Made in USSR bis

桜井のりお先生の「みつどもえ」(連載完結)および「ロロッロ!」(連載完結)について1話ごとに感想を述べております。

2010年08月

みつどもえ200卵性 いいかげん帰って!!/帰ります!!

100826blog2
「ひとりでとれーにんぐ」

一月ひとはの手料理をむしゃコラし続けた代償は余りに大きかった!しかしさっちゃんは鉄の意志で減量を開始したのでした。この辺がみっちゃんとは決定的に違うと思います。

みつどもえ200卵性 帰路の旅
遂にやっととうとう愈々ようやく、みつどもえが200卵性を迎えました。並外れて密度の高いギャグをお一人で毎週200回も描いてこられたのりお先生の偉業を心から讃えたいと思います。今の自分にはみつどもえの無い世界は考えられません。末永く連載が続き、みつどもえがますます多くの方に読まれることを願ってやみません。

200卵性記念は当然カラーです。行く夏を惜しむみつごの水着姿。来年の夏までお預けです。ふたばとみつばの素晴らしきお腹周り!ふたばとみつば、あまりお肉の感じが変わらない様な…。大丈夫かふたば!?

さて、記念すべき200卵性を独り占めしてしまった松岡さん。余りに濃いキャラクラーのせいでここしばらく疎遠になっていた松岡さんですが、丸井家に居候という荒業で6号連続登場を成し遂げてしまいました。まさに酷暑にふさわしい夏の大さっちゃん祭りだったわけですが、遂に今回丸井家を後にします。もう丸井よつばになって丸井家の子になっちゃえばいいのに、と思っていたのですが、そういう訳にはいかない事情がさっちゃんを襲ったのでした。

しかし1年前のモノマネ回(153卵性)で松岡さんがようやくこっちの世界に近づいてきた!と喜んでいたのに、しっかり丸井家に溶けこんでなおかつ女の子らしい姿を見せてくれるなんて。心の中で松岡さんは絶賛急上昇中です。

夕食時、料理に勤しむひとはと配膳を手伝う松岡さん。そのお手伝いぶりがなかなか殊勝ですが、お皿を一枚一枚数えているのがいかにも番町皿屋敷。それでいてひとはの苛立ちと追い出し攻勢を笑顔で撃破する松岡さん。屈託のない笑顔で素直に料理を絶賛する松岡さんに、ひとはもそれ以上は強く出られませんし、内心の嬉しさが顔に出る始末。そして次のコマで語られる松岡さんのキャッキャウフフな夏休み。おお!ちゃんとひとはとお風呂に入っているではないですか!おまけにひとはに胸のサイズ的な劣等感まで植えつけちゃって。あとみつばとむしゃコラしたり、ふたばのプール遊びに付き合ったりとすっかり丸井家の子です。

そして衝撃の事実。松岡さんの滞在費が丸井家に払われている!当然松岡さんの親御さんの懐から出ているのでしょうが、確かに住職に撮影されながら野宿よりはずっと安心出来るのは間違いありません。ますます親がどんな人は分からなくなったのも事実ですが。ひょっとして留守しがちで監督が行き届かないとかなのでしょうか。

松岡さん自身にも丸井家に逗留する訳がありました。すすり泣く男の霊の後にも、冷蔵庫の前に謎の水たまりを残す溺死した落武者の霊、夜な夜な除霊行為を働くふたばとひとはなど、松岡さんの霊的探究心をくすぐる事ばかり起きる霊の宝庫丸井家。しかし久々の松岡さんのあはぁあはぁ顔を見せてくれた落武者の霊は、ひとはの床に残された痕跡の味覚による分析からみっちゃんと判明。間違いなく甘かったに違いない。おまけに夜中の除霊行為は夏休みの宿題と分かり、さしもの松岡さんもがっかりです。しかし、押し付けられたみつばの絵日記にUMAの記録を見出し、すぐに立ち直る松岡さん。喜ぶ松岡さんがやたらと性的であります。

