
白菜が乳酸菌に蹂躙されるさまを鑑賞する杉ちゃん
みっちゃんの痴態を隠し撮りしていた時間よりも、漬け物石として使われていた方が圧倒的に長かったものと推察されます。
2012年8月の232卵性(12巻・「うちの子ルンパ」)からおよそ3年半。掲載当時、当ブログでは杉崎家から贈られたルンパがみっちゃん情報の収集を目的としたサンプラーであることを予想しました。ビンゴ!ルンパは杉ちゃんのカメラが仕込まれスパイ機であった事が今回明らかとなりました。一歩踏み込んでみっちゃんの全情報を収集すると予想していましたが、残念ながらその実体は単なる盗撮マシーンだったようです。確かに毛髪やフケ等の生体試料はひとは・ふたばにとどまらず草次郎パパやチブサのものの混入が予想されるわけで、映像に絞ったのも納得はできます。今回は意外に長期に渡った丸井家でのルンパの記録です。
タイトル画はそれぞれのペットと戯れる3人。そして物陰からじっと様子をうかがう円盤状の影。これこそが今回の主役ルンパ780R。現在のルンバの最高機種は980ですので、この辺にも時間の流れを感じます。みつどもえ時間のささやかな証人ですね。
すごく久しぶりな、チーム杉崎が丸井家に集まっての勉強タイム。金魚の喜怒哀楽について熱弁を振るうみっちゃんはさながら魚愛づる姫君。そしてそれに対するこれも久しぶりな吉岡さんのやや暴言寄りのセリフですが、みっちゃん・ふたばはともかく、1巻からチクビ愛を貫いてきた三女さんには確かに心外なセリフであったでしょう。みっちゃんにとっては支配者から見た絶対的弱者、ふたばにとっては手加減できる存在、三女さんにとっては身勝手で傍若無人な人間からの避難所。動物との関わりも三者三様です。
吉岡家でのペットはルンパ。純次パパの愛を奪う物の存在が許されない吉岡家では、ペットになれるのは無生物しかあり得ないのかも。食いつく杉ちゃんですが、吉岡さんが引き気味なのは杉ちゃんの勢いゆえと理解しましたがどうでしょうか。それとも3台いる事を強調する事で広さアピールに引いたのかな。そこで思い出される3年前の丸井家に嫁いだルンパ。みっちゃんの後を離れないルンパを麻里奈ママの許しで丸井家に進呈する事になったのでしたが・・・その大きさ・形から丸井家ではひとはの手によって漬け物石という斜め下の活用しかされていなかった悲劇。しかしひとはもマメに漬け物まで漬けているんですね。さすが主婦の中の主婦。
久々に起動したルンパ。充電から目覚めて翌朝早速清掃活動を開始。しかし、ふたばの足をくすぐったという濡れ衣を着せられ、みっちゃんの汗を拭き取ろうとしては床に延ばしたと難癖を付けられ、丸い形がおっぱいに似ているという理由からおっぱい絵を並べて貼られて望まないカッターと化してふたばの足を傷つけと散々な羽目に。その度に犯人扱いされては家出したくなろうというもの。しかしゴミ置き場にこんな高価なものがあったらあっという間に持って行かれてしまいそうです。
運良く杉ちゃん達に拾われたルンパ。怒る杉ちゃんですが、ひとは的には自分の膝の存在価値を奪う泥棒ロボットでもあったのでした・・・。でも実際ルンバに乗る動物の動画は結構ありますね。あの動きを見ると乗りたくなる気持ちも分かろうというもの。結局草次郎パパの決断で杉崎家へ出戻りする事になったルンパに頬ずりして喜ぶ杉ちゃん。杉ちゃんの博愛主義はロボット掃除機にまで及ぶ・・・
事はありませんでした。杉崎家で明らかになったのは、冒頭で述べたルンパの極秘任務。さらさらっとルンパを分解して仕込んであったカメラを取り出す杉ちゃんの技術的な水準の高さは瞠目すべき。232卵性の時点でルンパがみっちゃんから離れなかった時点から、このルンパは杉ちゃんの改造によってみっちゃんを追尾するように設定されていた可能性が高いと思われます。それとも杉崎家の4台のルンパにカメラが仕込んであったのか。とにかくこの無駄に高い技術力も杉ちゃんのみっちゃん愛のなせる技です。鑑賞タイムに突入した杉ちゃんを置いて吉岡さんと宮下さんが表情のない目で退出していきますが、きっとこの晩は遅くまでみっちゃんの痴態を堪能した事でしょう。まあいつもの杉ちゃんです。むしろ杉ちゃんはこうでなくては。
出戻りルンパは広大な杉崎家で野生を発揮する同僚ルンパに怯えながら掃除機人生をリスタート。それより杉ちゃんには吉岡家のルンパへのカメラの設置をお願いしたいのですが・・・。


