催者、参加各社の方々の努力のおかげである。
皆さん、ありがとうございます。
コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。
2012年05月11日
営業部隊のコミュニケーションのしくみを考える
九州で開催している営業部隊向けのトレーニング
6社の社長、営業責任者、営業マン、
そこにメーカーの営業責任者も入って
30人程度での合同訓練である。
これがなかなかおもしろい!
なによりグループのダイナミクスが働いて
ワイワイガヤガヤ、刺激的なのである。
今回は、コミュニケーションのしくみを考えてもらった。
具体的には、1ヶ月の会議の流れを決めてもらうことである。
今後のトレーニングの取り組みを進める上で、
まず実行管理のしくみを作る必要があるからだ。
会議の内容を決めていく上では
テーマと内容、参加者と役割、それに資料などを
しっかりと考えなおしてもらった。
「営業会議では、ファシリテーターは営業部長がすればよいのでしょうか?」
ある参加者からの質問があった。
「いや、リーダーはファシリテーターをしないのが鉄則だよ。
はじめは、ファシリテーターというのもを
体験していかなければならないから
何回かする必要があるが、
その後は、ナンバー2や若い人にしてもらいなさい。」
とアドバイスした。
演劇にたとえると、社長(リーダー)はプロデューサーだ。
それが演出、脚本、大道具、衣装、照明も決め
さらには、主演も演じたならたしかにスーパーマンではあるが
それではピン芸人である。
他のだれの力を引き出すのだろう。
ワンマンプレイで、自分だけの空廻りとなるのがオチだ。
リーダーは、一応ファシリテーターとはこういうものだと体感したら
あとは、いかにすれば人材が育つかという観点から
配役を決め、会議という舞台を通じて
プレーヤーの演技ぶりを見極め、
それを育成していくのがだいご味である。
結局それが名経営者を生むのである。
経営者(リーダー)の仕事の半分は、人を育てることである。
それが、自分を楽にし、組織を発展させることだ。
そこのところを強烈に意識して、リーダーは仕事をせねばならない。
次に、ある人から、
「会議の事務局とありますが
事務局はだれがしたらよいのでしょうか?」
という質問が出た。
「事務局は、数字に強い人にお願いするのだ。
そして、きっちり屋さんがよいよ。」
「ああ、じゃ○○さんだ!」
異口同音に出たのだから、そうなのだろう。
「そう、○○さんにしてもらってください!」
こうして、半日かけて、
わが社の会議のしくみを見直してもらった。
皆さんに再度、檄を飛ばした。
それは会議の意義についてである。
たかが会議と思っている人は今でも多い。
しかし、経営とはある意味、意思決定である。
そして、会議とは
まさに、そのための情報収集と分析と検討と意思決定の場である。
経営の意思決定の場なのだ。
これ以上、わが社の業績を左右する場はあるだろうか。
真剣に、大切に考えていかなければならない項目なのである。
あなたの経営の質=業績を左右する要素なのである。
いかがだろうか?
コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。
2012年05月08日
決算書に見る経営者のタイプ〜3
一方、企業の人格も、これと類してパターン化してみる。
企業は、『儲けてお金が残る』と、
万全の財務体質になるわけである。
そのためには、攻撃力に強く、防御力に強ければ、鬼に金棒である。
攻撃力を、『繁盛要因』、防御力を、『倒産要因』と呼ぼう。
ここでは、繁盛要因と倒産要因を別の要因として
別個に考えるところがミソである。
繁盛要因の欠如イコール倒産要因とは考えないのだ。
繁盛要因とは、アイデア力、快活さ、人懐っこさなどの強さである。
倒産要因とは、整理整頓さ、しまつさ、数字に強いなどの欠如である。
こう分類して、先のタイプインベントリーと
同じような『田の字』の表を作ってみる。
↑ □ □
↓ □ □
←→
横軸、繁盛要因、縦軸、倒産要因である。
極端な、タイプの特徴を言おう。
左上は、繁盛要因が低く、倒産要因が低いタイプである。
まあ、大したアイデア、派手さはないが、管理に強いタイプである。
野球でいえば、1対0でなんとか勝つチームか。
左下は、繁盛要因が低く、倒産要因が高いタイプである。
言っちゃ失礼だが、人がよいのが取り柄ではあるが、数字に弱いタイプである。
野球でいえば、2対7くらいで、残念だが必然的に負けるチームである。
右上は、繁盛要因が高く、倒産要因が低いタイプである。
アイデア力、営業力が高い上に、管理力も高いタイプである。
野球でいえば、9対1で順当に安定して勝つチーム。
右下は、繁盛要因が高く、倒産要因が高いタイプである。
アイデア力、営業力はやたら高いが、
派手で大丈夫かといぶかってしまうタイプである。
野球でいえば、7対11で乱打戦で結局負けるチームである。
さて、
前回の、タイプインベントリーと、
今回の、繁盛要因・倒産要因表の
二つを重ね合わせると、
極端な経営者タイプとその企業経営の帰結、
つまり、経営者と決算書のパターンがなんとなく見えてくる気がする。
儲けてお金を残すためには
簡単にいうと、
儲ける力が高く、その上数字に強いということだ。
多くの経営者を見てきた、私の体験から見ると
次のタイプインベントリーの表では、
■ のあたりに位置する人が、
経営者として財務的に成功しているタイプといえるだろう。
分析者 支配者
□ □ □ □ □ | □ □ □ □ □
□ □ ■ ■ ■ | ■ ■ □ □ □
□ □ ■ ■ ■ | ■ ■ ■ □ □
□ □ □ ■ ■ | ■ ■ ■ ■ □
□ □ □ ■ ■ | ■ ■ ■ ■ □
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
□ □ □ ■ ■ | ■ ■ ■ ■ □
□ □ □ □ ■ | ■ ■ ■ ■ □
□ □ □ □ □ | □ ■ ■ ■ □
□ □ □ □ □ | □ □ □ □ □
□ □ □ □ □ | □ □ □ □ □
援助者 促進者
では、■のようではない人はどうすればよいのか?
まず、勉強して、身につけることだ。
数字に強いというのは、経営の必要条件である。
だから、経営者というものはたしなみとして
数字にそこそこ強くなる必要がある。
次に、補完者をつくるということだ。
そして、経営の機能を分担し、
自分の不得手な分野は、
その人のいうことを尊重するということだ。
世界のホンダの、
本田宗一郎氏と藤沢武夫氏の補完がその見事な例である。
それができない人は、どうするか。・・・
・・・きわめて率直に言おう。
経営者をやめなさい。
あなたの力を活かしてくれる場で
だれかの元でがんばることだ。
「あんた、そんな無責任なことをいうな!」
とお叱りの方もいらっしゃることだと思う。
だから、だから、数字のたしなみを身につけましょうと
いうわけなのである。
いかがだろうか。
コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。
2012年05月06日
決算書で見る経営者のタイプ〜その2
