Made in USSR bis

桜井のりお先生の「みつどもえ」(連載完結)および「ロロッロ!」(連載完結)について1話ごとに感想を述べております。

2012年05月

みつどもえXXX卵性 詩織様は無慈悲な夜の女王



夜、思いを巡らせ次の策謀を練るのが詩織様の密やかな愉しみ。

伊藤詩織。詩織様。
美貌と頭脳に恵まれながら、SSS隊の一員として不可解なストーキング行為に明け暮れる謎のキャラ。別に謎でも何でもないのかもしれませんが、未だに一番掴めないのが詩織様です。有り体に言えば個人的に一番苦手なキャラかもしれません。

なぜそうなのかをつらつらと考えるに、伊藤さんは弱点を与えられていないからではないかと思い当たりました。弱点でおかしければ、キャラクターへの足がかり。例えば同じSSS隊のおがちんを考えてみるならば、ぱんつを拒絶し、超シスコンの警官の兄を持ち、サンタの存在を信じて疑わない純真さ(幼稚さ?)を持つなど切り口が非常に豊富です。加藤さんもやや地味ながら、鋭敏すぎて心を狂わせる程の嗅覚と、おがちんの股間を守り続ける友情の篤さがあります。加藤さんはしんちゃんよりもおがちんが好きなのではないかという節すらあります。

しかし、詩織様はその腹黒さだけが強調され、何もバックグラウンドが語られていません。もちろんその腹黒さはキャラクターを立てるには十分なのですが、それは感情移入を許すような要素ではないのです。唯一弟がいる事が本人の口から語られていますが、後に続く具体的な描写はありませんでした。しかし何も語られなくても詩織様は常にSSS隊の一員として行動をし続けます。その能力を持ってすれば一人でしんちゃんを追い詰めてねじ伏せる事だって出来そうなものですが、あえてSSS隊のルールを守って歩調は崩しません。ふたばが障害なのも目に見えて明らかですが、しんちゃんを嫌いだと言わせようとした事はあっても、常に目の敵にして排除を図る事もしません。

もしかすると、6年3組の過剰なポジティブさを一人で引き受け、その底知れぬ腹黒さで陰と陽のバランスを保つ事がその存在意義なのかもしれません。だとするとそのポジションは余りに報われ無さすぎます。伊藤さんの知られざる背景が描かれる回を待ち望んでやみません。

【スマイルプリキュア】今週のれいかさん 第17話



青木家には実は現役のTVが無いのではないかという妄想。あの超人家族がダラダラTVを見ているところが想像できません。れいかさんも一日のスケジュールがぎっしり詰まっていそうですし。自分の無知を悟ってお笑いを研究しなければと思い立ったれいかさんに非情な現実が立ちはだかるのでした。

さて、予告編を見てすっごく心配だった芸人さん回も、蓋を開けて見たらいつもと変わらぬ面白さでした。芸人さんも上手に溶け込んでいてさすがプロ。さて、今回とりわけ超然ぶりが際立っていたれいかさん。知らないものは知らないし、別に恥じる事ではない。その通りです。日頃の鍛錬ができていて、上がったり取り乱したりしないんですね。他のみんなの緊張ぶりが普通だとは思います。

でも一度火が付いたらとことんまで追求してくれそうなれいかさん。相方はなおちゃんで寒冷色コンビで。

みつどもえXXX卵性 みつどもえにおける磁場反転



仮説1 漸次移動説
ヘアピンの飾りがヘアピン上を移動して極性が反転したとする説。遷移中の飾りが中間地点で観測されるはずである。

各地で成功裏に観測された5/21の金環日食以後、俄然注目を集めている我々の父なる太陽ですが、その前からちょっと気になるニュースがネット上を騒がせています。それは太陽の磁場が反転しつつあるというもの。太陽の磁場自体は太陽活動の11年周期に合わせて反転を繰り返して来たのですが、今回は四重極構造というちょっと理解し難い状態になりつつあるところを日本の太陽観測衛星が捉えたと報じられています。確定的な事は不明ですが、地球に小寒冷期がもたらされるのではないかという懸念が囁かれており、もしそうだとすると想像のつかない事態が日本を含め世界各国で起こるのではないかと心配されています。。

そしてみつどもえ界でも、その初期に一つの反転現象が観測されていました。

何と宮下さんのヘアピン(以下宮ピン)の極性が反転しているのです。現在宮ピンは星または花と思われる飾り部分が下の状態で安定していますが、その初期には明らかに飾りが上でした。宮ピンは宮下さんが宮下さんと認識されるためのキーコンポーネントであり、アイデンティティを司る重要なアイテムなのですが、実は極性反転を経て今日に至っていたのでした。

