
腐れ病のひ・み・つ
腐れ病とはどんな病気なのか、空人の何をどの様にして投与すると治るのか・・・。考え出すと止まりませんね。爪の垢を煎じて飲むくらいだったらいいのになと思いますが、そうもいかないようです。一人を助けるのに一人の空人が必要な雰囲気ですね。
今週のチャンピオンの読み切り、れいかさんの「輝く月夜に、翼の君と」です。れいかさんは今年の初頭に「地下通路の大冒険」で鮮烈なデビューを飾られました。今作では崩壊のただ中にある世界での、人と人ならざる者の交流という大きくてピュアなテーマに真っ正面から取り組んでいます。
読んでいて思い出したのは原作版ナウシカのクシャナ殿下の「生者が死者をうらやむ時代」というフレーズです。ニヒリズムの究極を表した言葉だと思うのですが、そんな絶望の世界で、方や愛する者の体を奇病に蝕まれ、方や仲間を狩り尽くされて一人きりとなって次の世代への橋渡しができなくなった二人に心を通わせ合う余地はあるのか。
読んでいて嬉しくなるのは、病の淵にありながら空人を見てその美しさに打たれるしごろうさんの奥さん(名前はないそうで残念)の存在ですね。 体を蝕まれても気高さを失わない、世界を見る目を閉じないというのは難しい事ですが、その存在を描ききった所に大きな救いを感じます。
あとお弁当箱とその中身のおむすびその他の愛らしさ。どんな時代になっても生活は続いていく、というれいかさんの決意表明だと勝手に受け取りました。作品の舞台は架空の世界だと思いますが、人口や食料など人類の限界に刻一刻と近づきつつある私たちには地続きの世界なのかも知れません。
次回作も心待ちにしています。
みつどもえの記事は週末に。



