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「涅槃のデュオ☆SANJO & SAKIKO」
ひとは単体でも破壊力抜群でしたが、せっかくなので松岡さんとアイドルグループを結成していただきました。みつどもえキャラソンの中でも抜群に耳にこびりついて離れない松岡さんのキャラソンを二人で歌えば、成仏しない霊などない!

みつどもえ223卵性 ミュージックアザーズ

皆様は小学校の時何の委員になったでしょうか。放送委員は確かに緊張と恍惚の入り交じった強烈な記憶があります。全校生徒が聞き入る給食中の放送、がらんとした放課後の校舎に響く下校時の放送。小学生の目にはハイテクの塊に見えた校内放送用のコンソールとマイク。そんな嬉し恥ずかし的な記憶がよみがえる、ひとは放送委員回です。

ここ1年ほどひとはがメインで出てくる度の繰り返しになりますが、本に顔を埋めるようにして周囲から自分を閉ざしていた初期のひとはなら絶対に引き受けなかったはずの役回り。しかし、今のひとはには相談できる友人たちがいます。そんな事できない、では無く明日の給食時間にかける曲を何にするかを悩むひとはと、口々にに自分の音楽の趣味を言ってくれるチーム杉崎。吉岡さんは嵐、杉ちゃんは月9ドラマの主題歌、さっちゃんは般若心経と納得のラインナップですが、面白いのはなぜか宮下さんが黙っていること。汗を浮かべ、ジャンケンにも加わっていないところを見ると、音楽に興味が無く、本人もその事を少し気にもしているのかもしれません。また、ひとは自身はガチレンのサントラや洋楽を聴いているようですが(182卵性)、あえて自分の趣味に走ろうとはしません。あくまでセンスを気にするひとはは、他人と少しずれている自覚が強いのかもしれません。ジャンケンはあっさり松岡さんが勝ちます。お経のテープは嫌だという杉ちゃんに肉声でやる、と言い切る松岡さんと音楽にしてと頼むひとは。肝心のひとはは飼育委員の座を宮下さんに奪われてどうでも良かったようです。

翌日の給食時間、流れる音楽はちょっと懐かしい曲ながら普通。皆がそこそこ知っていて、宮下さんまで褒める選曲センスにひとまず安堵するチーム杉崎ですが、挟み込まれる給食の手がふと止まるフレーズ。注意していないと分からない程度のよくある空耳と思われますが、ここでダメ押ししてくる松岡さんの低音ナレーションにより教室は阿鼻叫喚の渦に。的確なプレイバックなど、時間をかけて鍛えあげられた松岡さんの怪談能力は相当高いものと思われます。その中で我関せず、と一人動じずに黙々と給食をたべるみっちゃんマジ〇〇(当てはまる漢字二文字を答えなさい)。ついでに注目したいのは、吉岡-宮下、みつば-杉崎、ふたば-しんちゃんと仲良く向い合って給食を食べていること。ちょっとニヨニヨできます。

みんなからの苦情をテコにして松岡さんにストップをかけたいひとはですが、案に相違して心霊CDは先生方に大好評。翌日以降の「普通の音楽」は誰の選曲かは不明ですが、海江田先生直々のリクエストもあり続けざるを得なくなるひとはと松岡さん。心霊CDの弾数が無いという松岡さんに捏造を持ちかけかけるひとはですが、人一倍オカルトに真剣な松岡さんの逆鱗に触れそうになって慌てて言い換えます。意外と真剣に怒ったりしない松岡さんの珍しい表情ですが、気迫があっていいですね。怪談が下校を早めるのに有効なんて初めて聞きましたが、本当にやっている小学校があるのでしょうか・・・。そして手っ取り早いという松岡さんの提案は・・・。

「手っ取り早く」やって来たのは、おそらく地元で有名と思われる心霊スポット「Fトンネル」。これはモデルがあるのかと思ってざっと検索してみましたが、埼玉の心霊スポットなどに紹介されている県内の有名所らしいトンネルは飯能市や川口市など遠すぎて該当しないようです。それはさておいて、夜の心霊スポットで懐中電灯に浮かび上がるのは・・・!「涅槃のアイドルSanjo☆ 歌謡ショー」のセットに立つひとは。どうも大八車でセットをわざわざ運搬してきた様子のさっちゃん。ここで録音すれば霊の音声がバンバン入るはず!という松岡さんに押し切られ、結局歌い始めるひとは。歌はもちろん増量中1話でおなじみガチレンジャーOP!コブシの効いた特撮らしい熱い曲ですが、曲の出足の「立ち上がーれ(CDの歌詞カードでは「起ち上がれ」)」を聞いて余りの抑揚の無さに「立て」、と普通に言われたと思って立ち上がるさっちゃんと赤面するひとは。ここはじわじわ来ます。自分の歌のヘタさを再認識し、何とか歌を回避すべく霊との会話を装って中止に持ち込みたいひとは。しかしただでさえ怖い夜のトンネルに風が吹き抜けて照明の懐中電灯を消し、肝心のさっちゃんは完全な無反応状態に。余りの反応の無さと状況の異常さに冷静なひとはも松岡さんを思わず「さっちゃん」と呼んでしまうほどのパニックに。必死に取り縋ってさっちゃんを戻そうとするひとは。しかしさっちゃんは・・・!

翌日テープを聞きながら、霊の声が入っていないことに安堵しつつも徒労感をにじませるひとは。しかしさっちゃんはひとはの発したフレーズを聞き逃さなかったのでした。結局全校生徒に晒されてしまうひとはのパニック肉声。オチは宮ちゃんが綺麗に付けてくれた気がします。宮下さんにしてみれば当然の反応だと思うので、うざくなんかない!ここ数話とちょっと方向が変わった、色々つまった読み応えのある話でした。さっちゃんとひとはが絡むと面白さが倍増しますね。ところで今回は223卵性ですが、220,221卵性は一体どこに・・・。

アニメ増量中は吉岡さんが絶好調で楽しくてなりません。のりお先生も巻末コメントで「毎回可愛い」とご満足のようです。ちょっと先が短いのが残念ですが、これからもアニメの方も目が離せません。