Made in USSR bis

桜井のりお先生の「みつどもえ」(連載完結)および「ロロッロ!」(連載完結)について1話ごとに感想を述べております。

2013年03月

みつどもえ246卵性 補遺・さっちゃんと三女さん

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先週書き忘れていましたが、246卵性でみっちゃんが電話をかけた後にさっちゃんと三女さんが手を繋いで登場したのがなかなかインパクトがありました。

吉岡さんと宮下さんも同時に来ているので、丸井家にみんなでいる所にみっちゃんからの動員の電話があってみんなで来たのかもしれません。手を繋いでいるのはやはり親密さの証でしょう。二人ともごく自然な様子がまた素晴らしいと思います。まあ一夏を一つのベッドで過ごして別にケンカ別れもしなかった二人なので、これ位は驚くには値しないのかも。ちゃんと三女さんも「名前呼びの儀式」も済ませていますしね。あとはさっちゃんが三女さんを「ひとはちゃん」と呼べば完璧ですが、意外とこれが難易度が高い事かもしれません。

しかし、肝心の杉ちゃんのヤドカリちゃん本の売りさばきの時にさっちゃんの姿が見えないのはなぜ。ちょっとやる事が地味でオカルトのかけらもないせいで飽きて帰ってしまったのか、はたまた単なる作画上の都合で描かれていないだけか。むしろみっちゃんの呼びかけに素直に応じているだけでさっちゃん的には御の字かもしれませんね。

悪☆<バッドエンド>おねえさん 01

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辛うじて逃げのびたバッドエンドプリキュアのお二人が、のんびり下宿しながら後輩達の活躍をテレビで見守る的な感じです。

みつどもえ246卵性 金のない杉崎なんてルーのないカレーライスよ!!/あんたってばホントうんこ好きねー

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私たち、海の幸でーす!!

ナマコはちょっとマニアックだし、ヤドカリに至っては海の幸とは違いますが・・・。でも海産物つながりで是非コンビを組んで欲しい。吉岡さんが現状では自分=ナマコちゃんを認識できないのが残念ですが、仮に知ってしまったら父娘が断絶しそう・・・。反面杉ちゃんは自分を地味なヤドカリに擬するあたり、そのやや醒めてかつ引いた感じが知性派の杉ちゃんらしくて好ましいと思います。垂れ目のナマコちゃんに対して釣り目のやどかりちゃんに杉ちゃんのセンスを感じます。

無敵の経済力を誇ってきたおサイフ女こと杉ちゃんの威光に影が差し始めました。何とその正体はチーム杉崎の盟友・吉岡さん。元々小洒落たマンションに住んでいたりしてそれなりに豊かな感じの吉岡さんですが、最近は持ち物や衣服の充実が著しく、杉ちゃんのテリトリーにそれとは知らずに踏み込んできているようです。その原資は父・じゅんじぃこと純次パパの大ヒット作・ナマコちゃん。実は10巻186卵性で杉ちゃんは三女さんと共にその誕生に深く貢献しており、原案にクレジットされてもおかしくない位なのですが、皮肉にもその事が吉岡家の経済状況の好調さに貢献してしまっていたのでした。

元々吉岡さんは杉ちゃんとファッション談義に花が咲くくらい趣味が近いようで、当然手が届けば杉ちゃん好みのブランドにも手を出してきます。アイテム自慢が持ちネタの杉ちゃんとしては「私も買ってもらった」というリアクションは
常に羨望の的でなくてはならない自らの存在意義を危うくする危険信号。勢い吉岡さんへのリアクションもしょっぱいものとならざるを得ません。

しかし、父の職業をひわい小説家と信じて疑わない吉岡さんに対し、パパ側から事情を聞いてしまってその事を話せないため杉ちゃんは非常にストレスフルな立場にも立たされています。元々吉岡さんを思ってアイディア出しをしただけになおさらの事です。回転が速く気もきく杉ちゃんですが、今回はちょっと複雑です。吉岡さんの服が自分も持っているブランドで固められている事に気付いて、吉岡さんの胸を鷲づかみにして、それが自分の装着したニセ乳でない事を確認して安心する二重に惨めな杉ちゃんに涙しない訳にはいきません。愛するみつばのおサイフ女としての地位すら危うくなってしまった杉ちゃんは追い詰められます。

