Made in USSR bis

桜井のりお先生の「みつどもえ」(連載完結)および「ロロッロ!」(連載完結)について1話ごとに感想を述べております。

2019年12月

ロロッロ!ver. 108.0 心配ゴム用ですわ/おおっ良い不審者……‼︎

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もしポリスがサンタさんになったら…

 ナマハゲみたいになりそうです。世界中の変態に鉛の弾をプレゼント的な。でもこの年まで殺伐とした生活を送りながら、どうやってサンタさんを信じ続けてこれたのやら。華ちゃん会長は何となく想像できますけど。


 真っ赤な上着と大きな袋を持って街に立つポリス。その姿はイブの夜に相応しいサンタクロース…ではなく街の犯罪者の返り血を浴び、袋は無造作に放り込まれたひったくり犯と下着ドロ。いつものポリスですが、実は年末年始に増加する犯罪者を楽しみにしている仕事熱心なポリス。しかしクリスマスパーティーには抗えず、足が自然に向かいます。縛られた犯罪者を犬扱いまでして結局会長さんの家に来ることに。愛する妹も絶対来ていますし。


 血塗れの制服を脱がされて着せられたのはひと昔前にSNSを賑わせた、ネコ型に穴の開いたセクシーな服。華ちゃんがいつかポリスに着せようと準備していたのかもしれません。華ちゃんともあおい部長とも体型が全然違うので、専用品としか思えません。そういう華ちゃん会長もハイレグタートルネックという謎セクシー服。この2人の類似性を際立たせるためのコスチュームとしか思えません。


 間の悪いことに森繁博士がサンタ役で来ることになっていました。ポリスと鉢合わせすれば即射殺は免れないので早速イチカが阻止に向かいます。しかしサンタの来訪を知って、何やら思ったのと違う方向にうろたえるポリス。そしてこちらもよく分からない感じに自信満々な華ちゃん。この2人は実は今の瞬間もサンタの実在を信じてやまない純粋な心の持ち主なのでした。会長の方は自分の「悪さ」に自覚がある分大人かも。


 折り悪く停電になります。聖夜の停電、何も起こらないはずもなく。しかし浮き足立っているポリスによって強制就寝タイムとなります。寝たかどうかの点呼からしてもうおかしいポリス。しかし隙あらばお互いを求め合う華ちゃんとあおい部長はがっつき過ぎではないでしょうか。早速摘発されていますが、会長を射殺しようとはしない模様で既成事実として認めているようです。


 その頃不審者丸出しでこちらに来る博士を発見して、無事にサンタ服を剥ぎ取ったイチカ。そのイチカサンタにあおいに渡すために持っていた学童用の絵具セットを託すポリス。ズレてはいますが妹想いの姉なのです。そしてポリスの中のあおいはあの頃の幼子のままなのですね。そして自分へのプレゼントをワクワクしながら待つポリス。いつもの年はあおい部長があげていたんでしょうか。イチカが困って袋を探していると、帰ればいいのにノコノコやって来る博士。しかしこれこそがポリスには一番のクリスマスプレゼントとなりました。鳴り響く銃声。博士は無事なのか…


 今回似た者同士である事が浮かび上がってきたポリスと華ちゃん会長。ポリスもあおい部長が華ちゃんと付き合っている事を渋々認めているセリフもありましたし、今後和解が成立しそうですね。

ロロッロ!ver. 107 セイッ?/突然の主人公ムーブ

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プロジェクションマッピングの限界

 大野さんは以前もイチカのマッピングに騙されていましたけど、急に背も高くなり、色々出っ張る所も目立つようになってしまっては流石に違和感が生じそうなものですが…まあ森繁テクノロジーですからね。しかしイチカがちとせになり変わったのが初めてというのは意外でした。


 文化祭と言えば合唱、合唱と言えば「もー男子ー!ちゃんと歌ってよ」という女子。これはある意味完成された様式美とでも言うべきもの。今回は演劇部の大野さんが怒る女子役です。大野さんは密かに好きなので嬉しい再登場。尻馬に乗って男子を非難するフリをするちとせは、全く歌っていない派。歌詞も覚えていないので口パクすらまともに出来ない惨状を晒しております。対するうみちゃんは実はピアノが弾けることが発覚。伴奏なので必然的に参加しております。


 頑なに歌う事を拒否するちとせ。どうものりお先生は音楽に対して冷淡な気がします。学校時代に色々あったのかなと思うくらいです。思うように仕上がらずヒートアップする大野さんとその都度責められる男子。しかもその男子にすらちとせ周囲の歌わなさが伝わってしまっております。1人ずつ歌わせるという強硬手段に出る大野さん。クラスのまとまりは崩壊寸前ですが、ちとせは歌詞を覚えていない事に動じる事なく、長渕剛のライブさながら「セイッ」で乗り切る図太さの塊。さすがの大野さんもタジタジです。


 トイレに逃亡したちとせと事態を打開すべく動くイチカ。プロジェクションマッピングによるなりきりと、スーザンボイル(懐かしい)ばりの歌声で乗り切りを図りますが、ちょっとやり過ぎました。しかしこの歌詞は一体…?


