Made in USSR bis

桜井のりお先生の「みつどもえ」(連載完結)および「ロロッロ!」(連載完結)について1話ごとに感想を述べております。

2012年04月

みつどもえXXX卵性 まんがはじめて物語



「ええっと・・・じゃあ眉毛がちょっと濃くて胸が人より少しだけ大きい人!!」
第一話なので丸井三姉妹と矢部っちだけにスポットが当たっていましたが、現時点での6年3組での「なんでもバスケット」を見てみたいものです。描いてはみたものの、宮ちゃんはこんな事は言わないでしょうね。言うなら「あたしの親友!」とかかな、やっぱり。言われたら吉岡さんもスルーしないと思います。

みつどもえを単行本で一巻から読み始めた人がきっと通るであろう道は、2巻3巻と読み進めて行くうちに好きなキャラが出来て、また最初から読み直した時、全く気に留めていなかった初期からそのキャラが出て来ている事に気付いて驚愕、というものではないでしょうか。丸井三姉妹または矢部っちだけに興味がある、という人は別にしてですが。私もご多聞に漏れず驚きのあまり各キャラの初出リストを作ってしまった口です。後日2chみつどもえスレの過去ログを、今は無くなってしまったあるBlogで読み進めて行くうちに、他の人もそうである事を知って大いに納得したものでした。

短期の集中連載で始まったみつどもえ。長期の連載が約束されたわけでもなく、開始時にどの位の展望を持って描き進められたのか知る術はありませんが、主要なキャラが最初の試行錯誤のカオスの中で既に形を持っていた事に強烈に嬉しくなったものです。

さて、その記念すべき1卵性はまさにカオスそのものの「なんでもバスケット」から始まります。その円形の椅子の配置とランダムなキャラの動きは原始太陽系の形成過程を想起させます。その中心にある三つの原始太陽は丸井三姉妹であり、矢部っちは外宇宙から飛来してその軌道に捕捉された天体とでも言うべきものです。6年3組という太陽系の中で形を取りはじめたチリの群れがクラスメイト。そしてその中でいち早く形を獲得したのが何と宮下さんなのでした。そのヘアピンと特徴的な髪型で一目で認識される宮下さん。ただ後日発揮されるその濃いキャラの萌芽はまだなく、黙って伏し目がちに座っているだけです。よく見ると髪を二つ結びにした類宮下さんとでも言うべきキャラもいますが、これは宮下さんに吸収されてしまったものと考えられます。一卵性ではっきり分かるレギュラーキャラは他にはまだ出て来ないのも興味深い所です。

その後、3卵性でしんちゃんと千葉氏が形を取り、相変わらず宮下さんはモブの中に登場はし続けますが、チーム杉崎やさっちゃんなどのレギュラー陣が一気に形成されるには7卵性まで待たねばなりません。この間は矢部っちと栗山っちを主軸に据えようとしたが無理だった、というのりお先生の解説にあるとおり、方向性の模索の期間だったのでしょう。

みつどもえXXX卵性 若葉芽吹く



みつどもえ時空に最終回は無い(多分)
みつば「一体いつまでガチレンジャーは続くわけ?」
ひとは「未来永劫だよ…(ギヌロ)」
新番組は始まらないけど愛する作品は永遠に続く世界。いいですよね。

桜は散りましたが新緑が眩しい季節です。木の芽時と言って心のバランスを崩しやすい時期とも言われていますがいかがお過ごしでしょうか。

帰国して楽しみだったみつどもえの一巻から読み直しをちょびちょび続けています。痛切に感じるのが絵柄の変化。これはどんな作家さんのどんな作品にも起こることでしょうが、過酷な週刊連載を年単位で続けた作品にはより明確に現れる気がします。デビューに近い作品であれば尚更の事。小説で言えば文体の変化になるのでしょうけど、マンガ特有の現象の様に思われます。

さて、絵柄の変化という意味でも随一のみつどもえ。どんどん洗練されていくのですが、どの時期の絵柄が好きか、というのは人それぞれの様に思われます。自分は6巻前後の絵が好みです。どうしてなのか1巻と6巻と10巻を見比べて見るのですが、はっきりとした理由を言葉に表すのは難しい。無理に言うなら地の顔と崩れた表情のバランスとでも言いましょうか。もっと身も蓋もない理由付けをするなら、この頃が自分がみつどもえを読み始めた時期だからなのかもしれません。かと言って最近の絵が苦手という事は全然ないのですが、とにかく読むとホッとします。もっと早い時期、遅い時期に読み始めたら別の感想を持っていたはずなので、記憶がリセットできるのなら試してみたいものです。

キャラもそうですが、背景も変わって行っています。1巻初期ではフリーハンドで描かれている事が多いのですが、6巻、10巻では定規で引いた端正な背景が多くなっています。加えて1巻ではかなりエキセントリックな構図が多いようで、乱暴に言うと広角気味でカメラ位置が高かったり低かったり挑戦的な構図が多くその分描き込まれる背景も大がかりになっています。10巻ではやや注視気味の画角で落ち着いた構図が多いように感じますが、のりお先生が埼玉新聞で語った「観察する目」が落ち着いて来たのかもしれません。凄いなと思うのは資料写真をそのまま引き写したような背景が全くない事で、作品世界が頭の中に出来ていて、それをそのままコマの中に引き出しているのかなと感じます。単なる記号的な背景を超えた背景なので、統一感が強くあって没入出来ます。

