Monero

 先日、仮想通貨取引所大手コインチェックが不正アクセスで約580億円の仮想通貨のNEM(ネム)が流出した事件はまだ記憶に新しいと思いますが、今度はイタリアの取引所でも仮想通貨の流出事件があり、波紋が広がっています。

BitGrailRG

 事件が起こったの2月9日、イタリアの仮想通貨取引所BitGrailから、アルトコインの一種であるNano(XRB)という通貨が盗またというのです。
 その被害額は17,000,000XRBで、当日のレートで1億7,000万ドル、日本円換算で約212億円相当の被害です。
XRBNANO

 現在、BitGrailでは全取引を停止しており、すでに警察が介入しているとのことです。取引再開の見通しは立っておらず、状況に関しては調査が進み次第随時報告を行うとしています。
 Bitgrailの声明によると、今回の被害に逢ったNano(XRB)以外の仮想通貨については不正な引き出しの影響は受けていないとのことで、現状他の仮想通貨市場への目立った影響は確認されていないとのことです。
 また、被害に逢ったNano保有ユーザーに対しては、BitGrailのツイッターによると、100%の払い戻しは不可能と通知しており、一部の噂では「破産するのでは」との声も上がっているとのことです。

 BitGrailでは今回のNanoについての仕組みそのものに問題があったということで、Nano開発者チームを批判しています。それに対しNano開発者チームは、そもそもNanoプロトコルに問題があったわけではなく、BitGrailが使用している管理ソフトウェアに問題があったようだと反論しています。
 また、Nano開発者チームは直ちに法執行機関に連絡するとともに、今回の捜査に完全に協力するとしています。
 一方で、BitGrail社は今回の損失を「なかったこと」にするためNanoの台帳部分の修正を提案してきたとのことで、Nano開発者チームはBitGrailの不透明な経営に対しては介入するところではなく、Nano開発者チームが追求する問題ではないと声明を出しています。Nano開発者チームはBitGrailの経営状態について、長い間コミュニティを欺いてきた来たという確信があるとし、今回の問題についてのBitGrailからの告発には対応しないと明言しています。
 これに対し、BitGrail社は上記の件の声明は根拠のないNano開発者チームの言い分にすぎず、逆にこの件についての捜査をNano開発者チームが妨害していると警察に伝えざるを得ないとツイートしており、双方の対立が激しくなり、当分事態収拾に向けた動きが見えてこない状況になっております。

 今回の事件によって、本来であれば被害に逢ったユーザーに対しての対応を第一に考えなければならないのが、誰が責任があるかといった間違った論争問題に話がすり替えってしまっており、ユーザーから不満の声が続出しております。

 前回のコインチェックの件と、今回のBitGrailの事件の共通点は当然セキュリティの甘さが問題点となります。また、仮想通貨の人気や普及によりハッカーは銀行から仮想通貨にターゲットを変更しているのも大きな特徴になります。
 仮想通貨の場合、こういった事件で盗まれた場合は銀行とは違い、「盗まれ損」になる危険性もあるということです。これはやはり仮想通貨は正式な「通貨」として認められていないことがあります。
また、仮想通貨は急に普及したため、今回の事件に対する法律も出来ていないのが現状です。今後このような事件が多くなるのは確実で、それに対しての対策をユーザーも取引所も早急に考えなければならないと思います。