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"漆黒の疾病"は"感染"する記念特別カラー
 まだ中1なのに博士の意図的なチューニングが原因で抗う術無く中2病全開になってしまったイチカ。心配して寄り添うちとせがその魔手に堕ちてしまうのは時間の問題でしかなかった…的な想像図。今回イチカは考えつく限りの中2を晒してくれましたが、意外と中2っぽさを表現しようとするとこんな感じのテンプレに頼らないと難しい事を実感しました。個々の内面のあり方ですしね。現役の中2と言えばミシェル先輩たちですが、彼女らは既に表現内容等も18歳を超えているので卒業済みっぽいような。イチカが体操服なのは単なる趣味です。

 かぜをひいたりして更新が滞ってしまっているうちに、ロロッロ3巻と僕ヤバ1巻まで出たりして師走感があり過ぎて置いていかれそうな今日この頃です。単行本については別記事を設けて感想を述べたいと思います。のりお先生濃度が高まり過ぎて脳が暴走しそうですが嬉しい限りです。

 2018年最終53号のセンターカラーを飾るロロッロ。夕焼けが茜に空を染める屋上で中2っぽいポーズを決めるイチカとちとせ。本編の屋上での相談シーンからだと思いますが、イチカの渾身のドヤ顔がいいですね。ちとせも心の底で蠢き始めた自我の暴走を感じているかの様な複雑な表情。色の塗り方が今までとは少し違う印象ですが、iPad Proで仕上げておられるのでしょうか。同じくiPad Proで全部やっている当方としては、もしそうならば嬉しい限りです。

 何かを思いながらポカーンと立っているイチカの足の太さの好ましさよ。そして博士にこれまでの己を完全に否定するかの様な発言。自分がロボットである事をちとせに認めてもらう、がロロッロのストーリーの根幹だったはずが、むしろそれを隠して生きた方が楽しくないかと言うのです。世の中2達が脳内設定だけで恥ずかしい行動に邁進して煩悶する中、全て事実であるのがイチカにとってのアドバンテージ。しかしそれは全て博士のイチカの心のあり方を模索する実験の結果であったという…性格を変えるのではなく成長させていく所に博士のテクノロジーの真価があるとも言えましょう。ある意味我々の中2病も成長の為の試行錯誤みたいなもの。どこまでも人間くさいイチカの成長の一コマかもしれません。

 そんなイチカは教室の幼い同級生たちを謎の高所から冷ややかに見ています。少しでも人と違った自分を演出するためにフードを目深に被ったりして…ああなんて残酷で的確な描写。のりお先生の観察眼の的確さは私たちの心の奥底のトラウマを僕ヤバとは別の角度から掘り起こしてくれます。うみちゃんをウザがらせるその中2的発話。しかし楽しそうですねイチカ。たまたま覚醒していた林田センセーが、イチカのロボさをちとせに解説しようとわざわざ申し出てくれた千載一遇のチャンスもワザワザ潰してしまう念の入れよう。これはこれでセンセーの博士への尊敬の念を強めたので無意味ではなかったのでしょうけれど。

 どっぷり中2に浸かっているイチカを心配するちとせ。うみちゃんの勧めもあってイチカを校舎の屋上に誘い、悩みを聞こうとします。その心遣いに感動するイチカ。ドラマチックに自分がロボットである事を告白しますが…ああ"普段の行い"の大切さよ…そっちの方は聞き飽きていたちとせはちょっとガッカリとなりました。本当の事なのに。でもそれが伝わってしまったら終わってしまいそうなロロッロですのでこれはこれで仕方のない事。

 その晩、博士が自分を観察するためドローンで撮影した映像を見せられるイチカ。そこに赤裸々に映し出されたのは正視に耐えない己のこっぱずかしい中2ぶり。チューンナップされた羞恥心がイチカの回路を灼いて責めます。これは死ねる。即死ものです。カーッとなりPCを破壊しようとするイチカですが、そんな時も破壊に「デス」とルビが入ってしまう中2ぶり。ところでここは「デストロイ」のミスの様な気もします。誤植も中2感の表れか。さすがにこのままだと社会生活に支障をきたしそうなので設定は元に戻されたとの事ですが、この間の記憶はちゃんと残るでしょうからイチカはこういう形で成長していくのかもしれません。個人的には中2に堕ちたうみちゃんが大変恥ずかしい事になりそうなので、見てみたかったです。