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猫の気持ちが分かる機械ver2.0(なりきり型)
ポリスさんはその格好でずっと猫たちのためのおまわりさんをしていれば、街も読者である我々も色々と平和だと思います。

 高性能ロボであるイチカは機能維持のために頻繁にメンテナンスする必要があり、これまでは夜間に電源を切った状態で行われる描写があった訳ですが…今回は何故か電源ONかつ下半身のみ制服を脱いだ状態でメンテナンスという少年誌にあるまじきひわいな1コマ目でスタート。これも挑み続ける一環であろうと思われますが、靴は履いたままだったり羞恥な表情だったりと狙いすましてますね。この状態で一体何のメンテナンスをしてるのか是非薄い本等で解明される事を期待します。

 そんな時に限って一番来て欲しくない人が来るのが世の常人の常。ポリスさんのダイナミック入場で森繁製作所閉鎖の危機、と思いきや。居間はこちらです、とちとせに案内されれば大人しく従い、まずは腰を下ろすポリスさん。「今日は非番」ということは、やはり他にも同僚警察官がいるという事ですね。ポリスさんを放置している時点で同僚の罪は重いわけですが、そもそも一体この街の治安はどう維持されているのか。ポリスさんは非番と言う割に普段の制服にガッツリ身を包んでいるのですが、ちとせの指摘に答えて「コスプレショップで買った」とてもよく似た私服だそうで。ちゃんと比較はしていませんが、のりお先生は絶対描き分けていないと思います。普通の私服のポリスさんも見てみたいのですが、この調子では寝るときも制服そっくりのパジャマを着ていそうですね。そんなポリスさんの私服事情に博士も思わず吹き出しますが、イチカのツッコミはともかく博士のこのスタイルにも何らかの合理的な理由があるのかどうかを知りたいものです。

 以前にもそんな描写がありましたが、博士の収入の源は持ち込まれる電子機器類の修理との事です。ささやか過ぎてイチカの腕一本分の収入にもならない気もしますがそこは天才技術者、きっと町の人々の細々とした依頼以外にも、政府や大企業の高度な案件もこなしているのではないかと推測します。特に生活に困窮している描写もありませんしね。イチカの直球な「頭かな」にも微塵も否定できないポリスさんのイカれぶりですが、今回の目的は猫。バウリンガル的な機械を作れとのリクエストですが、これを作れば冒頭のひわいシーンを不問に付すという取引でした。目的は猫カフェで働かさせられているいたいけな1歳未満の猫との会話。「無罪の人に用いる自白強要マシーン」とかではないだけ、ポリスさんにしては良心的な要求のようにも思えます。ちゃっかり便乗して自分も行こうとするちとせ。連載当初からポリスさんには心を開いている感がありますね。

 イチカを作り上げた博士の技術力をもってすれば、たやすい事にも思える猫語の翻訳ですが、思いがけなくもそれは不可能だと言い切る博士。リーマン予測並みに困難だという博士ですが、現実問題としてポリスさんの要求に沿わなければ博士は逮捕、そうなればイチカはメンテ不足で死ぬしかないわけで。

 その結果イチカが猫ボディで出動するはめになります。そこはイチカの生命にも関わって来るため、ポリスさんへの恐怖に震えつつも協力せざるを得ないイチカ。これで取引成立、いざ猫カフェの捜索開始です。そんなに行きたがっていた猫カフェでさえもドアを蹴り開けないと気が済まないポリスさん。1時間1200円也を払うとそこは猫たちの触り放題の楽園。ここをあえて風俗店になぞらえたのは、取材に訪れたのりお先生の実感ゆえだったのかもしれません。あずきちゃん(1歳未満)にわーっとなるポリスさんの表情が良いですね。とても無辜の市民を拷問にかけている人には見えない。

 しかしお目当てのあずきちゃんはちとせから離れようとしません。そこで猫語を解する機械たる猫型イチカの出番となります。もちろん最初から欠片ほども猫語を解さないイチカは事前の博士との打ち合わせ通り、ポリスさんのご機嫌取りにフォーカスを絞って対応。「黒髪でおっぱいの大きいセクシーな大人のお姉さん」は狙い通りに喜びますが、自由な魂の持ち主である猫はこちらの都合を聞いてはくれません。お使い回でもそうだったように、猫型イチカの周りに集まってしまう猫達。猫は猫同士を好むというちとせの言葉に、猫化してしまうポリスさん。今回のハイライトは床をゴロゴロする大人のお姉さんですが、猫達に通じるはずもなく解散してしまいます。畳み掛けるように謎の猫語で何かを訴えるポリスですが、イチカのとりあえずのイエスが悲劇を招きます。そもそもポリスさんが愛したのは猫形態のイチカ。お招きを受諾してしまってはもはや逃げ場はありません。

 ポリスさんのお部屋に連行される猫型イチカ。アパートの表札が「ポリス」という事で、この人は最後までポリスなんでしょう。部屋の中は放射性物質入りのドラム缶や日本刀、銃器など殺伐としたこれまでのポリスさんの行動そのもの。猫になり切っている瞬間だけがかわいい人なんですね。何という無駄おっぱいでしょうか。そんな中、電池切れで返却される事を最後の希望にぐるぐる床を回り続けるイチカ。心に深い傷を負ってしまっていないか心配ですが、とりあえずポリスさんは猫型のものには直接的な危害は加えないポリシーだったようで良かった。