さて、『コーチング』という分野がある。
皆さんは、耳にされたことがあるだろうか。
これは、相手の意欲を引き出し、目標を達成させるための
人との関わり方のスキルである。
コーチングで学ぶことに、
タイプインベントリーといわれる
ごく簡易な人のタイプ分類法がある。
これはとてもわかりやすい人物識別法だから
身につけておいて損はない。
その分類法は次のとおりである。
縦軸に、ものごとのとらえ方のパターンをとる。
上が、合理的な思考、下が情緒的な思考である。
横軸に、感情を表に出すかどうかのパターンをとる。
左が、出ない、右が、出るである。
そうすると、次のような『田の字』のパターン表ができる。
↑ □ □
↓ □ □
←→
という感じである。
左上は、合理的で感情を表に出さないタイプ、
これを、アナライザー(Analyser)という。
『分析者』タイプである。
経理や技術者に向くタイプか。
アナライザーの長所は、理詰めで考えるのが得意という点だ。
一方では、感情表現が苦手、
じっくり時間をかけて考えるといった特徴もある。
左下は、情緒的で感情を表に出さないタイプ
これを、サポーター(Supporter)という。
『援助者』タイプである。
福祉や看護などに向くタイプか。
サポーターの長所は、相手の気持ちを察するのが得意という点だ。
一方では、論理性や意思決定に切れ味が欠けるといった特徴もある。
右上は、合理的で感情を表に出すタイプ、
これを、コントローラー(Controller)という。
『支配者』タイプである。
創業経営者に向くタイプか。
コントローラーの長所は、馬力のある意思決定と行動だろうか。
一方では、相手の感情に疎いといった特徴もある。
右下は、情緒的で感情を表に出すタイプ、
これを、プロモーター(Promoter)という。
『促進者』タイプである。
外交的で営業などに向くタイプか。
プロモーターの長所は、好奇心に富み快活であることだ。
一方では、飽きっぽく、耳に痛いことは苦手といった特徴もある。
まとめるとこんな感じである。
アナライザー(分析者) | コントローラー(支配者)
――――――――――――――――――――――
サポーター (援助者) | プロモーター(促進者)
これらはそれぞれ典型的なパターンを述べたものだ。
実際には、極端な人から、バランスのとれた人まで
さまざまなタイプの方がいるものだ。
では、それと決算書のパターンとがどういう関係があるかである。
それは、次回にお話したいと思う。
コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。
2012年05月04日
決算書で見る経営者のタイプ〜その1
わたしの仕事は、企業の経営コンサルタントである。
それも、会計事務所をベースとしている。
会計事務所だから、決算書を見るのはプロである。
決算書は、数字のかたまりとして見ると
味気ないかもしれない。
でも、それは企業のダイナミックな
活動の結果を示すものである。
そして、その活動は
経営者のさまざまな意思決定によっているのである。
してみると、決算書には、経営者の
きわめて人間的な一面を見ることができる。
それは、企業のライフサイクルの局面かもしれないし、
また、経営者の性格の反映であるかもしれないのである。
そこで 『決算書のでわかる経営者のタイプ』
数字に出る、経営者のタイプというお話をしたいと思っている、
実のところ、思い切ってするという感じである。
なぜなら、今から、お話しすることは
ある意味で、語弊を伴う可能性があるからである。
きわめて、私見の独断による意見である。
だから、無礼千万を顧みないところもある。
だからどうぞ戯言と、ご笑覧いただければ
とても、ありがたい。
まずもって、それをエクスキューズしておきたい。
ただ、私の真意は、
経営者に成功してもらいたい!という一心にある。
その一環として、こうした私見を吐露するわけである。
人にはそれぞれ、不足する部分、弱みはある。
仕事にも向き不向きがある。
当然、経営者という仕事にも向き不向きがある。
何も、経営者が立派であるとか、そういうことが第一義ではない。