その極性反転が観測されたのがいつであるかが重要なポイントになるのですが、これははっきりと特定が可能です。3巻44卵性では飾りは上であり、46卵性では下になっています。即ちこの二つの時点の間で反転が発生したという事です。

次に考えたいのはこの反転が気まぐれや書き間違いであるのか、故意に行われたかと言う点です。これは間違いなく意識的に起こっていると考えられます。なぜなら反転の観察された46卵性において、42卵性の宮下さんを含むシーンがひとはによって回想されていますが、地のコマの宮ピンの飾りが下であるのに対し、回想の中の宮下さんは飾りが上である反転前のヘアピンを装着しているのです。そしてこのコマは明らかに書き下ろされたもので、42卵性からのコピーではありません。つまり時系列に応じて同じ回で宮ピンの向きが意識的に書き分けられているのです。

そしてこの宮ピンは長さの伸長化と形状のギザギザ化を経て現在の形状に至りますが、その詳細については今後に譲りたいと思います。これから宮ピンの極性の再反転が起こるのか、そしてさらなる形状の変化を起こすのかは連載が再開されてからの課題であると思われます。

【スマイルプリキュア】今週のれいかさん 第16話



今週はどこを切っても青木れいかという強力なれいかさん回でした。
先週のお母様に続き、お祖父様、お兄様まで登場して、これまでのれいかさん観に再構築を迫られる回でもありました。基本純和風なんですね。お風呂もきっとヒノキで時々お兄様が間違えて入りそうになったりするかな、いやしないよな的なイケメンだし的妄想です。

れいかさんは言われた事をさっさと人並み以上にこなしてしまうので、壁にぶつからずにここまで育ってしまったんでしょうね。色々なカラーの友人4人に囲まれて、自分を客観視できるようになって見えてきたという。勉強的には色々アレな事が判明したにせよ、プリキュアはそれぞれ対等なのでなおさら。れいかさんみたいな完璧超人は没個性になりがちなので、色をつけるのは色々大変なんだなとも思いました。ハートキャッチのみなさんみたいに全員にコンプレックスや過去の傷を持たされているわけではないので、キャラクター付けを今後どうしていくのか楽しみな所です。

今回は初めから5人いるので、これからもそれぞれを順番に掘り下げて行く感じで話が進むんでしょうか。

みつどもえXXX卵性 みつどもえのオトナの女性



こ、この人ちょっとしつこい・・・
初ブラに挑戦するみっちゃんをできる限りサポートしてあげたいデパートのお姉さんと気恥かしいみっちゃん。みっちゃんのブラ探求の旅は一巻から始まっていたのでした。やはり女性にとって初ブラというのは共通体験なんでしょうか・・・。男には(普通は)分からない所です。

みつどもえは小学6年生がメインキャラですが、脇を固める大人の女性陣も大変高いレベルにあり侮れないものがあります。麻里奈ママを初めとする母親陣と栗山・海江田両先生はその代表格でしょう。しかし、連載初期の1巻においてザ・大人の女性と呼びたいのはみっちゃんがブラを買いに行ったデパートの店員さんではないでしょうか。

ストレートのロングヘアにメガネ、そしてデパートの制服が窮屈なまでのボディ。まさにイメージの中の店員さんそのままです。そして親切。みっちゃんにサイズを尋ねる際のみっちゃんの手が描く控え目な円弧と店員さんの手の軌跡の差がみっちゃんに与えた絶望の深さを思うと、みつどもえがいかに微妙な少女の心を描き出してきたかに瞠目せざるを得ません。

予備知識なしにみつどもえを読む限り、名前から作者は男だと疑わないと思うのですが、どうもこの辺りからなんかおかしいぞと感じ出した気がします。この辺の描写の的確さは後から考えると、男の頭からはやはり出てきにくい。そもそも男にとって女性が体に合ったサイズのブラジャーをどのように選択するか、というプロセスは知識としてないのが普通でしょうし、仮に知っていても心の機微を説得力をもって描くのは難しいはず。そして読み進めていくある時点で作者が女性だと知って読み返した時に、オセロの駒がパタパタ引っくり返っていくように目の前の視界が開けて行く快感もみつどもえの魅力の一つだと思います。

さてこの店員さんは3巻で再登場・・・だと思うのですが、メガネはしていないしちょっと感じも違うのでどうでしょう。コンタクトに変えてイメージチェンジを図ったとか。しかし、この時もちょっと怒った感じでコツコツと近づいてきて、「試着する?」とニッコリされる、という流れは上手いですね。女の子にとってデパートってこういう感じなんだ、と思ってしまうわけです。
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