麻婆豆腐食べ歩き「全マ連」

~全日本麻婆豆腐愛好連盟~

赤坂 四川飯店 (東京・赤坂)

日本における四川料理の草分けといえば、ここだろう。赤坂の四川飯店である。

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日本に四川料理を紹介した陳建民氏が六本木と赤坂に店舗を構えたのがここ、四川飯店である。

陳建民氏は麻婆豆腐のレシピを日本に広めた人として、日本では麻婆豆腐の第一人者である。
1970年代初頭、日本人の口に合うよう、そして日本で入手しやすい素材で作れるようにアレンジし、書籍やテレビなどで紹介した。
日本の麻婆豆腐の歴史はそこから始まったと言える。

そんな陳建民氏が開き、息子である陳建一氏がオーナーを務める「赤坂 四川飯店」は、陳建民氏直系の味が楽しめる。

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メニューには、「マーボドーフ」と「陳マーボドーフ」の2つがラインナップ。

麻婆豆腐ではなくマーボドーフという表記がちょっと面白い。

そして陳マーボードーフの陳とは、陳建民の陳ではなく、中国・四川の陳劉氏の陳(いわゆる陳麻婆豆腐と呼ぶ場合の陳)だろうと思うが、ここのお店に限っては「陳建民氏オリジナルレシピの麻婆豆腐かな?」と思ってしまわないこともない。

価格は小盛で2200円。2~3人前とのことである。
メニューには書いていないが、1.5人前に減らすこともできるとのことだったので、そちらで「陳マーボドーフ」をオーダー。
ライスも付ける。ライスはおかわり自由だという。

そして運ばれてきた。

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赤坂 四川飯店の陳マーボドーフである。

店員さんは「ご飯の上に乗せて食べて下さい」と言う。
そしてご飯はかなり少なめに盛ってあり、麻婆豆腐を乗せてもこぼれないようになっている。

食器は箸とスプーンとレンゲ。
スプーンとレンゲがある場合、どちらでご飯に乗せるのか、どちらで掬って食べるのか問題が発生するが、スプーンで掬ってご飯に乗せ、レンゲで食べる、と思っているが、どうだろう?

ご飯に乗せず、直接食べるストレート麻婆の場合は、レンゲだろうか? なんとなく、口の中には金属のスプーンよりもレンゲを入れたい気がするのだ。

さて食べてみる。まずはご飯に乗せず、ストレートで。

レンゲで掬って一口食べた瞬間、ふくよかな香りが口いっぱいに広がった。なんと上品な。
麻婆豆腐でこれほど「香り」を感じたのはこの店が始めてかも知れない。

そしてホアジャオの痺れも、トウガラシの辛さも、どちらとも強くなく、主張してこない。その二つは絶妙にバランスされていて、どちらかが突出しているという感じが無い。
トゲの無い味といったところだ。

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OT比率(オイル:とろみ比率)は、9:1といったところだろうか。とろみといっても片栗粉のものではなく、ほぼ豆板醤や甜麺醤のとろみである。

このバランスの良さとトゲの無さは、辛くないというわけではなく、結構発汗するのがまた凄い。一体どうなってるのだ。

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ストレートでも全然行けるが、勧められるまま、OTR(オンザライス)でも食べてみた。

ご飯に乗せるとだいたい何でも美味しくなるのは、そもそもご飯が美味いからである。つまり、本来の味がぼやけるものである。
でも、本場の陳麻婆豆腐だって、ご飯の上に乗せて食べるというのがスタイルである。さすがにストレート麻婆は、本場の人々にもハードコアなのだろう。

ご飯と共に食べたら、急に庶民的な味になった。近所の中華料理屋さんで、馴染みの麻婆豆腐定食を食べているような気になった。これはこれで素晴らしいし、ご飯何杯でも行けるのは間違い無い。