帰り道、ファンシーなお店で一角を占領するナマコちゃんの勢力に驚く杉ちゃん。明らかに圧倒的な支持すら受けています。ささくれ立った気持ちのままにナマコちゃんを全てひっくり返してしまう杉ちゃん。こうしてしまうとナマコは緑色の排泄物にしか見えません。忍び寄るうんこの影。その足で書店に向かった杉ちゃんはやさぐれた表情のまま、ずらっと平積みになった「ナマコちゃんの世界旅行」に「うんちできたよ」を重ねていきます。重ねられる伏線。そしてそれをみつばや吉岡さん達に見つかってしまいます。肝心の吉岡さんはナマコちゃんが父の著作と知らないのでとりあえず問題はないのですが、みつばにはしっかりと杉ちゃんの嗜好ととしてインプットされてしまいます。
我に返って駆け出し、壁に手をついて
自らを恥じる杉ちゃん。しかし、その壁は生きており、なおかつ杉ちゃんとは壁面同盟として固い絆で結ばれた三女さんなのでした。全てを察している三女さんは、正々堂々とナマコちゃんに戦いを挑む事を説きます。姑息な妨害などでは無く、著作物で勝負する事を・・・。

そしてそれが出来てしまうのが杉ちゃんの恐ろしい所。わずか小学6年生でありながら、自らのピョンピョンを元にしたオリジナルキャラクター「やどかりちゃん」を創造して絵本を出版し、グッズまで生産するその実行力は単なる金持ちの子女の道楽の範疇をはるかに超えています。直接杉崎家に返品が来ていると言う事は自費出版だったのでしょうか。その内容は分からないとは言え、見るからに商業ベースに乗ってもおかしくないクオリティです。完璧主義の杉ちゃんの事、きっと細部まで手は抜いていないのでしょう。

しかし現実は厳しく、築いた返品の山を理由に麻里奈ママには小遣いを止められ、自らの制作物を売りさばかねばならない羽目に。クラシカルなリアカーに在庫の山を積んで、あてのない行商の旅にさまよい出る杉ちゃん。折悪しく焼き芋屋(冷血のギャンブラー健在!!)の前でみつばにたかられますが、肝心のサイフは空。杉ちゃんの頭を駆け回る自らの存在を否定するみつばの冷酷な暴言。「あんこのないあんまんとも言うわね!!」は至言ですが、ここに杉ちゃんの痛い位の自信の無さがにじみ出ています。経済力で辛うじて自信をつなぎ止めていた杉ちゃんの脆い自我。しかしみつばは意外にもあっさり諦めるどころか、杉ちゃんに焼き芋をおごってくれます。多分他人におごられたのはこれが初めてではなかったかと思いますが、この焼き芋一本がどれだけ杉ちゃんの心を温めたか。

素直に事情を説明する杉ちゃん。するとみっちゃんはあっけに取られる杉ちゃんを尻目に即座に公衆電話からみんなを招集。集まった皆も文句を言うどころか面白がってくれて杉ちゃん本売り切り作戦が始まります。予想外の事態に胸が詰まって言葉が出ない杉ちゃんの顔がすごくいい。絞り出すような感謝の言葉。

手回しよく着ぐるみまで作っていた杉ちゃん。せっかくなので着込んで売り出しの開始ですが・・・。ここで今までの伏線が突然全部繋がっていきなりのうんこ祭に。これだけ盛り上げておいてうんこ。この鮮やかさにのりお先生のギャグ漫画家としての熱い魂を感じずにはいられません。

その上で杉ちゃんとみっちゃんの固い絆を堪能できる何重にもおいしいお話でした。冷血のギャンブラーさんが出てきたからには峰さんの春も近いか!? 

みつどもえ245卵性 確保よ 確保&処分よ!! / 詩織ちゃん寝よ もう寝よ

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結局一睡もできなかった加藤さん

この密室でラブレターを破棄されたら下手人は丸分かりですが、それでも詩織様ならきっと何かえぐい事を試みて下さりそうです。髪を下ろした加藤さんかわいい。おがちんも詩織様もかわいい。

みつどもえの登場人物の中で一身に悪を背負いつつ今日も腹黒く生きる詩織様ですが、今回ついにそのプライベートが明らかになりました。家や自室を見る限りかなり豊かそうな伊藤家。お嬢様然とした雰囲気は伊達ではありませんでした。次は存在すると自ら語った弟君が気になります。ご両親も。

121卵性「謎部隊のアレ」でその戦慄すべき活動の実態が明らかになったSSS隊ですが、今朝も怠りなくしんちゃんの下駄箱の浄化活動にせいを出しています。しんちゃんの下駄箱に入っているラブレターの回収&処分は理解できるとして、下駄箱付近でラブレターを所持していたというだけでいたいけな4年1組女子(かわいい)を確保&処分(婉曲表現)してみたり、5年2組の佐藤さんのラブレターを処分したりとおそらくはしんちゃんと無関係な校内の恋愛の芽もついでに無造作に摘み取ったりしている有様です。しんちゃんや千葉氏の反応からは毎日の事であるようで、恋路の邪魔をするSSS隊に対する恨みが校内女子に蓄積しているのではないのでしょうか。しかし今回校内の女子が名前付きでずいぶん登場しましたね。4年生は4年生に、5年生は5年生にちゃんと見えるのが素晴らしい所です。

