Made in USSR bis

桜井のりお先生の「みつどもえ」(連載完結)および「ロロッロ!」(連載完結)について1話ごとに感想を述べております。

2011年12月

みつどもえXXX卵性 宮下さんの肩車

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クリスマス会の準備風景 その2
pixivに投稿したイラストの別アングル的なバージョンです。元バージョンはこちら(pixiv)。

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杉ちゃん家でのクリスマス会は参加者で準備しているんじゃないかという妄想の元、財力にあかせて買い込んだ巨大ツリーの飾り付けを買って出た吉岡宮下組の作業の様子です。

70卵性で宮下さんはひとはを無造作に肩車してしまってひとはを恐怖に陥れます。今手元に無いので確認できませんが、肩車に加えて机の上に乗っていたような。これは高所恐怖が無くても失禁してしまう程怖いはず。想像しただけでもぞわぞわしますね。この回では宮下さんが髪をほどいたりして魅力大爆発だったわけですが、ひとはに逃げられたら親友の吉岡さんが代わりを買って出るよな…等と妄想してイラスト(pixiv)を描いたりしていました。

肩車にはキャラクター同士の絡みとして大変魅力的です。なぜなら第一にお互いの信頼がないと成立しないからです。ひとはの時のように奇襲的に肩車してしまう事も可能ではあるでしょうが、される方は相手への絶対的な信頼がないと長時間は体を支えられませんし、する側も相手の体重を引き受けて安全に保持しなくてはならない。二人の息が合ってこそ肩車は一個の有機体として命が宿るのです。

そして二人の間にある程度の体格差が無くてはならない。父と子、あるいは男同士ならばまだしも、同級生を支えるのは女子にはかなり難しいはず。そこで高身長かつバスケで鍛えた身体能力の高い宮下さんの特性が生きて来ます。多分ひとはなら軽々と肩車可能でしょう。吉岡さんの場合は宮下さんをもってしても多分ギリギリ、そこを友情パワーで何とかするのが宮下さんの男子力かなと。

そして特有な密着の仕方です。背負う場合、お互いの体は背面と前面で密着し、それはそれで良いものですが、肩車ではさらに局所的な密着が予想されます。即ち宮下さんの顔側面及び首筋には吉岡さんの太ももの付け根付近が体重を懸ける形で押し付けられ、角度によっては頭頂部にも吉岡さん的なやわらかな何かが触れる可能性まであります。素晴らしき哉肩車。バレットは外した方が安全です。

6年3組の肩車ペアとしては加藤さんとおがちんが体格的に大ありですが、こちらは露出的な意味で露骨に危険です。

来年こそはぜひのりお先生の手になるクリスマス回を楽しみにしたいと思います。皆様良いお年をお迎えください。

<ニュース>
仙台の喜久屋書店漫画館のリニューアルオープン記念としてのりお先生の直筆カラー色紙が飾られ、みつどもえ購入者にはペーパーも配布されているとの事です。見てこられた方にtwitterで伺ったところ、リニューアルの時期からして最近の物であろうとの事でした。連載再開の希望が膨らみますね!大きなクリスマスプレゼントでした。

<お知らせ>
pixivblogのサービスが2012年2月いっぱいで終了する事に伴い、当ブログはこちらに引越ししました。2012年1月よりこちらでのみの更新となります。pixivblogでの更新は今回が最後となります。pixivblog上の記事は12/28現在までのコメントを含めて全てこちらにコピーしましたが、pixivblog上の内容もサービス終了までそのまま閲覧可能です。引続きどうかよろしくお願いします。

みつどもえXXX卵性 クリスマスと合コン

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pixivに投稿したイラストの続きです
ポッキーゲームの特訓に励む吉岡さんと宮下さん。こういう事に精通していそうな吉岡さんですが、知識はあってもいざやってみると大いに照れるというか恥ずかしいに違いありません。宮下さんは思わず男子力に目覚めてしまうのではないでしょうか。ラップ越しのキスはちょっと恥ずかしいから後回しにされております。元イラストはこちらです。クリスマスも終わったのでこちらにも貼っておきます(111226追記)。ちなみにポッキーはアメリカのスーパーでも置いてある事があります。
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さて、クリスマスまであとわずかとなって参りました!当地では一年最大のイベントらしく色々盛り上がるというか、街から人や車がどんどん減っております。日本で言えば正月なので帰省したり旅行に出かけているようです。

みつどもえでもクリスマスイブは毎年欠かさず描かれる定番行事です。初めは丸井家が舞台でしたが、次第にブルジョワ杉ちゃん家でのクリスマスパーティーが定番となり、昨年は佐藤家のクリスマスまでが描かれました。サンタクロースへの信頼が揺らぎ始めた杉ちゃんの弟・龍太の夢を守る戦いも定番です。最終兵器である和美サンタまで投入され、次はどう展開されるのか読めなくなっていた所に去年は佐藤家にシフトしていましたが、この戦いは一体どうなったのか。