ただやはり、四川飯店のマーボドーフの香りや、繊細な味付けを楽しむなら、いきなりOTRする前にストレートに食べて、じっくりと味わうのが良いのでは無いだろうか。

陳建民先生、陳建一先生に思いを馳せながら赤坂の真ん中で食べる麻婆豆腐。ちょっと値段はするけど、是非賞味してほしい物でした。

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中国厨房しゃんらん (大阪・玉造)

玉造駅から徒歩3分くらいの所にある、四川料理の小さなお店、しゃんらん。

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メニュー表には…

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四川麻婆豆腐 800円

四川省の麻婆豆腐 1180円


の2つがラインナップ!
こ、これは!? どっちも四川と言ってるけど、下の方はより辛く、「麻」「辣」が刺激的とある。

迷うことなく、四川省の麻婆豆腐をオーダー。

大将一人が切り盛りしているので、オーダーしてから少しお時間を頂く。




しばらくして、厨房にスパイシーな匂いの煙が充満。
その匂いはフロアーにも流れ、店内を充満し始める。

すると、来ていたお客さんが一斉に咳を始めるという異常事態!
麻婆豆腐のスパイスが人体に何かしらの影響を与え始めている…!?

これはあれだ。出羽山で山伏の修行する人が、香辛料を炊いた小部屋に閉じ込められ、鼻水をダラダラ流す修行のアレと同じだ…!

そんなことを考えてるうちに、運ばれてきた四川省の麻婆豆腐


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うっひょ~~!!!
噛むとザックザクしそうな程かけられた花椒! 赤く透き通ったオイル!

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GLM(グッド・ルッキング・マーボー)を絵に描いたような美しさ。芸術点かなり高め!美しい…!

見た目がイケている麻婆豆腐は高い確率で味もイケているものだが、これはかなり期待出来そうである。

OT(オイル:とろみ)比率は完全に10:0。サラサラである。

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そしてファーストインプレッション。

まず、豆腐の柔らかさと、ガリガリとした花椒の歯ごたえが対比的で面白い。
辛さやビリビリは、ワンテンポしてから時間差で来る。スピード感としては早くない。

辛さの前に、挽肉の旨みと甘さが先に来る。
挽肉は結構大きな塊でゴツゴツと沈んでいてワイルド!

そして… ビリビリが始まる! しかしそれは、花椒の香りをしっかりキープしたままなので、鼻から香りが抜けていくところも味わえる!

この麻婆豆腐は、大将が試行錯誤を重ねたオリジナルラー油と、3種類の豆板醤をブレンドしたものがベースになっているという。
その拘りは、深いコクとして確実に表れていた!

そして妥協の無い辛さ。確実にぶっ飛ばされる!

中華旬菜 sawada (大阪・心斎橋)

大阪・心斎橋の繁華街にある、ちょっとおしゃれな中華料理屋さん、中華旬菜 sawada。

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入り口は地下にあるため、外にはこのような立て看板のみがある。

そこには…

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四川式 麻婆豆腐 土鍋仕立て sawada式…!

期待に胸を膨らませ、地下への階段を降りると…

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まるでイタリアンのビストロか、という雰囲気のような、なんとも綺麗でおしゃれな空間が広がっていた!

店内に入り、予約なしだったが運良く席に着くことが出来た。

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あらかじめ置かれたレンゲ、箸、フォークとナイフ…! 

中華を洋食のように食べるというような、いや、それらの垣根を取っ払う創造性の高い中華のような、そのような期待をさせてくれる。

雰囲気がモダンで、言われなければ中華料理屋だと分からないほどであり、そのせいか女性客で大変な盛況だ。

メニューもそそる物ばかり…

しかし全マ連としては一目散に麻婆豆腐をオーダー。

麻婆豆腐に始まり、麻婆豆腐に終わるつもりだ。

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四川式麻婆豆腐 土鍋仕立て お好みで自家製麻辣油を とある。

自家製麻辣油…! 気になるアイテムである。

しかし、だ。
女性客で盛況なこの空間だから、女性に優しい~~ような味の麻婆豆腐が出てくるのではないか?
そう思っていた。

待つこと数分… 大きめの土鍋が運ばれてきた。そこには…!?