ただ、経営者にはそれなりの責任があるということだ。
それは、倒産させてはならないということだ。
だから経営者には、
そこのところをしっかり自覚して、
もし足らずのものがあれば、
それは他者の助けを借りて
よき経営をしてもらいたいと思うのである。
それが、この社会をより健全にすることに
役立つと思うからである。
では、続きは次回・・・
コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。
2012年05月02日
"滋"伯父の想い出〜その1
これからときどき このブログをお借りして
昔の想い出を書きたいと思う。
それは皆さんにはご興味のないことかもしれない。
ただ、私は自分のために書こうと思う。
それは、何かを思い出し、確認し、位置づけ、
これからの、私の肥やし、気づき、起爆剤にするためかもしれない。
もちろん、そんなにドラマチックな話はない。
大阪の下町の住民として育った、私のささやかな体験だ。
それは、少し、同級生よりも背が高く、
それゆえ、少しませガキで、ちょっと計算高く、小ずるく
(だから、自分でもあまり自分を好きになれない)、
きちんとしたしつけは受けていないが
さりとて、粗野でもない家族環境の小商売人で
たっぷりの負けん気と、ゆえに
たくさんのコンプレックスをもった私の体験である。
タイトルの"滋"伯父は、母方の伯父である。
わたしは親しみを込めて
『本店のおっちゃん』と呼んでいた。
話のはじめに、父でもない、母でもない、
伯父が想起されるところに、私の精神の特異性があるかもしれない。
伯父は、母とは10歳ほども年の差があり、
母は大変伯父を慕っていた。
起業家で、それなりに経済的には成功した祖父だが
それゆえ、さまざま家庭上の問題を抱えていたらしい「祖父には
母は、複雑な感情をもっていたと推察する。
だから、母にとっては、兄である伯父は、
いわば、ファーザー・コンプレックスの対象だったろう。
母どころか、おそらく親戚中の人間は「おっちゃん」を慕っていたと思う。
もちろん私も「おっちゃん」が大好きであった。
やさしく、鷹揚で、人当たりがよく、温和で、楽しい人だった。
どんぐり眼で、丸鼻の顔立ちも、親しみを感じさせた。
私の父が、不慮の事故で早世したあとは
多少、性格のねじれていた私を
不憫に思ってくれたのか、とりわけやさしく接してくれた。
伯父は、祖父が創業した『生駒寿司』の主人であった。
当時50代を少し超えただけの伯父であったが
ところが、はやくも、隠居といった風情を醸し出していた。
それはなぜだろうか?
よく儲かっていた、従兄がすでに若くして跡を継いでいた・・・。
いくつかの理由があったのだろう。
小さな私には知る由もないが。
宵の口、仕事を終えた風情の伯父は、
週に何回かは、私の母の店『いこま南店』に寄っては
日本酒を一、二本、小鉢を一つ、二つ頼んでは
取りとめもない話を、母や板場とするのが日課だった。
妹の店のことが気になるのでもあろうし、
仕事を終えてほっとした時間がほしいようにも思えた。
すばらしく魅力的な人柄だったにも関わらず、
最初の奥さんが亡くなって、後添えに来たその妹である伯母は
伯父に似つかわしいとはお世辞にも思えない人だった。
実際、伯父には心を癒してくれる女性がいたとは
その後、何十年も経って、親戚が寄り集まる場で
ときどき耳にする話だ。
そういう人がいたということが、
なぜか私には、ほのぼのとさせるエピソードに感じられる。
そのように、私が慕い、
さほどお利口さんでもなかったこましゃくれた私を
可愛がってくれた伯父との関係に
すばらしい想い出を添えてくれたのは
伯父との二度あった二人旅の珍道中であった。
伯父とはそのように
思い出に残る二人旅に二度連れて行ってもらった。
いとこ連中の間で、そのようなことにあずかった者はいなかった。
やはり、私のことを、ほんとうにあわれに思ってくれていたのだろう。
・・・その二度の旅の想い出を綴ってみたい。
続く・・・。
コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。