しかし、ついにその時がやって来ました。夕食時、ひとはのご飯に舌鼓を打ち、一生いてもいいと言い切ったその瞬間、何かが破断した音が。慌ててブラのホックを確かめるみっちゃんは自覚ありすぎです。先々号でさっちゃんのブラを破壊した記憶がまだ生々しいのでしょう。しかし無残に弾けたのはさっちゃんのスカートの腰回り。おまけにお風呂の後の体重計が示す無情な数字。横でパジャマを着ているひとはが無闇にかわいいですね。

翌朝すっ飛んで帰っていく松岡さん。メデタシメデタシのはずがひとはの表情が冴えないのは、無心にむしゃコラする父と姉たちのせいでしょう。さっちゃんは直ちに減量作戦を始めたと思いますが、丸井家でもこっそり食事のカロリーオフ化が始まったと考えて間違いないと思われます。コンニャクとかトコロテンとか。

霊以外は実に女の子している松岡さん。さすがにしばらくはお休みするでしょうが、またバシバシ出てきていただきたいと思います。そして秋はチーム杉崎の季節に違いない!!

アリエッティ雑感

借りぐらしのアリエッティを今さらですが観てきました。

結論から言うと結構良かった。全く期待せずに観に行ったせいもあるのですが、あれ?いいじゃん、ふむふむなるほど・・・、おお美しいカット・・・などと思っているうちに100分過ぎてしまいました。映画自体が作中のドールハウスの様な、箱庭的でいて緩みのない作りでした。

何より小さいということはどういう事か、というディティールがきっちり作りこまれていて楽しかった。まず水の挙動が我ヒトサイズの世界と違う。表面張力でやたら粘っこく動く所などが丹念に描かれていて、なるほど!という感じ。このサイズの人間がヒトの住居で暮らすときの生活の工夫も細々と面白かった。工業製品はヒトから借り受けてこないといけないので、自分たちのサイズに合った部品を組み合わせて使うのですが、この辺の描写も凄く面白い。

人物もああ、こういう人いそうだな、仕方ないな、と思える人物造形でした。個人的にはジムシィみたいな小人の少年が良かった。元気のある男の子はやっぱり宮崎駿の頭の中には生き残っているんだな、と。アリエッティもいい子です。

ストーリーは淡々としていてシンプルで、ラストもハッキリと描かれないというのは前評判通りですが、積み重ねる描写の確かさのおかげか不満には思いませんでした。NHKの特番を見逃したので、どういうふうに作られていったのか知りませんが、絵コンテ=宮崎駿かと思ったらそう書いていないんですね。

耳をすませばに較べると確かに小粒ではありますが、愛すべき作品だと思って満足して映画館を出ました。原作は残念ながら未読なので読んでみよう。

みつどもえ199卵性 いつもがひどいだけよ/見た目は怖いがとても心の優しい怪獣なんだよ

100819blog
パパと娘

草次郎パパは和装の方が似合いますね。
頼れる感じ。みっちゃんも満更でもないのでは。

みつどもえ199卵性 おもひでおろおろ

200卵性まであと一回。今回は何とオリジナルのアニメ絵がタイトル!9月に出る10巻の表紙も同時に公開です。こうしてダイレクトに見比べると、原作絵と結構印象が違うのが分かります。アニメの方は草次郎パパが怖すぎるよ・・・。
丸井家の玄関も初公開です。少し古いけれど結構立派な門構え。この家は丸井家の持ち家なのかな。

まだまだ夏です!夏と言えば夏祭り。大体お盆前後なので、永遠に続くはずの夏休みも終りが見えてきて、虫の音と共に心の中を秋風が吹き始める頃です。毎年恒例だよねっと思って見直してみると、意外にも4巻61卵性「アレ、参上」で行ったきりでした。今年はパパと一緒。パパは甚平を着ていますが良く似合っていい感じです。「不審者度が下がる」と娘たちにも好評。パパは和風の顔立ちですよね。もう一生着ていたらいいと思える位です。61卵性に続き、今回もみつごは浴衣ですが、柄が違う!娘たちに浴衣を揃えてやるパパ偉い!そして前回の柄トーンから今回は手描きの柄にアップグレードしています。のりお先生偉い!細かく見ると浴衣の柄だけでなく帯留めも草履も三人で違っていたりして力が入っております。髪型も三人とも可愛くなっていて、この細かさがみつどもえですよね。