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グツグツと煮えたぎる真っ赤な辣の池地獄
そして鼻にツンと来るホアジャン!
そしてアクセントとなっているニラ!

美しい…
これぞ絵に描いたような、グッド・ルッキング・マーボー(GLM)である。

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オイルとろみの比率(OT比率)は、9:1でオイル優勢であるが、そもそもオイルの量が少ない。

カレーで言うところのキーマカレーのような、ドライ麻婆という感じだろうか。

見た目、「すげー量の油!」というのは、ヘルシー志向の女性を遠ざける要因になるかも知れないが、この麻婆豆腐ならばそれは無さそうだ。女性に大人気なのも頷ける。

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食べてみると、その食感はあくまでもハードでソリッドなものであった。

まず、豆腐が木綿越しであることで、噛むときの存在感がある。
あと、挽肉の存在感。京都の「駱駝」にも似たような、ゴロゴロとした挽肉を噛む感じ。この感じと、堅めの豆腐の相性が抜群である。

辛さについては、ホアジャンはしっかり存在感あるし、辣もピリピリと来る。これ以上何も足す必要は無い。

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が…! テーブルに置かれた自家製麻辣油、これを試さずに帰るのは愚者であり、麻婆検定失格、全マ連の資格剥奪の憂き目に遭うことは間違い無い。

ホアジャンに辣油をミックスした、ドロッドロのこの物体を少し麻婆豆腐本体にミックスしてみる。

すると…

ブーストスイッチが押されたかのごとく、ハードコア・麻婆と化す。これぞレイヴオンである。もとい、マーボ・オンだ!

「駱駝」を思い起こすけど、やはり違った。食感は似ているが、少なめのオイル、そして全体的にどこか上品さがある。

1000円オーバーの麻婆豆腐にあるのは、アイデンティティの表現に対する素材的な余裕である。
この麻婆豆腐はまさに「sawada式」を全身で表現したような、素晴らしい逸品であった。

ロッキー (大阪・枚方)

「ひらかたパーク」近くの、国道1号線沿いにあるこのお店、「ロッキー」。

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「シビカラ屋 ロッキー」とある黒い看板が気になっていた人もいるのではないだろうか。

そして「四川麻婆」の大きな文字。これは期待出来る!

入り口にも

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奇跡の味 四川麻婆」の立て看板が!

なかなかハードル上げてくる。

これで麻婆豆腐食わなかったら勿体ないではないか!

ということで入店。

メニューには

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四川麻婆 700円

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陳麻婆 850円

と2種類がある。

陳麻婆とは、陳麻婆豆腐のレシピに近いものなのだろう。写真からしてホアジャン(山椒・花椒)がどっさり盛られていて、デンジャラスな雰囲気を漂わせている。

もちろん両方ともオーダー。

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まずは「四川麻婆」の方から。

グツグツでアツアツの土鍋が運ばれてくる。ふたを開けると物凄い湯気がドバーっと!
すげえ!

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そしてワイルドなオイル感!

オイル:とろみの比率(OT比率)は、8:2といった所で、オイルの下にはとろみもある。

豆腐は大きく、かつ、柔らかい。
辛さはそれほど無く、辛さを支える挽肉といった感じでも無いが、じんわりと来るスロースターターな辛さがあり、味の奥行きを感じさせる。

そして
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こちらが「陳麻婆」。

もう見た目が違うのですぐに分かると思うが、主な違いはホアジャンの量だ。

ワイルドかつ、グッド・ルッキング・マーボー(GLM)である。

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黒いのが、ドバーっと惜しみなく。

この違いは大きくて、「四川麻婆」と「陳麻婆」とでは、もはや全く別の次元の食べ物となっている。

陳麻婆の方は、食べれば食べるほど舌がビリビリとする、あの味をモロに味わえる。
そして噛むとゴリゴリする食感もある。

まさにシビカラである。

ロッキー山脈に挑んだ山男達は、全員が登頂できたとは限らない。これまで何人も遭難しただろう。
この店に入店したら、是非、陳麻婆を食べてみて欲しい。そして無事、登頂していただきたいものである。