押収したラブレターを見て讃え合うSSS隊ですが、詩織様の巨大な袋の中身ってまさかあの4年1組の子では・・・という大きさで、ちょっと怖いというか鴨橋小学校の下足箱はどんだけラブレターで溢れているのでしょうか。そしてラブレターの防波堤であり続けたゆえに、今までしんちゃんにラブレターを出していない事に気付く加藤さん。これに対するおがちんと詩織様の反応が対照的すぎます。伊藤さんはせっせとSSS隊の排除活動に引っかからない時と場所を選んで出しまくっていたようですね。おがちんの「インクにどこの体液を混ぜよ〜〜?」のギリギリ感がたまりません。

詩織様邸で始まる「ラブレターを書く会」ですが、伊藤家は門や建物、詩織様の部屋を見る限りかなり裕福な様子です。ベッドの上のアルパカのぬいぐるみがチャーミング。しんちゃんの写真が数枚ある以外はかわいい感じの部屋になっています。もっとこう、殺伐かつ荒廃した感じの部屋を予想していたのですが、詩織様に限ってそんな芸の無い事をするはずもありません。

まずはレターセットの見せ合いっこですが、おがちんの「皮」に痺れます。ローコストで高い猟奇性を発揮できる逸品。日焼けで剥けた皮だと思うのですが、理科太郎君に植皮したりのりお先生は皮に思い入れがおありの様子。なめしてでもいない限り脆そうな皮ですが、さっそく伊藤さんがあぶり出しを利用したラブレターの破壊を狙ってきて容赦ありません。「みかん汁」という名の灯油・・・。ただ、いくら灯油でも揮発してしまいそうなので、サラダ油やオリーブ油のような揮発性の低い油を使った方が確実かつその意図を隠蔽しやすかったのにと思います。ちょっと詰めが甘い。

思いの余り筆が進まない加藤さん、どこに切手を貼れば自分の唾液をしんちゃんが触るかを苦慮するおがちん、機械のように書き上げたラブレターを積み上げていく詩織様。一体何が書かれているのか恐ろしい。いつしか夜も8時に近づき、お泊まりの流れへ。この時ためらいつつ同意する加藤さんの表情がやたらめったら可愛いですね。おがちんをハブったプリクラとか色々女子の交遊の生々しさもあったりして、二本立ての杉ちゃんと吉岡さんといい今月のテーマは「女子のリアル」なのかもしれません。おがちんが用意していたサイズの大きなジャージは一郎太のお下がりでしょうか。加藤さんの水玉パジャマは自前ですよね。女子が集まる時はパジャマ持参がデフォなんでしょうか。

さて、雷の轟く詩織様の寝室。ふと眼を覚ました加藤さんは自分たちのラブレターへの詩織様の凍り付くような視線に気付きます。わざわざおがちんを起こしてでもラブレターを死守しようとする加藤さん。加藤さんは間違いなく朝までまんじりともせずに過ごした事でしょう。

冒頭、女の子の顔に大きな擦り傷ってまずくないかと思わせておいて、なるほどと手を打つ治療法でオチになりました。でも顔にラブレターが残ってしまうのでは無いかと心配。結果的には詩織様がおがちんの顔を救ったのかもしれません。 

次回の更新は3/21の夜頃の予定です。ナマコちゃんvsヤドカリの如き名状しがたきものの戦いは激アツ! 

みつどもえXXX卵性 のりお先生に余寒お見舞いをいただきました!

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自分宛に頂いた絵は一次創作を超えたゼロ次創作とでもいうべき輝かしい存在。手描きともあればなおさらです。その絵を見ながら二次創作的な絵を描くというのもまた不思議な行為かもしれません。

みつどもえの読者になって4年になりますが、年末はのりお先生に年賀状を差し上げるかどうか悩みながら年賀状絵を描くのが恒例になりました。連載を抱えた多忙な作家であるのりお先生に年賀状を出すのはお返事の手間を増やすのではないかと悩むのですが、編集部宛に出す年賀状はのりお先生への支持のアピールになるのではないかと思ってとにかく出す事にしています。毎回吉岡さんと宮下さんを描いてプリントアウトして差し上げるのですが、頂くお返事には必ずこの2人が隅に描かれていて、ちゃんと見て下さった上でキャラクターを選んで描いて下さる事に感激します。Twitter上でも描いたキャラクターが返ってきたという報告を多々目にしました。

毎年のイラスト(印刷)のキャラクターも楽しみの一つです。今年は三つ子+チブサ+チクビでパパは雪像として参加という丸井家大集合絵でした。みつどもえの雰囲気がにじみ出てくるしみじみいい絵です。いつか画集の様な形で、遠慮して年賀状を出さなかった全ての人が思う存分この絵を楽しめたらいいのにと思います。
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