さて祭りの賑わいの中、泣きじゃくるのは龍ちゃん。いつもの威勢はどこへやら、杉ちゃんたちとはぐれてシャクリ上げるのみです。143卵性で丸井家にお邪魔している龍ちゃんを見逃さなかった草次郎パパ。作中では出てきていませんでしたが、当然顔を見ているようです。ちなみに龍ちゃんは普通の格好(ガチレンTシャツ)ですが、杉ちゃんなら甚平でも着せそうな気もしますね。丸井家の面々とのコントラストを狙ったのか。そして次のコマの前フリとはいえ、迷子に射的をさせようとする草次郎パパが素敵。次のコマではまるっきり武装した誘拐犯です。

さて、食べ物で宥めようとするも、初期のS設定が顔を出したのか小さな意地悪をしてしまうみっちゃん。というより泣き顔の龍ちゃんに何か刺激される物があったと言うべきか。これをたしなめるふたばの表情が吉岡さんっぽくなっていますね。いいですね。龍ちゃんは当然ですが更に大泣き。

そこにガチレンお面に目を付けたふたばがガチレッドとなって推参。お姉さんをしているふたばが大好きです。龍ちゃんがたちどころに泣き止んだのをいいことに、ひとはとみつばもお面を被って特撮ショーの始まりです。普段いがみ合うみつばとひとはが頷きあって、龍ちゃんの為に息を合わせようとするコマも爽快感があります。ちなみにふたばが被ったガチレッドのお面は61卵性と同じデザインで、この頃からきっちり決めてあったようです。ただ、細かく見ると5人のガチレンジャーに対して戦隊物のお面は7種類、ブラックはありません。ほかはウルトラマン風、ドラえもん風、ポケモン風、アンパンマン風、ディズニー風、プリキュア風などなど。しかし龍ちゃんの愛されぶりはうらやましい限りです。

しかしお面のセレクトがやや残念な事に。人質役のみつばが美少女キャラを演じたくて引き当てたのはニチアサのガチレンの次の番組の強力なヒロイン。龍太の無自覚ながら容赦無いツッコミにみつばも慌てて路線変更です。そこへ追い打ちをかける草次郎パパ。黙っていればいいものを、ひとはのお面は心優しき怪獣と漏らしてしまいます。もちろん悪気は皆無ですが、これでは話が成立しない。勢い敵役はパパに回ってきて…。

すっかり泣き止んでノリノリの龍ちゃんの悲鳴を聞きつけ、チーム杉崎見参。はいいのですが、丸井家の4人目になっているハズの松岡さんもチーム杉崎内に。さては帰宅したか、と思いきや浴衣ではなくいつもの格好をしています。おまけに次号予告が「夏休みも残りわずか。松岡は丸井家にいるのか!?」なのでまだ帰宅していない雰囲気濃厚です。この辺の経緯は来週明らかになることでしょう。

今回はほのぼの回でした。オチはあれとして、娘たちと祭りを楽しむ草次郎パパの姿が見れて安堵しました。そろそろ逮捕・通報ネタではなくてこれまで描かれていないパパの秘密が出てこないかな。杉ちゃんも将来のお義父さんの顔は良く覚えておいて頂きたいところ。次号は節目の200卵性。相当力の入った話が来るはず!!