餃子の王将 宝ヶ池店 (京都・宝ヶ池)

餃子の王将は店によって味が違う、なんていうのはもはや常識。
では、一番美味い王将はどこだ?と聞かれたら、私はここを推す。

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餃子の王将 宝ヶ池店。

地下鉄烏丸線の国際会館駅から徒歩3分の所にある、餃子の王将の中では大型店舗の部類に入るであろう存在感の店だ。

ここがなぜ、キング・オブ・王将(王将はそもそもキングだろ)なのかと言うと、まず一つ目はこれ。

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当店が王将でメニューが一番多いお店です!

誇らしげに掲げられたこの看板。「一番」と言うからには、他の王将の追随は許さないわけだ。

「店によって味が違う」どころではない。「店によってメニューが違う」のだが、そのメニューすら「当店が一番多い」ということだから、まさに王将界のキングオブキングスといったところである。

例えば…

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宝ヶ池店 特選メニュー。これらは全て宝ヶ池店だけのオリジナルメニューなのだが、オリジナルメニューは次々と生み出され、期間限定で提供されており、その中でも「当たり」メニューがこの「特選」枠の中に入ることが許されているのだろう。

餃子ですら「みぞれ餃子」「炙りチーズ餃子」「辛味噌餃子」と3種類もラインナップされているる。こんな王将見た事無い。

メニューも凄いが、何より、

筆者、これでも日本各地の餃子の王将で食べたつもりだが、宝ヶ池店の味が一番王将らしいし、美味い、とはっきり言える。

美味い、というのはちょっと形容詞として難しいのだけど、正確には「王将らしさの中では最高に美味い」というものだ。

餃子の王将には餃子の王将の確固たる文法があり、その文法に最も忠実に沿っている、と言えよう。
それは中華料理としてどうの、ということではなく、あくまで餃子の王将の料理してどうか、ということである。

では、ここの麻婆豆腐はどうだろうか。

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折しも「麻婆豆腐フェア」期間中である。これはテンションが上がるというものだ。

450円が430円になっただけとか、そういう事では無い。「このフェアにより、厨房の意識、客の意識、それぞれが麻婆豆腐に向くようになっている」ということが肝心なのだ。

厨房「ようし、フェアだから麻婆豆腐は気合い入れて作るぞ」
客「ようし、フェアだから麻婆豆腐でも食ってやるか」

このスパイラルが、ポジティブ麻婆を生み出すことは間違い無い。

早速オーダー。

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麻婆豆腐、430円(フェア中価格)。

見紛うこと無く、餃子の王将の麻婆豆腐である。どこからどう見ても、餃子の王将の麻婆豆腐だ。

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四川風とは全く逆の所にある麻婆豆腐のひとつである。

オイル:とろみの比率(OT比率)は、0:10といった所で、完全にとろみが勝っている。

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そして食べてみよう。

「フェア」のポスターには「ピリッと山椒がきいて」と書かれていたが、山椒の味はほとんどしない。唐辛子の味もほとんどしない。

マイルドで、醤油の味がメインで、日本人がホッとするような出汁のが効いているような、そんな味。まさに、いつもの餃子の王将の麻婆豆腐そのものである。

しかしながら、餃子の王将の麻婆豆腐としてはパーフェクトに近い。これはどれだけでも食べられそうだ。

日本人が生み出した日本人のための麻婆豆腐、その完成形は餃子の王将 宝ヶ池店にあった。

一創 (大阪・正雀)

阪急京都線の正雀駅から徒歩3分の所に、四川料理を謳う中華料理店があった。

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その店の名前は「一創」という。

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外に出されていたメニユーから「四川の麻婆豆腐」。1100円とある。
当店一番のおすすめ。基本が激辛となっております、とある。

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店内に入ると、蛍光の黄緑一色に塗られた壁がまず目に入る。なかなか異色なカラーリングだ。四川料理では珍しいのではないだろうか。

