
菜穂子さんと菜穂子さん
原作(モデルグラフィックス誌連載のマンガ版)の菜穂子さんは最後まで結核療養所から出る事も叶わず、その余りの幸の薄さに愕然としましたが、映画では自分の意思を貫いて祝言まで挙げる事が出来てホントに良かった。次は是非「砂漠の民」のササンを少しでも幸せにしてあげて・・・。
ついに公開された「風立ちぬ」。主役に俳優どころかなぜか庵野監督を抜擢したり、ひょっとしてやる気が無いのかと前情報をなるべく入れないように期待しないように映画館に行きましたが・・・完全に打ちのめされました。間違いなくここしばらくの宮崎アニメの中で出色です。映画館の中で時間を忘れて引き込まれ、気がついたらエンドロールという経験は久しぶりです。庵野監督もドはまりしていました。
原作は模型雑誌と言う事もあり、同時期の他社の設計者や機体も色々出てきて飛行機分:ドラマ分が2:1位の印象ですが(それはそれでめっちゃ面白い)、映画では余計な要素を取り去ってブレの無い見事なストーリーになってました。その分飛行機の設計の細部や当時の会社の様子、空中分解する機体の内部構造にストレスがかかり破断していく様子を透視させるなど、マンガでは描けない方向に描ききっていて圧巻でした。あとは当時の社会の様子が外国も含めて活写されていて良かった。みんな異様に礼儀正しくて、その辺の「当時」感も良かった。
あとやはりですが、男性キャラは豚から普通の人間になってましたね(雑想ノートでは基本的に男は動物キャラですが、「風立ちぬ」までは日本人は人間だったりして色々宮崎監督の中であるんだろうなとか想像してます・・・)。
加代ちゃんの「にいにいさま」とか、アニメ初であろう地震の描写とか、時折入るキモイ効果音(多分ヒトの声)とか、里見さん(父)がカリオストロ伯爵だったとか語りたい事は山程ありますが、言葉にしてしまうと自分がつまらなくなるのでこの位にしてもう一度見に行ってこようと思います。あと原作を早く単行本にまとめて頂きたいのですがどうなってるんでしょうか。普通なら映画に合わせてぶつけてきそうなものですが・・・。地に伏して出版を懇願します。