2010年09月28日

合資会社の清算

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5年くらい前の夏休みに会社を登記しました。

合資会社です。

当時は、仕事にも余裕があり、プログラミングのバイトを個人でやっていたりして、副業の税金対策のため、会社でも作っておくと便利かな?

なんて、良く調べもせず、気軽な気持ちで、とりあえず、こんな本片手に、法人登記してみたのです。

だれも教えなかったQ&A合資会社の設立 (「だれも教えなかった」シリーズ)だれも教えなかったQ&A合資会社の設立 (「だれも教えなかった」シリーズ)
著者:木全 美千男
総合法令出版(2001-03)
おすすめ度:4.0
販売元:Amazon.co.jp
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この本に描いてあるとおり、法人の登記作業は簡単で、書類を何枚か作って出すだけで、あっさりできました。
 
会社の名前を決めて印鑑も作りました。

印鑑はネットで買うとだいぶ安いです。

印鑑作ると、会社を作る実感が湧いて、なんだか楽しかったです。

その時は。

しかし、そこからが、苦悩の始まりだったのです。

会社の事を法人といいますが、何で法「人」と言うのか疑問でした。

それはつまり、法律上作られた「人」を指しているようです。

法人(ほうじん、独: juristische Person、英: juridical person)は、生物学的にヒトである自然人ではないが、法律の規定により「人」として権利能力を付与されたものをいう。

*WikiPedia 法人 より引用

登記した瞬間、人間で言えばオギャっと生まれちまったんですね。
 
「合資会社xxxx」ちゃんという人が。

人として存在するからには当然、とある場所に暮らしているわけで、住民税がかかります。
(法人住民税)

登記が終わるとまずは、税務署に届出をださないといけないのです。

収入があれば差し引いて税金がかかります。
(法人税、法人事業税、住民税の所得割)

資産を持っていれば、その資産に対する税金。
(固定資産税)

従業員を雇っていれば、従業員の収入を天引きした税金。
(源泉徴収)

なので、会社としてのお金や財産の出入
を申告し、税金を収めないといけないのです。

自分一人で作った会社でも、会社は自分とは違う「人」なのです。

なので自分の持ち物と、その会社の持ち物、をハッキリ分けて申告する
必要があるのです。

いくら自分が代表者として作った会社でも、その「人」をすべて勝手に自由に動かすことは本来、できないのです。

何も収入がない。何も持っていない、まさに紙の登録だけの会社だとしても、収入が本当に無いこと、何も持っていない事を申告する必要があります。

最初の確定申告の時に、簿記の知識も大してなく、法人の確定申告書を一人で作るのは、なんていうかかなり無謀な気がしました。

会社として機能させるためのアクションは何も出来ず、ただ、書類上の登録だけが残り、確定申告も期限どおり提出出来ず、ずるずる延滞税を払う結果となってしまいました。

全く機能させていない会社でも一年間に7万の住民税を払わなければなりません。

結局、何も活用できないまま、ただ、出費だけがかさむだけなので、解散する事にしたのです。

ようは産んじまった子を育てることが出来ないので、赤ちゃんポストに捨てたり、死なせちゃうダメな親と同じと思うと、情けない気がします。

とりあえず、訳もわからずこんな本を買って、何とか会社を潰す手続きを始めました。

図解やさしい法人税申告入門〈平成22年申告用〉簿記2級レベルでできる!図解やさしい法人税申告入門〈平成22年申告用〉簿記2級レベルでできる!
著者:高下 淳子
中央経済社(2009-10)
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会社清算の実務75問75答会社清算の実務75問75答
著者:ひかり監査法人
清文社(2009-05)
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合資会社特有の手続きについて書かれている本は少なく、登記については、こちらの本が頼りになりました。

LLCとLLPの登記―合名・合資会社を含む
LLCとLLPの登記―合名・合資会社を含む
日本加除出版(2007-12)
販売元:Amazon.co.jp
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法人を消滅させる場合、解散と清算という手続きを踏みます。

解散は法人としての活動を停止する事です。

解散して活動を停止した法人は、負債も含めて残った財産を分配し、清算する事になります。

この手続きは、法務局と税務署、都税事務所を行ったり来たりする事になります。

流れはこんな感じになります。

・解散登記(法務局)
      ↓
・解散確定申告(税務署、都税事務所)※解散登記後二ヶ月以内
      ↓
・官報告知(ネットで申し込み)  ※任意清算の場合。この辺で実際の清算作業をする。
      ↓
・清算確定申告(税務署、都税事務署)※告知から最低一ヶ月後
      ↓
・清算結了登記申請(法務局)
      ↓
・清算結了登記の証明書受領(法務局)※申請書から数日後
      ↓
・清算結了の異動届提出 (税務署、都税事務所)

最短でも1ヶ月以上かかり、かつ、法務局、税務署、都税事務所それぞれ3回は足を運ぶ事になります。

しかも、清算が終わらないうちに事業年度の終わりを迎えてしまうと、その度に、清算予納申告というのを税務署、都税事務所に提出しなければなりません。

自分は解散登記した状態で何年も放置していたため、清算予納申告を繰り返し、住民税の均等割の7万円をその度に払う事になりました。

また、その7万は自分のお金ではなく、その会社のお金で払わなければならないのですが、会社はすでに活動を停止しているため、営業活動はできず、収入はありません。

よって、資本や、自分が会社に貸し付けてあるお金でなんとかしないといけない事になります。

また、清算確定申告は収入はではなく、残った財産に税金がかけられるので、お金が残っていたりすると税金がかかるので悩ましい事です。

合資会社の場合でこんな感じでしたが、これが株式会社だと、清算人を立てて登記したり、株主総会を開いたり、まだまだ手続きがたくさんあります。
というワケで、会社を潰す手続きは面倒なのですが、これを人ひとり亡くなった時の、手続きと思うと、面倒なのは仕方がないのかもしれません。

なくなってしまった会社の供養のためにも、いつかちゃんと、長生きできる会社でも作れればなぁと、思う次第です。



zeroaka at 02:09│Comments(6)TrackBack(0)このエントリーを含むはてなブックマーク

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この記事へのコメント

1. Posted by うえむ   2010年09月29日 00:00
維持費もかかるしけっこう大変だったんだね。
僕はフリーランスですが、万が一会社にするときはよく考えねば。

2. Posted by zeroaka   2010年10月01日 13:17
維持費や手間を差っ引いて、法人化するメリットがあるかどうかですよね。

税務関係も税理士にお願いしないときついかも。
3. Posted by カズマ   2010年11月15日 17:51
すげー、司法書士事務所に勤めている俺でも合資会社はやったことないぜ!!(笑
世の中の会社のほとんどが株式会社だからね…。
確か合資会社って社員(出身者)は有限性認社員と無限責任社員各1名以上、計2人以上のはずだけど・・・誰かの名前とハンコ借りた?
4. Posted by カズマ   2010年11月15日 17:52
ごめん、出身者じゃなくて出資者ね(笑
5. Posted by zeroaka   2010年11月16日 22:01
有限責任社員は身内でお願いしました。まぁ、そうすると同族会社になっちゃうのよね。

合資会社特有の手続きはホント情報少なくて困った。
6. Posted by カズマ   2010年11月17日 23:39
株式会社はかつて取締役3人以上 監査役1人以上という縛りがあった時代があって 多くの中小企業は実際の経営は社長一人でも親戚の名前とハンコだけ借りていた感じだったので… まあそんなもんです

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