四川にかぎらず豊富なメニューを誇るが、やはりここは麻婆豆腐をオーダーする。

夜は麻婆豆腐セットという、1200円でライス・スープが付くセットメニューも用意されているが、あえて単品でオーダーしてみた。2人前くらいありますよ、とのことだったが、2人前くらい大丈夫、と高を括っていた。ところが…

出てきた麻婆豆腐

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写真では分かりにくいが、この器、深さがあり、ちょっとしたボールのような形状をしている。
余裕で4人前くらいありそうだ。ガーン… セットメニューにしておけば良かったか…

しかしここは猪木イズム。誰の挑戦でも受ける、どんな麻婆でも食べる。自分と麻婆豆腐との1対1の戦いである。完食すれば自分の勝ち、残せば負け、だ。

そして取り皿を使わず、直接レンゲですくうストレート麻婆スタイル。愛は麻婆を救う。この量なら24時間ずっと麻婆を食べてられそうである。いや、それは死ぬ。

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四川とあるが、オイル:とろみの比率(OT比率)は、2:8といった所で、とろみが勝っている。

辛さについては激辛というほど辛くはないが、食べてすぐに辛さを感じるスピード感がある。
唐辛子、花椒ともに、口に入れた瞬間ピリっ、と来る。が、それ以上は来ないし、後にもひかない。
つまり、結構さわやかな辛さだ。

そしてひき肉の多さが特徴的だと言える。ひき肉への味付けはそれほど濃いものでは無いが、辛さもさわやかなので、バランスが良い感じだ。

ネギの食感と、ひき肉の食感が、この麻婆豆腐を支配している。豆腐の形は不揃いで、やたら柔らかいものとなっており、ネギ・ひき肉の食感の中に豆腐が入ると、少し休ませてくれるような印象がある。

しかし… 一人での単品麻婆オーダーはこれまでもやってきたが、最高クラスに量が多かった。無限麻婆豆腐の海にダイブしたければ是非単品でオーダーして欲しい!

美齢 (京都・堀川今出川)

堀川今出川の交差点から少し西に入った所にある、隠れ家的中華料理店、美齢。

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飛び込みはおろか、予約すらなかなか取れない京都の人気店である。

中は広くないが、飾り物なのがどこか京都らしく上品な雰囲気がある。

「石焼麻婆豆腐」をオーダー! 900円。

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しばらくして運ばれてきた蓋付きの土鍋!
土鍋スタイルの麻婆豆腐は数あれど、蓋が付いてくるのは初めての経験かも知れない。

そして蓋を開けると…

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グツグツグツグツグツグツ・・・!!!

麻婆池地獄でした! 想像以上にアツアツの様子。

もちろん取り皿も別に用意されているが、土鍋ストロングスタイルを標榜するドーファーたるや、取り皿に頼ってはならない。レンゲを使って直で行くのだ! 猫舌だけど。

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とはいえ、しばらく待たないと熱すぎて食べられないほどだ。

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レンゲで掬ってみるとこんな感じ。

オイル:とろみの比率(OT比率)は、6:4といった所で、ややオイルが勝っている。。四川風のように完全にオイルということも無い。そしてそれほど赤くなく、明るめの色をしている。

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土鍋と一緒に運ばれてくる花椒。

まずこの花椒を振らず、そのまま食べてみると、なんともマイルドな味。
柔らかい豆腐と共に甘みがあり、とにかく食べやすい。
唐辛子のスパイシーさも少し感じるものの、それほどでも無く、ひき肉の味もやや甘口だ。

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ここに花椒を加えると、味が一変する。
味とともに食感にザクザクとした感じが加わる所が大きい。
甘い感じだった麻婆豆腐がビシっとした四川風に変わる。

それでもひたすら食べやすい。どれだけでもバクバクと食べられそうである。
が、気がつけば汗だくになっている…! どうも、実はしっかりとした辛さがある麻婆豆腐だったようだ。