2012年05月01日
経理部長に求められる役割とはなにだろうか。
今月の22日、東京商工会議所さんで
『社長を支える経理部長の役割と実務講座』というセミナーをさせていただく。
⇒http://event.tokyo-cci.or.jp/event_detail-42264.html
昨年もさせていただいたセミナーであるが、
今年は内容をかなり見直してみた。
自分なりにより納得性の高いものにしたかったからである。
その際、まず念頭に置かせていただいたことは
組織への貢献とは何か?特に専門家の貢献とは?にふれた
ドラッカーの『経営者の役割』のことばである。
− 成果をあげるためには、
「組織の業績に影響を与えるような貢献とは何か」を
自らに問わなければならない。・・・
− なすべき貢献には、いくつかの種類がある。
あらゆる組織が三つの領域における成果を必要とする。
・・・直接の成果、価値への取り組み、人材の育成である。
− 専門家は、
その利用者に、何を知ってもらい、
理解してもらわなければならないかを
徹底的に考えなければならない。
(ピーター・ドラッカー著 『経営者の条件』より)
これらのことばを自分なりに噛み砕いて、
経理部長の役割を解きほぐしたものが
今回のセミナーの内容となるのである。
わたしは、今まで長く
お客さまの経営と経理に関わってきて
たくさんの経理部長さんとお会いしてきた。
そして、さまざまな立派な方のしておられること
そこから、いろいろ教わったことと
自分も勉強してごいっしょに取り組んだことをまとめて
今回、8つの役割を想定してみた。
それらは次のようなものである。
少しかた苦しいが、いっしょに見てみたい。
1.経理管理と資金管理
何といっても、スタートは、正しい経理処理ができていることだろう。
それは、経理業務のしくみを整備することと、安定した処理をすることだ。
そして、日々の資金繰りと適切な資金管理である。
これらは、人間の体でいえば、
神経系の維持と血流の管理にあたるのではないか。
課題はというと次のようなものだろう。
□経理業務の効率化、高度化
□すばやく正確な月次決算
□年度から日常までの資金繰り業務
□安定した資金繰りの実現
2.業績管理
つぎに、経営判断を助ける情報を提供し、アドバイスを提供することだ。
これも中枢神経系の整備である。
これは、ドラッカーが『マネジメント』の中で、
小企業の重要な課題に挙げた経営情報の収集であり、
そして、経営チームのひとりとして、セクレタリアートの役割とした大事な機能である。
正直、中小企業ではここが弱すぎる!
その課題は次の二つに要約できると思う。
□業績に関する情報収集システムの構築
□業績の報告と経営数値に基づくアドバイスと改善
3.内部管理
さて、さらに内部管理がある。
内部管理ともなると、もう大企業の課題だと
捉えられがちの敬遠されがちの課題だ。
しかし、これで利益がどれほど救われるか恐ろしいほどのものだ。
私は、旧松下電工のカミソリのような頭脳の持ち主であられた方に
それこそ執事してお教えいただいた。
このノウハウは、私の貴重な宝物でもある。
それらは今でも好きな利益を生み出す次のテーマである。
□会社の諸規定を整備と業務ルール化、しくみ化
□内部監査の実施、ロス・ミス・不正の防止
4.経営計画と予算管理
経営計画は経理部長のしごとかといわれると悩ましいが
しかし、小さな企業では経理部長のしごとではなかろうか。
予算のこともあるし、私は役割の中にいれさせていただいた。
(ただし、総務部長の仕事はすべてはずした)
経営計画の策定と実行管理そして年間予算の作成と管理だが
ここでは予算統制ともっと踏み込んでコスト削減の話も入れたい。
□事務局として経営計画、予算を立てるのをリードする。
□経営計画実行の会議などを事務局となる。
□予算の作成と管理統制
□コストの削減
5.計数教育
さて、価値観や人材育成での経理部長の役割は
これに尽きるのではないだろうか。
中小企業の経営者、幹部、営業マン、ひいては経理マンですら
数字に弱い御仁がけっこういらっしゃる。
これでは儲けられない!