 青い湖畔の 森の陰

 ゆれるふたつの 若人が

 オオオ ハアア ハッハアア

 アオォ ハアアアア

 白い肌 ゆれる2人

 幸せの 青い缶


 これって…静かな湖畔の森の陰から的な?でしょうか。青が強調されているのも不穏です。ひわい過ぎるよっ><


 イチカの熱唱によりソロまで押し付けられていたちとせは行く気がダダ下がりです。責任上ちとせとして役を全うする覚悟のイチカは、ちとせを休ませてプロジェクションマッピングを身にまといステージに上がりますが、こんな 時に限って自分に打ち勝つちとせが登場してちとせが2人いる事に。ここで気付くのが親友のうみちゃんなのがいいですね。大変いいです。背の高さと胸のサイズが若干違う同じ顔が2つ並ぶピンチに、イチカは可能な限りの変顔で誤魔化そうと頑張りますが、意外とソロパートもきっちり歌い切るちとせ。


 ホッとした所で最悪のタイミングで森繁博士が本物のちとせがいる事に気付きます。ここでマッピングを解除してはならないのに、慌てた博士によってイチカは音符で局部を隠した状態で皆様に裸身を晒す事に。意外とイチカの裸体は生徒的には美ボ会活動の結果お馴染みになっているのかもしれませんが、父兄の皆様もいますしね。


 冒頭ページで大野さんの服のトーンが一部貼られていなくて、ちょっと先生がお疲れなのではと余計な心配をしてしまいましたが、ちとせがさらに一回り大きくなったいいお話でした。イチカの頑張りも無駄にはならなかった!


ロロッロ!ver. 106.0 創作の参考にするんで/落ちました

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近ドゥー先生マニア向け売り子へ転落の図

 屈辱の新刊落としから1年後、冬コミのサークルスペースには完全に主客逆転した2人の姿が…売り子ミシェルも一部のマニアが寄って来そうですが、アミ助先生も意外に読める面白い本を出してくれそうな気がします。どちらも才能の無駄遣いですが、それはそれで。


 ミシェル部長が今ハマっているのは某部数最多誌に掲載されている「呪滅の柄」。やはりこのマンガ誌ほど腐女子を惹きつけるものはありません。元作品はやはりアレなんでしょうが、のりお先生もデビュー時には縁のある雑誌ですものね。


 腐女子組の2人は年末は家族旅行で売り子が期待できないと知ったミシェルは、かつての天敵アミ助に目をつけます。作中にアミ助の生写しのようなキャラもいるし、何よりそのルックスで最強の人寄せになりそう…ですが、ミシェルの読者は同じ腐女子なのでは…?この辺りの心理はよく分かりませんが、トミー先輩でも半裸にして立たせておいた方がいい気もしますが。ところで美玲先輩はギャルメイクやめたんですね。アミランも美術部に馴染んでいるからもういいのか。


 決めたら早いミシェル。コスも手作りの覚悟ですが、ここは伏線なのか。それと知られぬように採寸しておいて、後で頼む算段か。とりあえず2人きりのお買い物デートを持ちかけます。満面の笑顔でOKしてくれるアミ助の天使ぶりよ。蚊帳の外に置かれたランですが、ミシェルの意図を疑います。彼女は世の中の「えっちな漫画」に男×男という概念がある事を知らない…ミシェル先生によるアミ助総受け漫画も読んでみたくはありますが。


 おデート当日、当然のようにナンパの対象になっているアミ助。普通なら接近をためらうシーンですが、ミシェルにとっては新鮮なリアルなナンパシーン。もう一回言わそうとする辺り、やはりこの人は骨の髄まで作家なんだなと。予想外の展開にナンパ男共も撤退を余儀なくされ、アミ助も感謝です。ランの監視のもと、普通におデートしている2人。完全にアミ助のペースです。カラオケに入ったところでコスプレ服を発見し、これを幸いと採寸を試みるミシェルですが、服を脱がされセーラー服を着せられていたのはやはりミシェル。


 アミ助の身を心配して突入したランもズッコケる訳ですが、ラン先輩穿いて無い疑惑が。よく見ると側面に紐が見えるので紐パンという事でしょうか。どんな時もギャルを忘れない心意気ですね。ミシェルの事を可愛く思っていて色々着せてみたくなるというアミ助の言葉には、一点の曇りもない事が分かるミシェル。こうなったら正攻法しかありません。自分の意図を打ち明けるミシェル。


 冬コミ当日、バッチリ決まったコスプレでカメコの皆さんを惹きつけるアミ助。さすがの完成度です。しかしおそらく衣装作りに精魂を使い果たした近藤先生は 新刊を落とすという大失態。まあ売るべき既刊やペーパーくらいはあるんでしょうけれど。


 アミ・ランとミシェルの相互理解が深まった今回。今後も色々な展開が期待できそうです。

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