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乗っていけ!鴨橋名物恋文列車

馬に人参、吉岡さんにラブレター。最強の加速装置です。ひとははスリップストリームを利用してついて行けばいいはず。(吉岡さんのおでこ修正)

みつどもえ210卵性 汗が降り注ぐ丘

無粋の極みとしか思えないハーフパンツが地上からブルマを一掃して既におよそ10年。ブルマが生き生きと躍動するのはここ鴨橋小学校を始めとする二次元世界だけになってしまいました。ハーフパンツで育った世代にはブルマは前世紀の遺物でしかないのでしょうが、みつどもえの続く限りブルマは不滅です。そして我々読者は語り継いでいかねばならないのです。

という訳で今回はタイトルからブルマ姿の美少女が。誰かと思えばお団子を解いてツインテールにしたひとはでした。手足が揃わずばらばらに走っているところがいかにも辛そうです。こんなポーズで苦しそうに走っているクラスの同級生がいましたよね。そして髪を乱しながら並走するのは吉岡さん。こちらも辛そうです。辛くてもサドマゾ論議をしつつ走る辺りがエロスの学究ひとはと、いんらん眉毛観音吉岡さんらしい所。長距離走に向いていない吉岡さんですが、逆に向いているスポーツは何でしょうか。ストーンとストーンを相思相愛に導いてゴールインさせるカーリングは向いているかもしれませんね。瞬発力とか持久力という言葉は吉岡さんの辞書にはなさそう。

そんな二人に恵みの雨が降り注ぎます。しかし無情にもその雨は天からでなく、みつばの体から発せられる汗。宮下さんが「なんでお前ら遅いのに汗だくなんだよ」と突っ込んでいますが、遅いからこそ汗だくになるのでちょっとおかしい。確かにこの時皆を濡らしたのはほぼみつばの汗だった訳ですが、逆に考えると汗が後方に飛び散るくらいのスピードが出ていたわけで、その汗の量はともかくとしてみつばも結構速いのかもしれません。

みつばより遅いため汗を浴びるさだめなのは男女合わせて5人。ひとは、吉岡さん、加藤さんに加え、法人誌「みつご日和」の6年3組キャラクター表で確認すると、太めの岡部くんとメガネの本庄くんがモブから参加です。このふたりは今まで大きな扱いは無かったと思うので、アニメ効果でしょうか。これまでにない組み合わせのグループなので、「第1回どうやったらみっちゃんの汗を浴びずにすむか会議」もなかなか盛り上がりません。こんな時、ここぞとばかりに発揮される吉岡さんの合コン盛り上げ芸!幹事をひとはに振りながら自分は率先して盛り上げ役に回るまめまめしさ。とは言え足が遅かったりする人は自分に自信がないもの。本庄くんの正論「みつばより速く走る」はかき消されてしまい、再び沈黙が5人を包んでしまいます。すかさず炸裂する吉岡さんの「席替えターイム」がとても手馴れていて恐ろしいです。次の提案はひとはの「人間の盾」作戦。みつばと自分との間に速い人を置いて盾とし、汗を防ぎつつ走るというテクニカルな作戦です。これは満場一致で可決。さすが幹事!と(ハートマーク付きで)持ち上げる吉岡さんのよいしょにつられて「幹事じゃなくてリーダー」発言をうっかりしてしまって赤面するひとはが可愛い。しかし、思い起こせば6巻の運動会リレーを勝利に導いたのも、走者の特性に応じた走順と走らせるギミックを決めたひとはの采配があっての事だったのでした。

そして実戦の日。走り初めはさすがのみつばも汗は出ないので普通に後について走れば良いのですが、体が暖まるにつれて汗が飛び散り始めます。まずはふたばが最下位集団をぶっちぎりますが、これは速すぎて盾の役目を果たしません。二番手のしんちゃんは背後に空気を摂取するおがちんを引き連れて接近。上手くいくかと思いきや、おがちんをかばうため為なら通常の三倍のスピードが出る加藤さんが、ブルマのゴムが切れているおがちんを追ってついて行ってしまい4人に。ところで伊藤さんはどこに。

続いては意外にも岡部くんと本庄くんが加速。放課後二人でひたすら走りこんだ成果が今ここに。みつばの汗が育んだ男の友情というか愛。合コン大成功です。ついに取り残されたひとはと吉岡さん。さすがにビリは堪えるのか、自分がみつばの汗への盾になる、といいながら一歩でも互いの前に出ようとする戦いが始まります。良識派の二人のこと、単に抜きつ抜かれつをしながら走るだけなのですが、これだけがんばってもみつばを抜けないのが残念なところ。みつばはみつばで自分の汗を浴びにくる変態から逃げたい恐怖で加速していたようです。結局無事に仲良くビリで同着ながら、タイムを20秒も更新する健闘ぶりでした。

今回は珍しくひたすら走り続けたり、クラス内合コン的集会があったりとちょっと面白い構成でした。意外に出番の少ない吉岡さんを渇望するファンにとっては慈雨と言える回だった事は間違いの無いところです。眼福眼福。