一見甘口で食べやすいがしっかりとパンチがある、そんな不思議な麻婆豆腐であった。

中華料理 大鵬  (京都・二条)

京都・二条城の近く、二条駅の裏口すぐにある中華料理店、大鵬。

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平日の20時に店に行ったにも関わらず、4組が待っているほどの人気店である。

30分ほど待って入店すると、中国語の飾り物が多くある店内に、期待が膨らむ。
そう、ここは京都では珍しい四川料理中心の店なのだ。

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メニューにある麻婆豆腐はこれ。

正宗陳麻婆豆腐、とある。正宗とは中国語で「創始者から伝えられた」「正統の」という意味であり、正統的な陳麻婆豆腐である、ということだ。

3人で行き、当然「大」をオーダー。

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鍋の形が面白い。3人の陳婆さんが囲んでいるのだ。その中にたっぷりとある真っ赤な麻婆豆腐。

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たっぷりのオイル、そしてひき肉。どこにも片栗粉のトロみなど無い。

食べてみると、見た目ほど辛いわけではない。辛さとしては山椒や花椒のビリビリ感は控えめで、唐辛子の辣味がメインとなっているが、その辛さをたっぷりのオイルがマイルドに和らげてくれる感じである。オイル:とろみの比率(OT比率)は、8:2といった所だ。
そこにしっかりと味付けされた粗挽きのひき肉がアクセントを与える。
豆腐はひたすら柔らかい。

ご飯に載せたりせず、麻婆豆腐だけをストレートに味わいたくなる。そんな純粋な、奇をてらってない麻婆豆腐が食べられる店が、二条駅の近くにあった。


中国四川料理 梅香 (東京・牛込神楽坂)

神楽坂。そのイメージ通りおしゃれな街で、おしゃれなお店が多い。
この四川料理のお店も、「チャイニーズダイニング」と言えるような綺麗さがあった。

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牛込神楽坂駅から徒歩すぐにある「中国四川料理 梅香」(メイシャン)である。

本格四川料理の店にありがちな、独特の怖さ(辛さビビらせ的な)が、微塵もない。ここはネイルサロンか?と思えるほど、女性的な雰囲気である。

本格四川料理の怖さとは、入り口に唐辛子をぶらぶらとぶら下げてみたり、やたら「福」の逆さ向きのシールを貼りまくってみたり…といったもので、いかにもマニア御用達四川料理虎の穴!という雰囲気の店の怖さだ。


麻婆豆腐は、普通の「麻婆豆腐」と、「陳麻婆豆腐」とにメニューが分かれているので、それぞれオーダーした。

まずは普通の麻婆豆腐から。

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綺麗な赤が出てるけど、花椒も目立たなく、マイルドそうに見えるシンプルな見た目だ。
ネギや挽肉も見あたらず、数個のトウチが浮いているのがアクセントとなっている。

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味はおだやかで、辛さはほとんど感じない。
独特のこくがあり、食べた後も口の中で楽しめる感じである。

豆腐は絹ごしで、大きめ。豆腐をゆっくりと舌の上で転がす楽しみがある。

そして陳麻婆豆腐の方は…

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ああもう、明らかに見た目が変わってる。陳麻婆豆腐を考案した陳さんのように、アバタっぽくなってる。

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花椒が目立って浮いているのが見えるが、それでもシンプルな見た目である。
女性的な雰囲気の店だと書いたが、この麻婆豆腐すら、どこか女性的。ギトギトとしたハードコアな見た目とは無縁なのである。

食べてみても、こちらもマイルド。うむ、これならどれだけでもパクパクと行ける。

…と思ってたら、後からピリピリが始まった。スピード感の無い辛さのある麻婆豆腐である。

そしてこの独特のコクがクセになってしまう。初動の刺激は少ないが、時間が経ってからどんどん刺激が積み重なる。胃の中でも刺激が積み重なっているのが分かるほどだ。

しっかりハードコアである。いや、マーボコアだ。

オシャレだけど、オシャレなだけではない神楽坂の、奥の深さを見た。



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