
ずっと一緒!
色々な方向へ行ったり来たりと楽しかったロロッロ!全7巻ですが、イチカのロボットを超えた心のあり方と、ちとせとうみのぼっち合戦に形を借りた友情の行方が最後までその根底にあったと思います。イチカは最終的にロボットとしての承認欲求を引っ込めて常識人ポジションに収まったように見えますが、その変わらないちとせへの無私の友情が色々なものを変えて行きました。嫉妬しないイチカは決してちとせを独占しようとはしない。だからこそ、ちとせとうみちゃんがお互いの感情が友情だと気付けるまで、仲を取り持つ事ができたのだと思います。
ついに単行本も7巻で最終巻です。もっともっと続くと思っていたのですが…
表紙はちとせを抱えて飛ぶイチカ。1、2、5巻でもお馴染みのモチーフですが、7巻ではちとせが笑ってイチカに身を任せているのが目を惹きます。イチカをロボットだと認めた4月1日の後に、改めて飛んでもらった時の情景でしょうか。ver. 0.1の初飛行でのお乳首確認からの締めくくりと思うと、誇らしそうな表情の中に寂しさも感じます。
中表紙は森繁家のポートレイト。ちとせの髪が中3の春の時より伸びていますが、まだ妹のあやめは産まれておらず、エレナママのお腹も大きくない時期なので夏とかでしょうかね。歩鳥も上からぶら下がってちゃんと家族の一員として収まっています。
お楽しみの目次。今までイチカのパーツが並んでいたベルトコンベア上にはついに完成品のイチカが。
1巻 頭部と左腕
2巻 左脚
3巻 腰~臀部
4巻 首~腰
5巻 両乳房
6巻 服
となっていたので、ひょっとして早い時期から全7巻として構想されていたとか…?
そして問題のあらすじ。すっかり出番が無くなったままフェードアウトした林田センセーですが、闇の組織ハヤシダがイチカの誘拐と大量破壊兵器への転用を目論むというストーリーが。作中の森繁博士が恐れる「組織」の存在やセンセーの能力と語られない素顔などの伏線から、この方向でのストーリー展開は当初のプランにあったのではと思われてなりません。もっと壮大になるはずだったロロッロ!の影だと受け取っておきたいと思います。
いつにも増しておまけ4コマの少なかった(号泣)7巻でしたが、その貴重な1本は鈴鹿すてらに捧げられております。のりお先生も好きなデザインというすてらは自称「カンフル剤」、つまりロロッロの更なる盛り上げのために生まれたキャラという事でしょうか。にも関わらず最終回直前となってしまったその登場。ロロッロ!終了まであと10ページというヤケクソ気味な煽りがその感を一層強くします。本当は3年生編もあったんじゃないかと思われてなりません。
そしてPost script。23歳のちとせとあやめ。セクシー路線は影を潜め、何気ない日常の一コマのように見えます。そして眠りこける中学生(一部は高校生)のままのイチカを含めたみんな。ちとせは起こさないように、とでもいうように人差し指をそっと口に当てています。最終話では7年後のみんなを描いていたのにこれはどういう事か。みんなが目覚めたらまたお話の続きが始まるのでしょうか。単行本の販促イラストもみな寝姿だった事を思うと、のりお先生の一つの気持ちの表れなのかも。
もっともっと続いて欲しかったロロッロ!。その終わり方もいつでも再開しそうだったみつどもえの時とは違って、完全な「それから」を描いてダメ押しのような強い意志を感じました。強烈な個性のキャラがワラワラと動き回るのりお先生の作品を愛する者として、長く読み継がれるべき作品だと強く信じますし、次回作を待ち望んでいます。
