2009年04月

2009年04月17日

ソフトウェアは工業製品ではない?

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ソフトウェアは工業製品ではない
http://www.atmarkit.co.jp/news/200904/10/matz.html

これには賛同しかねる部分がある。

確かに、ソフトウェア開発の工程で、コーディングを「製造」と呼ぶのは自分も最初に知った時、違和感を感じた。

普通の工業製品みたく、工場のラインに乗せて、大量生産する事が製造だとしたら、CDやDVDのメディアに焼いてパッケージングするくらいが製造だろ、と。

しかし、ソフトウェアは自動化された工場で生産、製造される工業製品、つまり工場制機械工業で作られるものでなく、すべて手作りの「工場制手工業」で作られる物なのだと考えれば、コーディング=製造でも納得がいく。

手工業で職人たちが作る製品の品質は、職人たちの技術にかかわってくる部分もある。

そういう意味では、コーティング作業を決して軽視してはいけないと思う。

ただ、このまつもと氏の観点は、オープンソースのソフトウェアや、パッケージソフトウェアなど、プログラムのみを生産物として提供するのみの話であって、どうも、工業製品の組み込みプログラムや、明らかに工業製品の一部に組み込まれるべきソフトウェアプログラムまでを意識して発言しているとは思えない。

ウォーターフォール式のSIでのソフトウェア開発等、手順をきっちり踏んだ大規模開発を想定したときに、俗人的なソフトウェアの品質のばらつきはなるべく排除したい。

そう考えた時に、「プログラマはアーティスト」という考えはかなり誤解を生む。

「コードは人を感動させる」というが、感動させること自体はソフトウェアの目的でもなんでもない。

目的の処理を果たすため、安全確実に動くこと。

製品に求められるのは、その部分。

まつもと氏の発言に同意するとしたら、職人芸的な美学、つまり製品への「こだわり」が、結果としてよい品質を生むのだ。

そう解釈したい。

zeroaka at 19:15|PermalinkComments(0)TrackBack(0)このエントリーを含むはてなブックマーク │システム開発 | 日記