そこで、計数リタラシーの高い組織づくりは経理部長の重要な使命である。
次の二つのことをしっかり組織で取り組みたいものだ。
□経営者・幹部の計数力のアップ
□営業マン・社員の計数力を育て、数字に強くする。
6.承継対策
このテーマはオーナー企業に主に関係するテーマだろう。
ちょっとおこがましいが、
私は、経理部長がオーナーの執事的な役割を果たしている現状、
あるいはいくぶんそうあるべしとの期待も込めて
オーナー企業のスムーズな事業承継で
次の課題に取り組んでほしい。
それは、おどろくほど多彩な選択肢や見識が問われるところだ。
□事業の継続のためのスムーズな事業承継
□経営に必要なオーナー資産管理、執事的役割
7.倫理維持
ドラッカーは、『マネジメント』の中で良心活動と言っているものが
わたしのいうこの役割かも知れない。
だれもが、攻撃陣である中小企業組織の中で
防御陣は経理だけだといってもよいくらいだ。
だから、得点ゲットに血道をあげがちな中で
だれにおもねることもない、不偏の立場は心底価値あるものだ。
社内外の情報の収集と会社良心存在であることがその大事な点だ。
□社内、得意先、仕入先、銀行などの話を聴く。
□ルールの番人として機能する。
これらは計数リタラシーの教育などとともに、組織のホルモンや内分泌系の役割だ。
8.部下育成
最後に、部下育成がある。
これこそが(計数教育とともに)、
わが社には立派な経理部長がいたと後世いわれるための経理部長の仕事だ。
□自分の次をになう人材を育てる。
□勝手にまわる部門をつくる。
こう考えてみると、
経理部長の役割は、
神経系、血液系、内分泌系、ホルモン系を司り
企業という肉体と、経営者という精神が
健全に成長発展し、健やかにくらしていく上で
とても大切な機能を担っていることがわかる。
経理部長の、大切でユニークな機能である。
ご興味のおありの方は、ぜひ東京商工会議所にお越しください
ぜひ、ごいっしょに学びたいものである。
コンサルティングに強い経営エンジン研究所、税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。
2012年04月26日
草の根マーケティング
毎月最終日の夜、無料セミナーを開催させてもらいます。
ところでその参加者についてですが
先日、事務所の担当者からメールで
「参加メンバーは今のところ3名の方々です」
と連絡がありました。
「なに!?えらく少ないな!はよ言わんかい!」と反応、
即座にお知り合いの方々にメールでご案内を差し上げました・・・。
さて、このセミナーは、
一年間12回で、経営者の皆様がおよそ直面する課題を
とりあげて、私の考え方を解説するものです。
皆さんがお手軽に経営についての考え方を学べ
また、ご参加の方々相互の交流を図っていただこうというものです。
・・・したところ、一両日でなんと10名以上の方々から
新たにご参加のエントリーをいただいきました。
この皆様からの反響を見させていただき
正直、びっくりしました。
それとともに、かれこれ、いろいろなところで
セミナーや講演会をさせていただきだして、はや6、7年、
その間にお名刺を交換させていただいて知己を得た方が、
かくも多くいてくださるのかと感動もいたしました。
そして、これはわたしにとってとても大きな財産だと
再度確認したしだいです。
私たちのような、人的専門サービス業の場合
こうした地道な活動が
あまりマーケティングセンスのない者の
ひとつのマーケティングの基本のあり方だとも感じております。
日ごろからのこまめな活動の大切さをあらためて感じたしだいです。
『「哲学は」と先生がいった、「それを学ぶ者には
再三教えているが、
およそ自然はみな神の知恵と神の技法(わざ)とに由って
その進むべき道を選んでいる。・・・
人間の技法は、およそ可能な限り、自然の法に従っている。
ちょうど弟子が先生に従うのと同じことだ。
だから人間の技法は神にたいしてはいわば孫に当たる。
この(自然と技法の)二つの手段で人間は生計をたて
子孫を繁栄させねばならないことは、
創世記の冒頭を記憶していればわかるはずだ。
ところが高利を貪(むさぼ)る者は別の道を選び、
自然そのものと自然に従うもの〔技法〕を賤(いや)しめ、
それとは別の事に希望を託している。』
(ダンテ『神曲』 地獄編第十一歌)
世の中には理法というものがある、
お手軽な道、ラクチンな道はないというわけですねえ。
コンサルティングに強い経営エンジン研究所/税理士法人小笠原事務所
大阪 小笠原 でした。


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