《MMT派経済学批判を特集》『プロメテウス』59号発刊

労働者党理論誌『プロメテウス』59号発刊 

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《MMT派経済学批判を特集》

  

厳しい状況の中で発刊できずにいた理論誌『プロメテウス』の59号がようやく出版されました。MMT派の経済学と政策を真っ向から批判した特集は、マルクス主義の観点からの一貫したMMT派批判であり、日本において――否、恐らくは世界でも――初登場であり、歴史的意義を持つと確信しています。特集以外に、時局論集や書評も掲載されています。 

時局論集は、アメリカ大統領選結果についての「危機深めるアメリカ」と、安倍から総理を交代した菅政権を暴く「安倍政治継承うたう菅の所信表明」、それと、来日した中国王毅外相発言を非難した共産志位発言を論じた「愛国共産党・志位の中国外相非難」の3本。

 書評は、白井聡著「武器としての『資本論』」と斎藤幸平著「人新世の『資本論』」の2冊が取り上げられています。時局論や書評は『海つばめ』や労働者党のホームページ及びブログで掲載されたものの中から厳選しました。


 MMT
派の批判は、正直、決して簡単でも楽しいものでもありませんでした。彼らは荒唐無稽の反動的ドグマ――政府が自国通貨建てで支出する能力に制約はなく、財政赤字や国債残高は気にしなくてよい等々――をあれこれの衒学的知識をちりばめ、もったいぶって説くことにより、読者をたぶらかしているのであり、その嘘っぱちを一つ一つ摘発し化けの皮を剥がしていくことは決して容易ではなかったのです。しかし、執筆者たちはマルクス主義の観点からその嘘、妄想、虚妄性、反動性を暴くことに真剣に取り組み、何とかまとめることができました。もとより、私たちはこれで十分と言うつもりは毛頭なく、さらに批判を深めていくつもりです。

 最後に、論文の中でしばしば、労働者の目指すべき方向として社会主義(共産主義)社会が提起されていますが、労働者党の文献を初めて読んだ方は、社会主義と聞くと、すぐかつてのソ連や現在の中国を思い浮かべ、眉をひそめるかもしれません。しかし、私たちは既に1960年代半ば過ぎからいち早く、ソ連・中国の体制を特殊な資本主義(国家資本主義)と規定し、マルクスが『資本論』などの中で提起した共産主義社会とは全く別物であること、商品生産は社会主義でも残るといった市場社会主義論は国家資本主義の現実の追認にすぎないことを明確にしてきました。興味ある方は本誌広告に出ている関連文献を是非お読みください。「目から鱗が落ちる」こと、請け合いです。(S)《編集後記より》

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申し込みは全国社研社でも労働者党でも結構です。

プロメテウス59号の定価は800円、送料200円です。

 

メールでのご注文は webmaster@wpll-j.org 宛にお願いします。

 郵便振替口座:001206166992 

 

   ISBN978-4-9904618-7-4

   C0433800E

 

連絡先:〒1790074 東京都練馬区春日町1-11-12-409

TEL・FAX 03(6795)2822
      全国社研社

 

労働者党HPのプロメテウス59号紹介記事はこちら

いかなる観点で『資本論』学習会を組織するかの指針

いかなる観点で『資本論』学習会を組織するかの指針

 

《資本主義をトータルに理解するために》『資本論』を学び、『資本論』を超えよう!

 

 

sihonronpanhu この小冊子は今までの、ありきたりの『資本論』学習会の指針とか案内書とかプログラムといったものでは全くなく、むしろ『資本論』の、したがって資本主義の「トータルな」認識を目指し、また獲得するための学習会を組織していくための基本的な指針やプログラムです。

 

 『資本論』学習会は学習会であると共に参加者に資本主義の「トータルな」認識と自覚を得られるようなものにして、『資本論』の全体的な理解を、したがってまた資本主義の「トータルな」――その本質的で、全般的な――理解に関心を向け、資本主義を一掃して、どんな社会を勝ち取っていくのかが自覚できるものにして行くことが重要です。

 

 我々のスローガンは「労働の解放」です。資本主義を打倒した後、労働者・働く者が勝ち取る社会と社会関係の理想を明らかにする我々の目標もしくはスローガンこそ、その意義と内容を『資本論』の学習会の中で、労働者・働く者に明らかにし、我々の戦線に続々結集させる役割を直接に担う学校であることこそ、我々の『資本論』学習会の意義であり、実際の在り方なのです。

 

