IMG_0576
やーまだとばやしこ
 市川から「彼氏さん」の称号を与えられている小林さん。かつて読み切りに登場した彼女に似ている気もしますが、本作では完全に山田の保護者で、むしろお母さんの方がぴったり来るかも。この身長差が良いんですよね。放っておくと孤立しかねないポジションの山田を人の輪の中に繋ぎ止めておけるのは小林さんの存在があっての事。

僕の心のヤバイやつ1巻
� ようやく出ました単行本。正直連載されているマンガクロスの操作性がお世辞にも良いとは言えないので、普通に読める単行本を心待ちにしてました。あと連載開始前に「戦慄のサイコホラー」などと言う正反対の煽りをされたせいで、何となく素直に読めない時期があったのは個人的には残念な事でした。まとめて読むとひたすら市川いい奴…山田うい奴…原さんお腹揉ませて…という甘酸っぱい感想がダダ漏れしてきます。完全に市川視点で進むストーリーなので、読者は彼にまず移入しながら読む事を求められますが、彼の中2ぶりが絶妙な味付けになっているため、気恥ずかしさに煩悶しつつもすっと読んでいけます。ちょっと学校でトイレに行きすぎ(婉曲)ではありますが…基本的に自己犠牲を厭いませんしね。そしてのりお先生作品の魅力であるサイドキャラ陣もやはり良い。ふくよかな原さんと彼女に思慕する全身チンポ君。彼は吉岡さんが男子中学生に転生したとしか思えない淫獣ぶりです。山田を囲むメンツも、いい友を持っている感があります。市川視点では山田との距離は少しずつ接近していますが、客観的にもそうなのか!?と言う点も含めて今後の展開から目が離せません。

ロロッロ3巻
� ついに美術部と言う安住の地を得た3巻。やはり人間関係が安定してからが面白くなってくるのがのりお先生的展開のように思います。何と言っても華ちゃん会長とあおい部長がよろしいのではないでしょうか。腐女子軍団も安定の強さ。そうなって来ると弱くなるのがメインキャラ。ちとせは社会性の獲得という成長がありますが、イチカは水濡れ厳禁ネタやロボット認知欲求ネタも減ってしまって、普通の脱ぎたがりさんになってしまった感が…それはそれでいいんですが。そして会長さんのギリギリさが大変ヤバイ感じのPost script。みつどもえ時代からそういうページではありましたが、ここまで攻めているのはさすが美ボ会会長の面目躍如と言えましょう。のりお先生は中学校時代美術部だったのですね。その意味でも美術部はこれからもロロッロの舞台になるのでしょう。4巻ではうみちゃんも部員になりますしね。

ロロッロver. 59.0
� 写真部のカメラ小僧先輩がいい味を出している3年抗争回。ボッチなのに情報通なうみちゃんがもたらした、3年生の月刊チャンピオン状態という秋田書店丸出し情報。野次馬しにやってきた、ちとうみイチカの前でタイミング良く繰り広げられる不毛な抗争。会長さんvs段原先輩、そしてキーパーソンはあおい部長。結局華あおの痴情のもつれが抗争を激化させていたという…華ちゃん会長の裸体と段原先輩の情緒不安定が男子女子それぞれのグループの結束理由ですが、どちらが強いのか…ダン先輩も豆腐メンタルながら人を惹きつける才能の持ち主なのですね。
 結束理由はピュアながら、同性間でしか出来ない嫌がらせという意味では段原グループの方がタチが悪いのかも。高嶺グループは小僧先輩がわいせつ方向へ誘導するので結局華ちゃん会長1人が脱ぐ方向にしか行かず、グループ内で完結しているので良心的に思えます。にしても華ちゃん会長放尿まで行ってしまって一体どこまで見せれば気が済むのか…ダン先輩とは早々に和解しそうではありますが。

ロロッロver. 60.0
� 本作随一のハートウォーミング回。巨人の星のボッチクリスマス的展開と見せかけて…からの怒涛のクリスマス展開。イチカは招待状の不備に気付く所から八面六臂の大活躍でした。羞恥心がリセットされてからはパンツは半脱ぎで飛ぶようにしていたのですね。この展開の責任の一端はちゃんとちとせに連絡しなかったうみちゃんにもあったようですが…窓から飛び込んでも虫扱いしかされないイチカ。美術部的には既にロボットとして認知されているのかも。結局集合場所をちゃんと書かなかったちとせの問題だったという。
 プレゼント交換ではうみちゃんの手編みマフラーが出てきますが、やはりスキルが高いですよね。その重さもちとせなら受け止めてくれるはず。会長さんはOバックのおパンティー。そもそもこんなものがあるんだという…ちとせの似顔絵権はうみちゃんが握り潰している紙状のソレでしょうか。イチカの知られざる音楽作成機能も披露されます。鼻歌ですが、みんなに好評でイチカ的にはロボ承認欲が満たされたのでは。褒められて嬉しくなって止めてしまい、うみちゃんのマフラーをゲットしてしまったのは不覚でしたが…結局ちとせのOバックと交換して収まるべき所に収まったプレゼントたち。眠り込んで目覚めたちとせ。あの楽しい夕べは夢かと思いきや、首に巻かれたうみマフラーに、寝ている美術部の仲間たち。そして空にはOバックによりパンツ装着で飛べるようになったイチカの勇姿。豊かになったちとせの世界そのものといった回になりました。