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「撮るものは写れない」

写真係にありがちな事。自分の写真が一枚もない。見かねたみっちゃんが撮影を申し出ますが、多分杉ちゃんが欲しいのは自分のポートレートではなくてみっちゃんとのツーショット。

みつどもえ225卵性 「みつばナンバーワン!!」

二週間のブランクの間に日本は完全に様変わりしてしまいましたが、みつどもえが元気に帰ってきました!堂々の連載再開です。

冒頭からガーターベルトを晒しながら指でプロっぽく構図を確認する杉ちゃんの太もものラインが大変に素晴らしいですね。視線の向こうにいるのはそう、みっちゃん。今回は杉ちゃんの写真家としての才能開花編です。

そもそもみっちゃんの弱点を探るため携帯での盗撮で始まった杉ちゃんの写真歴ですが、完璧を求める性格からか携帯はいつしかコンパクトデジカメになり、ついにデジタル一眼レフにまで進化を遂げました。ここまで来たらあとはスタジオでの大型機材による撮影くらいしか進化の余地はありませんが、杉ちゃんならいつかはやるでしょう。とは言え日常の何気ない仕草を逐一記録するには学校に持ち込めないと意味が無いので、機材的にはこの辺が最終形態かと思われます。写真は機材だけでは撮れません。技術とセンスを磨かなくてはいけませんが、杉ちゃんに関してはその心配もありません。ひたすら撮りまくる事で経験を積み、わずかなシャッターチャンスを物にする根性を日々鍛え上げた結果、単なる盗撮を超えてその写真が人の心を動かすまでに至りました。

みつどもえ恒例の壁新聞。杉ちゃんのみっちゃん盗撮記事はすでに36回!を数えています。吉岡さんに「今回の壁新聞のみっちゃん」と言われるまでに認知されたコーナーのようですが、耳にまで食べかすを付けたみっちゃんの写真が大反響。他クラスの男を砂糖にたかるアリのように惹きつけます。ふたばからも「別のクラスから問い合わせが殺到中」との情報が。満を持して登場する本人ですが、「顔の大きさからして違う」「ニセモノ引っ込め」と散々な言われよう。温厚ながら歯に衣を着せない吉岡さんも「写真写りがいいね」「本当に別人に見えるね」。直言の人宮ちゃんも「奇跡の一枚ってやつか」と言われたい放題です。確かに普段の二割増くらいですが、みっちゃんは元々可愛いと思います。それにしても吉岡さんの意外に黒い一面が。

しかし、素材の良さを120%引き出せるのが撮影者の腕。撮影者の杉ちゃんは最新高級デジタル一眼だから、と言いますが、これは杉ちゃんの才能なのです。カメラの性能は失敗を減らしてくれますが、必ずしも写真を良くしてくれるものではありません。構図、ライティング、そして被写体の表情。杉ちゃんの飽く無き追求があっての一枚なのです。この一枚の影には使われなかった1000枚の写真があります。選りすぐりの一枚だからこそこれほどの反響を呼んだのです。

それを知ってか、今度は自分を撮ってもらいたがる女子の群れが殺到します。フォトグラファー杉崎誕生の瞬間です。もはや単なるキモい盗撮女ではなく、完全に写真のうまい人と認識されています。クラスで浮いている嫌味なセレブからはっきりポジションが変わったと言えます。そしてやはり鍛え上げた杉ちゃんの撮影能力は高いレベルまで到達しているようで、女子大満足。杉ちゃん鼻高々。これは杉崎家の財力でも何でもなく、杉ちゃん自身の才能ですから大いに誇るべきものです。吉岡さんの写真も素晴らしいです。まあ無限大には何をかけても無限大ですが。あとさっちゃんの「遺影に使えるね」が何気にヒットしました。

しかし、撮り手である杉ちゃんの他に撮影を避けている人影がひとつ。ひとは。多分カメラを意識しすぎて顔がこわばるタイプなのでしょう。そしてそれを自覚しているのがひとはのひとはたる所以。以前自分の写真が張本人の杉ちゃんに心霊写真として使われた事もあり、避けるのは仕方ないところですが、みつばにひとはが可愛く撮れたら自分専属のカメラマンにしてやる、と言われて引き下がれようはずもなく。そしてそれを応援する矢部っちを初めとする周囲の人達。ひとはをリラックスさせるためガチレンごっこ開始です。ガチレンごっこにしても、常に怪人役に回っているというのがひとはらしいですが、さすがに今回は配役を反転。正義に燃えるひとはは何だかおがちんみたい・・・。しかしカメラを忘れてすっかりノリノリです。

杉ちゃんがご丁寧にポータブルプリンターまで持ち込んだお陰で、千葉氏達男子による「男子による写真写りランキング♡」があっという間に作製されていました。一位みつばは今回の話的には仕方ないとして、2位伊藤さん、3位さっちゃん、4位宮下さん、5位虻川さん、6位ふたば。だそうです。ま、まあ写真写りのランキングだしねっ。吉岡さん10位は霊の仕業でしょうけど。

通りかかった海江田先生。「ここはキャバクラか!!」そうなんですか。そうなんでしょうね。その証拠にホイホイ引き寄せられる野田校長。「どの子を指名しようかな~」は間違いなく野田校長を代表する名セリフとして記憶されるでしょう。そしてそこで二人が見たものは女子の花園で蝶のように戯れる矢部智教諭(23)。そして杉ちゃんは晴れて公式みつば専属カメラマンになれたのか!?

6Pとは思えない濃厚かつ素晴らしい回でした。次号も楽しみです。