みつどもえアニメ雑感

今週はチャンピオン本誌がお休みなので、みつどもえアニメの感想を忘れないうちに書いておきます。BS11で視聴中ですので、最も早いMXより二週間遅れとなっていて、記事の時点で4話まで放映済みです。各話の感想というより全体の感想です。私は日常的にはアニメは見ない人なので、トンチンカンな事を言っている可能性が大いにあります。予めお断りしておきます。

1)原作世界が良く消化されている
みつどもえで描かれるキャラクター達はあらゆる意味で個性的です。この個性は読者・視聴者の嗜好にアピールするための「キャラ立ち」として設定されていると言うより、原作のエピソードでの数多い言動一つ一つにより構成されているものです。キャラクターの性格付けは原作の最初期と近作ではちょっと角度が変わっていたり、再定義されたりと現在進行形で変化し続けていますが、描写そのものは強い一貫性を保っています。またそうして描かれるキャラクターの輪郭はエピソード毎の強烈なイメージにより明瞭に伝わってくるものです。なので「みつご+その他」ではなく、「独立したキャラクター達の中にいるみつご」という構成になっており、三つ子以外のキャラクター達も多くのファンを獲得しています。アニメ版のキャラ達はこのイメージを忠実に再現してくれていて、全く違和感なく描写されています。細かい所では吉岡さんの胸が残念、とか宮下さんが「わたし」と言う等はありますが、個人的には気にしません。

また、アニメの1話は原作およそ4話分のエピソードで構成されていますが、各エピソードは膨らませられるのではなく、そぎ落とされてテンポ良く構成されています。そのため原作の持つ密度感が失われていません。原作は8Pの中にオチが複数あったり、二重構造になっていたたりと凝った構成ですが、アニメでは抽出したエピソードを上手に組み合わせて1話を構成しています。また、原作の忠実な再現を目指すのではなく、エッセンスを保ったまま、アニメ的な動きの面白さが追求されており、原作読者であっても新鮮に画面に没頭できます。アニメ化する意味の大いにある発展的な作り方だと思います。

2)作画・演出も素晴らしいと思う
個性的な絵柄でしかも変化し続けている原作ですが、アニメ版のキャラクターデザインは大いに納得できるものです。頭身が低すぎではないかとも思いますが、良く動き破綻しない作画で画面狭しと駆け回るキャラ達を見るとこれでいいのだ、と思えてきます。演出もテンポ良く、引き込まれる画面構成です。間延びしたり変に盛り上げようとしない所が気に入っています。

3)OPの依存性は高い
アップテンポなリズムと意味不明すれすれながら耳を残る歌詞、走りまくり・踊りまくる動画が組み合わさったOPはエンドレスで見てしまう中毒性の高いものです。逆に穏やかなEDも歌詞にマッチした動画にさりげないネタが仕込まれていてこれも完成度が高いです。 

4)声のイメージは人それぞれだよねっ 
声優さんについてほぼ無知なので、コメントは差し控えます。吉岡さんはもう少し元気な声をイメージしていましたが、本当にこれは人それぞれだと思います。いわゆる棒読み的な人がいないのも良い印象です。

5)盛り上げ方が上手い。
みつどもえアニメサイトの構成や内容、ツイッターの使い方等々のメディアの使い方も非常にいいと思います。総選挙も良いアイディアだったと思います。単純に全話をニコ動で流すよりも、投票に参加した上で視聴すれば一体感が高まりますよね。ただ個人的にはラジオ等声優さん関係方面はフォローしていないものも多いです。これは単に興味の方向ですね。

という褒め殺し的な感想になりましたが、感じている事を素直に書きました。アニメ化が決まった後不安感も強かっただけに、アニメ化が大変良い形でなされた事を心から喜んでいます。 

今週のチャンピオンはお休みです

お盆の合併号で今週のチャンピオンはお休みです。
浦安鉄筋家族夏休み増刊号にみつどもえが2本収録されています。
単行本8巻の153卵性(1卵性と表記)「動物のイタコさん」 と、同じく9巻の155卵性(2卵性と表記)「姉は一級建築士」で、再録です。同じくゲストのイカ娘も再録。他書下ろしのマンガが3本収録されています。
記事検索
月別アーカイブ
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