まだ描かれていないところでは、クリスマスを前に毎年悪鬼と化す海江田先生、娘たちが家を空けてガランとした家で一人クリスマスを祝う草次郎パパとなぜかそこに居合わせる矢部っちも見てみたいものです。そしてもう一人松岡さん。松岡さんとクリスマスの取り合わせは危険な香りがしますが、一体どうなっているのか見当もつきません。これは是非見てみたいものです。

という訳で吉岡さんと合コン。7巻124卵性や8巻冒頭のカラーページ、そして9巻210卵性など合コンを手慣れ感じでさばく吉岡さんですが、一体いつ習得したのでしょうか。一度だけ実際に杉崎家に男子も呼んで合コン的クリスマス会が開かれてはいますが、小学6年生が日常的に合コン三昧というのは考えにくく、テレビ・雑誌等の知識をそのまま応用しているのか。吉岡家ともなると合コンが出てきそうな番組は自由には観られなさそうです。あり得るのは雑誌でしょうか。ティーン向けの雑誌もかなりアレな事になっているという話もネット等では目にしますね。そしてひとはや宮下さんもそれが合コンであることはちゃんと認識しているわけで、現代の小学6年ともなると合コンってまさか常識・・・?どうなんでしょう。小学六年生における合コン事情が今後のみつどもえによって解明されることを強く望みます。

みつどもえXXX卵性 みつどもえとテレビ

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メタでベタなアニメ鑑賞
深夜アニメを小学生が見るというのはちょっと無理がありますが、シチュエーションとしては悪くないかも。しかし去年の今頃はまだアニメ二期も始まっていなかったんですね。

みつどもえ作中のテレビ番組と言えばこれは間違いなく特撮戦隊ものの「ガチレンジャー」でしょう。のりお先生がノリノリで描いていらっしゃる事が伝わって来ます。学校でのガチレンごっこに始まり、フィギュア、DVD、俳優さんのサイン会にひとはのファンとしてのカミングアウト、そしてスポーツ中継に無残に蹂躙される日曜日の朝など、あらゆる角度から描かれてエピソードに組み込まれています。見ているのは自分だけかと思っていたひとはが宮下さんの下半身まさぐり攻撃から涙のカミングアウトをしてしまったけれど実はクラスメイトも見ていて…という回は、クラスへのひとはの受け入れに大事なエピソードでした。「あたしはグリーンが好きだなっ☆」も語り継がれる名セリフですね。

他に番組として出てくるテレビ番組としては、吉岡さんがどっぷりはまっている「ぽかぽか家族」も挙げられます。こちらはいわゆる昼ドラで、害の無いホームドラマながら吉岡さんの恋愛レーダーがドロドロの人間模様を創作してしまっています。しかし放送時間的に昼ドラを小学生が見れるはずも無く、毎日録画しているとして、見始めたきっかけは何だったのか気になります。沙江子ママが無難だと思って観せたとかでしょうか。こちらは知っているのは吉岡さんだけでした。

ここまで挙げてみて、意外に作中でテレビを見ている描写が少ない事を感じました。最近テレビの凋落がよく言われていますが、もう小学生が見て楽しめる番組がニチアサを除いて壊滅してしまっているのではないか。相変わらずTVは丸井家の居間に鎮座していますし、きっと何かの番組は見ているのでしょうけれど、キャラクター同士の絡みに使える程皆に見られてる番組があると設定するとリアリティを失ってしまうくらいにテレビの存在感は無くなっているのでしょうね。

みつどもえXXX卵性 みつどもえに学ぶ女子力

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女子力みがき中
宮下さんの女子力を向上させるなら、ヘアピンとバレットを取って髪を下ろすのが一番手っ取り早いと思います。あとは吉岡さんに手取り足取り指導してもらえば完璧ではないでしょうか。

女子力。不思議な言葉です。逆に「男子力」はあまり耳にしません。存在しないのか。

218卵性以後のみつどもえ読者的には「女子力=宮ちゃん全裸バーン!!ドヤァ!」という図式が脳内に出来上がっていると思いますが、これはちょっと一般化させるのは難しい。女子力と言うからには女子に普遍的であってしかも強弱をある程度測れるもので無くてはならないでしょう。容貌や女性としての魅力はある程度持って生まれたものですから、あまり強化できるとは思えないし、わざわざ女子力という言葉で言い表すものではなさそう。どうも不断の努力で磨き続けるべきものの様です。

6年3組の女子のみなさんは皆それぞれ魅力的ですが、女子力という言葉で連想されるキャラは誰か。個人的には吉岡さんと叫びたいところですが、他は杉ちゃん、みっちゃん、松岡さんを挙げても良いのではないでしょうか。考えつく共通点としては、男が余り見向きをしない事に熱中している事。吉岡さんの恋愛やおまじない、杉ちゃんのブランド品によるアイデンティティの形成、みっちゃんの時々思い出す様に繰り出される性的アピール、そして松岡さんの霊。霊はどうか・・・と思いましたが、男はどちらかと言うと超常現象とか宇宙人とかそちらではではないかと。この点は自分の嗜好から推測が難しいので保留しますが、作中の松岡さんから滲むオーラは女子力としか言えない何かですし、霊ぐるいを除けば体重や体型を気にする描写は女子力そのもの。