 『資本論』を学ぶにあたって、賃労働の廃止、つまり〝市場経済〟と資本主義、そして賃労働による分配法則の一掃(そして「労働時間による分配法則」の実現の必要性と必然性の自覚)という段階にまで進んで初めて、我々の資本論を学ぶ本当の意義と意味が明らかになるとさえ言えますが、これはすでに《『資本論』を学びつつ、『資本論』を超えていく》ことです。

 

 我々が『資本論』を越えていくというのは、『資本論』を徹底的に学び、その根本的な概念を理解し、そしてそれを現代の資本主義と闘い、それを克服するための理論として、より深化させ、いまだに明確でない概念――例えば、拡大再生産の概念とか、社会主義における分配法則を明らかにしていく等々――をはっきりさせ、労働者・働く者の共有の財産にし、労働者・働く者の自己解放の運動をより意識的で、自覚的な運動に高め、勝利に導いていくということです。それくらいの壮大な心意気と決意と覚悟で、『資本論』の学習(会)、研究(会)に取り組んでほしいということです。

 

 この『資本論』を読み、学ぶための「指針」も、まさにそうした目的意識で一貫して書かれ、まとめられています。

 

 

    著者 林 紘義

    発行 全国社研社

    定価 200円+

小パンフ⑤ 労働者党の憲法(憲法第1章「天皇」条項)改訂試案

小パンフ⑤ 労働者党の憲法(憲法第1章「天皇」条項)改訂試案

syoupanhu5 参院選開始に何とか間に合って、憲法改定と我々の憲法試案小パンフが発行され、参院選を戦う上で、一つの重要で、強力な武器が加わったことを歓迎する。

 憲法神話やプチブル平和主義が、インテリやリベラルや野党、とりわけ共産党などによってふんだんにふりまかれている現在、憲法神話、天皇制神話、したがってまた、それらへの有害なタブー視を一掃し、闘う労働者の戦線を構築していくうえで、こうした小パンフの持つ意義は小さくない。

 小パンフの冒頭に掲げられた我々の憲法草案はもちろん、国会や国民に正式に提案されるといった、そんな何か形式ばったもの、形式、内容において、法文としても厳密に検討されたものというより、様々な実際的な課題に応えるために、とりあえず提出される憲法改定の一つの試案といったものであり、現行憲法の1章に置き換えるとかいったものではない、憲法改定はいくらでも可能であり、また必要ならいくらでもすべきであることを明らかにし、とりわけ憲法の冒頭においては、それが不可欠であることを示すためであり、従ってまた天皇制条文は現行憲法においてはむしろ必要ではなく、一掃されるべきであることを強調するためのものでもある。

 とはいえ、我々の憲法改定案に盛り込まれた天皇制批判の内容や意義は根本的であって、無視されるべきものではない。現行憲法にはこれ以外にも、その本質にかかわるような部分で、訂正、修正、あるいは破棄されてしかるべき部分はまだまだいくらでもあると考えるのだが、取りあえず今回のところは、現行憲法にはそもそもの最初からして批判、検討され、改正(場合によっては、廃棄)されるべき、決定的に重要な箇所があるとして、一つの憲法改定案を提起する。

 付録として、2009年、民主党の鳩山政権の時代、たまたま次の指導者に嘱望されていた中国の習近平が来日した際、民主党政権を牛耳っていた鳩山と小沢は、習の“強い”希望があったのかなかったのかは定かではないが、天皇との会見を強引にセットしたが、その際の民主党政権の天皇制の“政治利用”の策動と、それを先導した小沢を批判した小稿を、当時の「海つばめ」(『鳩山政権の九ヵ月』117頁以下)から転載した。戦後の“象徴天皇制”の本質を暴いたものとして、また民主党政治の一端を暴露したものとして興味ある読み物であろう。

 後に鳩山はこのとき、天皇の政治利用として批判されたことについて、「結果的に正しかった、純粋に国益を考えたからであって、政治利用という考えはなかった」、若干の行き過ぎはあったとしても、「自民党政権でも同じ対応をしただろう」と開き直った末、民主党政権とは違って、今「安倍内閣が陛下のお気持ちを察せず、ないがしろにしているように感じられてならない」などと白っぱくれている(朝日新聞17年7月28日)。かつて小沢が平気で天皇の「気持ちをないがしろにした」ことなどなかったかに、である。鳩山という男は二重、三重の意味で厚かましく、嫌味な男である。  (林)

(「序文」より)

 

 

    編者 労働の解放をめざす労働者党

    発行 全国社研社

    定価 50円+

ギャラリー
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