
ちくびを再確認するちとせ
かなりの高空を飛行中でも自分の身の危険を顧みずにイチカ氏(13)のちくび確認に固執したちとせさん(12)。片方のちくびを無くしたイチカに対称性を保つためもう片方も外すことを提案。天才科学者の娘であるちとせさんには秘めたる変態ネスが色々隠されていそうで楽しみ。ちなみにイチカのちくびを外した後どうなるのかは本編で明らかになることは少年誌的に無理そうなのが残念。どうなっているのかは妄想するしか・・・
ついに始まった週刊チャンピオンでの新連載ロロッロ。みつどもえとは違ったテンポで畳みかけてくる展開と新鮮な読後感が詰まった快作でした。みつどもえとはまんがの文法が違っている印象ですが、これはこれで凄く面白い。1話完結ではないので来週が楽しみ。短期集中連載がいつまでなのかもドキドキです。
前の記事で色々予想してみましたが、そもそも二人のうちどちらがちとせかという予想からして結局「ちとせ=金髪ちゃん」で大外れでした。ロロッロの予測不可能性の前に膝を屈したという事で、悔しいながらも読者として平伏するのみです。また伏せ字だらけの予告の▢予想は、結局「お▢」だけ間違っていました。言い訳するなら予告の読み仮名が1文字だったのが実際は2文字だった訳ですが、そこはまあ秋田書店なので色々言う方が無駄でしょう。
巻中カラーで始まった記念すべき第一回。目を引くのは、これまでアナログの水彩だったカラー絵が、今回デジタル彩色に変わった事。みつどもえとは徹底的に変えていこうというのりお先生の決意が窺われます。今回出てきたちとせ、イチカ、ポリス、森繁博士の他にもクラスメイトとおぼしき少女キャラが3名で、次号以降のお楽しみでしょうか。同居人は自称▢▢ッの▢には何が入るんでしょうね。「ロボ」かな。
森の中のログハウス的な建物、森繁製作所。研究所ではなく「製作所」な所が不思議です。朝食後の片付けをしているちとせからは、どうやら父娘2人暮らしの雰囲気が漂っております。その割に片付いた室内と台所。最初のりお先生のツイッターのペン入れ中の画像で見たコマでは実験室に見えたのですが、実際は普通の台所でした。TVのコマーシャルの「ピポ」を見る限り、2016年の日本とさほど技術的には差は無さそうです。
溶接マスク+裸エプロン+謎の室内履きというHENTAIスタイルの父は、体格的、後ろからの頭部の造形から草次郎パパを思わせます。この先森繁博士は素顔を明かさないと見ましたがどうなるでしょうか。両手両足鼻口(死んじゃう!)にテープをされて登場したイチカ。このどう考えてもヤバイシチュエーションでも、回覧板の行方不明者名簿を探せるちとせはなかなか普通ではありません。6年の歳月をかけて開発された炉端イチカ(13)さんですが・・・つまりちとせの小学生6年間が開発期間だったわけですね。どちらかというとお子様なちとせに対して、太めの足とそれなりに育ったイチカ。いい対照です。
家を出て安全な距離を取ったと見るや逃げろと叫ぶちとせ。ぼーっとしているようでちゃんと考えているしっかりさんです。この微妙な距離感がこの年頃の父娘ですね。しかしイチカは自分がロボットだと主張してやみません。13歳の平均学力と一般常識、自身の取説があらかじめインストールされているイチカですが、13歳の平均というのがミソかと。エネルギー噴射は足の裏か尻の付近が選べる親切設計ですが、ちゃんと靴を脱いだりパンツを下ろしたりする律儀さがステキです。
どうしてもロボットだと信じてくれないちとせにイチカが差し出した奇妙な物体は自身のちくび。天真爛漫なイチカが震える様はなかなかどうしてかわいいものです。しかしドン引きしたちとせに振り払われたちくびは無惨にも側溝のなかへ。「お嫁に行けなくなる」と慌てるイチカがかわいいですね。
学校に着いたと思いきや、着いたのは交番。弾痕が生々しく残る交番の主は戦闘派かつグラマラスな婦警さん。森繁博士の逮捕が自身の機械的な死に繋がることを演算したイチカ(HDD搭載?)は、論外と封印していたお尻付近のエネルギー噴射で急速離脱。婦警さんが銃に手をかける所から脱出で終わる無声映画的シークエンスと1P丸ごとの飛翔シーンは、のりお先生の漫画ではかつて無かった表現で新鮮です。この舞台のヨーロッパ風町並みから舞台が日本そのままではないことが示されます。
基本的にはポジティブでノリノリなイチカですが、飛行中でもあくまでちくびを確認しないわけにはいかないちとせの方がキャラの強さでは上を行くかも。このブレ無さは科学者の娘たるゆえんでしょう。バランスを崩して墜落したところは見たところ学校のようですが・・・ここで以下次号。こう来られては次号を読まない選択肢はないでしょう。
期待と不安で迎えたロロッロですが、読み終えた今喜びと期待しかありません。