逆に女子力を感じないキャラは誰か。・・・これは男の目からはちょっと思い付かないので、もう少し言うと男子力という言葉に違和感を感じないキャラは誰か。まずはふたば。肉体派かつ武闘派です。男分120%の千葉氏をして認めさせるその力。そして宮下さん。飾り気の無いサバサバした性格で、しかもツッコミは感情ではなく客観的でむしろ理屈っぽい。そしておがちん。佐藤くん命ですが、自分を飾って振り向かせるつもりは毛頭なく、ひたすらストーキングで間合いを詰めて行く完璧な狩猟民族。ぱんつもライバルとして全廃し、着用しない事すら恥じません。

自分の勝手な印象で大雑把に分けてみましたが、感じるのは女子力から連想されるキャラはある程度女子として発育・分化が進んでいて自分の女子性に自覚的であるのではないか。逆に女子力から遠く感じるキャラは未分化かつ中性的な行動原理で動いているのではないか。何が女性的で何が男性的かというのは、根本的な性差というよりも社会的な価値観によるものだとは思いますが、女子である事を自覚して女子に求められる方向に進もうとする力が女子力なのかも。女子の方が発育が速い分性差に自覚的になるのも早いと思うので、小学生高学年のこの時期にそのスピードの違いが露わになって女子の間での濃淡が見え始めるというのは納得させられるものがあります。肉体的にも精神的にも成熟した年齢ならともかく、この時期の「女子力」という言葉には危うい響きがありますね。みつどもえという作品が選んだ「小学6年生」の的確さとのりお先生の観察の緻密さを感じます。






みつどもえXXX卵性 鴨橋小学校の先生たち

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師走
先生方には問答無用で走ってもらいました。だって12月ですもの。

みつどもえ1卵性は新任教師の矢部っちが、まだ見ぬ生徒達との出会いへの期待に胸を膨らませながら6年3組の教室に入って行くところから始まります。そして初めの数話は矢部っちの視点で話が進みます。みつどもえの冒頭は矢部っちの物語だったわけです。このディープな世界への導入には矢部っちの普通の人としての視点が欠かせなかったという事でしょう。

しかし、みつどもえの面白さが加速して行くのは矢部っち視点を離れて三つ子やチーム杉崎が縦横に動き回る様になってからです。矢部っち自身の輝きが増すのは爽やかな若い先生の仮面が崩れてその性癖が露わになって来てから。矢部っちからの視点は急速に失われ、クラス全体との関わりよりもひとはとの関係に軸足を移して行きます。全体の観察者からキャラクターの一人になり切った訳です。教師がいくら教室を見ていても見えない部分の方が多いのですから、これは当然の成り行きでした。埼玉新聞でのインタビューで、のりお先生は自分は教室にいる目立たない生徒の視点からみつどもえを描いている、と語っています。

主役の座を早々に失った矢部っちですが、基本的に熱心な若い先生です。所々変態が滲むものの、癖のある性格というわけではなく自分の考えを生徒達に押し付ける様な事もしません。その分個性で勝る生徒たちに軽んじられ気味ではあるものの、根の善良さとソフトな性格から生徒たちには受け入れられている様です。丸井家の父草次郎には遭遇するとオチのコマでは必ず誤解から暴行を受けてしまいますが、これはひとはとの軸が物語にある以上必然的なオチで、この関係が容易には進展しない事を示しているのでしょう。

対照的な教師像を見せてくれるのは1組の海江田先生です。勝気な性格から来る迫力と長年の教師としての経験(と言っても7年程度か)で生徒をぐいぐい引っ張りつつも、私生活での結婚願望や女子生徒への嫉妬混じりの羨望を生徒の前で隠そうともしません。そんな海江田先生率いる1組は3組に較べて統率が取れていてテストの成績等では上回っているとの事。しかし3組に足を踏み入れた海江田先生は「三十路」として心の傷に塩を擦り込まれるのが通例なので、これは3組の生徒のメンツの濃さのせいであって矢部っちの力量不足だけではなさそうです。しかし万年婚活人生な海江田先生ですら矢部っちにはあまり興味を示していないようなので、やはり食い足りないのでしょうね。

養護教諭の栗山っちは当初ヒロイン枠だったとのことですが、天然ドジっ娘では話が持たせられないせいか、急速に出番を減らしてしまいました。小学生達を対等なライバルとみなして憚らない海江田先生に対して、女の子に理解ある大人のお姉さんという位置付けで行くのかと思いましたが、初期の超天然ボケ設定が強すぎるのかストーリーに絡みづらいのでしょうか。みっちゃんのメガネブラ回では素晴らしい存在感を発揮していたので、また出てきて欲しいキャラではあります。矢部っちもまだ諦めていないようですし。

野田校長もレア感が強いキャラですが、杉ちゃんのカメラマン回での「どの娘を指名しようかな」は実に素敵な笑顔でした。矢部っちや海江田先生がのびのびと指導できるのも校長の存在あっての事でしょうから、きっといい校長先生なのでしょう。





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