毎週8Pをこの密度の絵で埋める事だけを考えても気が遠くなる上に、それが面白いだなんで、しばしのお休みも仕方ないのかなと思えて来ます。いや、もちろん早く復帰していただきたいのですけれど。

みつどもえXXX卵性 桜散る


桜を見送る
そして季節は巡る。

現在出ているチャンピオンが20号。みつどもえ休載のお知らせが載ったのは2011年の20号ですので、ついに休載一年を迎えた事になります。一つの節目のように感じていましたが、コミックナタリーなどを見ていると数年単位で休載して復活する作品もあるようなので、拘っても仕方が無いようにも思えます。一読者としてはのりお先生の消息だけでも知りたいと願っていますが、これも叶わぬ事のようです。当ブログは批判しない、批評しないをモットーにしていますので、じっと待ちながら書く事が尽きるまでだらだらと続けて行く所存です。

さて、みつどもえの単行本のデザインは、個性的なロゴをはじめとして一目でみつどもえと分かる優れたデザインだと思います。1巻から最新の11巻まで一貫したデザインとなっており、のりお先生の絵柄だけが巻を重ねるごとに変わって行っています。最近はマンガの装丁も注目を集めていて、誠文堂新光社の「アイデア」は毎年マンガの装丁の特集を組んでいて、この号はAmazonなどでも直ちに入手困難になる人気ぶりです。

みつどもえの装丁を手がけているのはクレジットによると「クリエイティブ・サノ・ジャパン」という所です。のりお先生の前作「子供学級」もここが手がけています。佐野恒雄さんというデザイナーさんらしいのですが、他の装丁を見たいと思って検索してみてもなぜかあまりヒットしません。がんばれ酢飯疑獄!!の装丁を手がけられたらしいのでチャンピオンと縁が深そうですが、事務所のサイトも見当たらず詳細は分かりませんでした。面白いのは隅田川カフェ&吾妻橋フェスタという墨田区のイベントのデザインに名前が上がっている事(http://visit-sumida-special.jp/azfest/?page_id=113)。本の装丁に限らず様々なデザインをされているのかもしれません。

連載時のフォーマットもロゴ、アオリ、タイトル絵が1Pの半分を占めるスタイルでこれも変わらないようです。さすがに本文のフォーマットは編集部でデザインしているのではないかと思いますが、実際はどうなのでしょうか。面白ければ良いとは思いますが、知らない事が多い事を実感します。会社ごと、雑誌ごと、編集者ごとに違ったやり方で作られているのでしょう。

みつどもえXXX卵性 桜前線襲来!



さっちゃんの春合宿
二年前に死体が蘇った聖地とも言える桜の木の下で合宿するさっちゃん。杉ちゃん家の敷地なので治安的にも安心。この時期なら蚊もいないし、何より住職もいないので完璧。

という訳でそろそろ休載一周年にさしかかろうという今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。私は先日一年のべいこく滞在を終えて無事に帰国いたしました。渡米を期にお休みするはずだったこのブログもみつどもえ再開まで、と思いつつ無いネタを絞り続けて今日に至ってしまいました。とりあえず息を潜めて様子をうかがっておりますが、一年に向けて何か動きはあるでしょうか。見るところ月刊の別冊が出るらしかったり予断を許さない情勢のようではあります。

さて。そんな中にも桜前線は着々と北上を続けており、今日は我が街でも桜の開花が見られました。じきに上尾にも桜色の魔の手が伸びる事でしょう。そう、季節はまさにお花見。182卵性と226卵性です。酔客でごった返す公園もいいのですが、プライベートな敷地でのしっとりとしたお花見も悪くなさそうなのに、杉ちゃんの行き過ぎたみっちゃん愛によって立入禁止になったというのはいかにも残念な話ではありました。杉崎家のソメイヨシノは一本ではなくて明らかに林なのですね。杉崎家の財力恐るべし。先祖代々の土地なのでしょうか。

連載の初期には無かったお花見が、二年続けて取り上げられたのはキャラ達の親密度が上がったからなのは間違いのないところだと思われます。そもそもお花見は絵柄的には派手に思えてもその実は動きの無い単調なイベントです。それでも桜の木の下で、狭いシートの上に身を寄せ合うシチュエーションが無理なく展開出来るようになったという事。

久々に読み返してみると、182卵性で砂に埋れたふたばが起き上がるところでさっちゃんが真剣に驚いていた事に驚きました。自分の頭の中のさっちゃんは目を輝かして見ている事になっていたのですね。それで冒頭のような絵を描いてしまったのですが、この驚き方だと杉崎家に足を踏み入れるのすらためらっていそうなレベルでした。どんどん自分の中で勝手なイメージが積み重なっている事を感じます。

そろそろ連載が再開されて、自分の中の偏ってしまったみつどもえ観を矯正して欲しいなと願わずにはいられないのでした。勝手な言い草ですが…
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