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趣味の形は人ぞれぞれだよねっ><

 あれ程「まとも」を強調され、幼馴染みの華ちゃんとついついお付き合いするようになってしまった以外は常識人だったはずのあおい旧部長が、実は高等部最下層の特殊クラブに所属するしりメンZのどマイナーカップリングの愛好者だったなんて…ミシェルと絵で張り合う実力者ですから、当然創作もしている筈。百合女子がやおい二次創作に没頭できる自由な世界こそが、ロロッロ!の多様性の根源であるのかもしれません。常にエロスの中心が自分である華ちゃん会長に、その耽美な世界を理解できるのかは謎ですが、そこは愛の力で。


 みつどもえの時から「主人公が全く出てこない回は傑作回」という法則があると個人的には思っていたのですが、今回も大変素晴らしい回でした。今回の主役は腐女子3人組と高等部の華あお、そしてテーマは多様性。この限りなく拡散していく感じが最高にのりお先生、という読後感。ひたすら2人の関係性を突き詰めていく僕ヤバとの同時連載だからこそ産まれた回なのかもしれません。


 卒業間近な腐女子3人組が歩くのはお隣の高等部。中高一貫校ならではの事前の部活見学のようです。心なしか表情の厳しいミシェルとさな。案内役を買って出たのは華ちゃん会長で、部員勧誘の必要がない美ボ会会長という身軽な立場ゆえでしょうか。しかし、3人一緒に部活に入るとは限らないとはねつけるミシェル。ただならぬ剣幕にみれいに事情を聞くと…


 この不仲の発端はミシェルのしりメンZにおけるカップリング嗜好をさながディスったゆえとの事。みれいにも分からないキャラだったので相当マイナーなのは間違い無さそうですが、そこに口を出すかはオタクとして守るべき最低ライン。ここはミシェルの言い分に分があると感じますが、さなも引く気はなさそう。この辺のカップリングについては1番センシティブな部分だそうで、腐女子組解体もあり得る事態のようです。男からするとちょっと理解し難いのではありますが…それでも一応3人でつるんで行動はするのが面白い。


 当然腐女子組はみんな高等部でも美術部に入るだろうと思っていましたし、あおい旧部長もその様に勧誘してきます。しかし、みんなが中等部で美術部にいたのは、他に近い部活が無かったからだったのかもしれません。ひたすら美術部で絵画制作に打ち込む旧部長たちは腐女子たちには眩しかったようで、実は居心地は良くなかったのですね。特上の素材(ボディ)を提供してきた華ちゃんにとっても、その感情は初めて知るものだったようです。


 1番腐女子組に近そうなのは「漫画アニメ研究部」ですが、通常の部活動は地上階にあるのに対して研究部・同好会は地下にあるようです。漫研はちょっとヤバい雰囲気。某探偵漫画の悪の組織的な部員の皆様が、詰問めいた質問を投げてきます。華ちゃんも困惑する位のノリですが、あっさりとかわして行くミシェル。Twittterのフォロワー数も、みれいならずともミシェルの圧倒的フォロワー数で粉砕するのかと思いきや、あっさり「やっていない」とかわします。初対面では隠蔽するのがオタク、というさなの解説ですが、そもそもフォロワー数を初対面の相手に聞くものか?という気もしないではありません。無事にオタクとしての口頭試問を突破し、今後は逆に是非入ってくれと懇願されますが、なぜか背を向けるミシェルとさな。本棚のバラバラさ加減から、部員たちのぬるさを感じ取ってしまったようです。この件に関しては見解が一致する二人。オタクの道はかくも険しい。


 何と地下にはさらに下層があり、そこにはマイナーな「クラブ」がひしめき合っていました。この魔宮めいた3層構造は華ちゃん会長のお父様の趣味でしょうか。明かに荒廃した陰鬱な雰囲気で、華ちゃんもあえて進みたくはないようです。さなとはぐれた一行が行き当たったのはコス部。ミシェル達創作系のオタクとは毛色の違うオタクの巣です。何とそこで人気作品「呪滅の柄」コスを決めていたのはさな。ver. 86.0で見せた素顔よりもよりシャープな眼鏡なしのお顔!背の高さも相まって、大変お似合いです。本人も満更ではなさそう。しかし自分の容姿に自信がある人達の活動であるコスプレは創作組とは相入れないもの。対立はしても、自分と同じ側と思っていたさなの脱皮に、裏切られた思いのミシェル。


 そこから奥は完全に魑魅魍魎の世界で陰の気が満ち満ちています。廊下に充満する呻き声は「百合ふたなり」「攻守逆転」「真空パック」と業の深そうなものばかり。しかし不思議な居心地の良さを感じるミシェル。そこに「しりメンZ緑青クラブ」を発見するミシェル。この展開はまるで寝ている時に見るとりとめのない夢のような感じがありますね。喜び勇んで入室すると、そこには何と、薄い本を手にした旧部長が椅子の上で正座!この表情可愛すぎる。ベストオブあおいさんです。ミシェルにとっては眩くて正視できない筈の人がこの薄暗い趣味の同志だった衝撃。「部はかけもちできるから…」も何だか可愛いですね。


 世界を光と闇の二元論で捉えていたミシェル。それを気付かせた美術部の顧問の麗人も「全身タイツクラブ」のメンバー・・・ってあなたは教師なのでは。集まってくる様々な変態さんの中で和解するミシェルとさな。女装、緊縛、ケモコス?と業の深そうな人ばかり。しかし、美術部顧問の「百合におっさんを割り込ませる」は絶対に許されないわけです。この後顧問が顔が変形するまで殴られたのかは不明です。ガッ・・・ガイアッ!?ですね。


 あおい部長の腐女子バレ、さなの素顔解禁、高等部の魔窟発覚といい感じにカオスが広がってきたロロッロ世界。のりお先生の描く多様性大好きクラブの部員としては最高に楽しい回でした。